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2021年07月13日 16:15 更新

【家庭菜園初心者オススメ】こまめなお世話は不要! とっても育てやすいローズマリー

ローズマリーは育てやすく、通年収穫できる貴重なハーブです。栽培方法や増やし方、収穫後の使い方などまとめてご紹介します。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

古くは古代文明の時代から使用されてきたローズマリー。スーッとしたすがすがしい香りがするハーブです。海の見える沿岸部で小さな花を咲かせる姿が「海の雫」に見えたことが名前の由来になったという説があるように、海風の当たるような乾燥した場所や、やせた場所でも育つ生命力の強い植物なので、家庭菜園で育てるのも簡単です。

ローズマリーの花
Lazy dummy

ローズマリーは樟脳(しょうのう)に似た強い香りがあり、昔から記憶力や集中力UP、頭脳明晰などの効能があるとされ用いられてきました。薬用のほかに、料理の香りづけや臭み消し、クラフト素材としてもよく使われています。

近年では認知症予防の効果が期待できると、ローズマリーの精油が注目を集めています。そのほかにも血行をよくすることで新陳代謝を促したり、抗酸化作用もあることから「若返りのハーブ」とも言われていたりします。


ローズマリー

家庭菜園でチャレンジしやすいローズマリー。我が家はここまで育ちました

■シソ科/常緑低木
一年中常緑のため、季節を問わず活用できます。低木ですが、適した環境だと2mくらいに育つことも。地中海沿岸地方原産で、乾燥にも暑さ、寒さにも強いですが、湿気だけは苦手。

■和名:迷迭香(マンネンロウ)

■開花時期:11~5月。品種と環境によっては夏に咲くものも

■収穫期:通年

■利用部位:葉、花

■品種:立性(上へ垂直に育つタイプ)、ほふく性(地面をはうように育つタイプ)、半ほふく性(上にも横にも伸びるタイプ)の3種類があり、ピンクがかった紫~淡い青紫の花が咲きます。食材として利用する場合は、利用用途に「食用」と書いてあるものを選びましょう。

ローズマリーの植えつけ

家庭菜園用ローズマリーの苗

とても丈夫で育てやすいローズマリーですが、ジメジメするのは苦手。植えるのは日当たりと水はけのよい、風通しのある場所を選びましょう。植えつけは真夏と真冬以外なら大丈夫です。

鉢植えでも、地植えでも育てられますが、大きくなると移植されるのを嫌うため、地植えにする場合は大きくなっても大丈夫なスペースを考えて植えてください。庭木として、かなりのボリュームに育っているのもよく見かけます。我が家も庭に植えたローズマリーは数年で何倍もの大きさになりました。

家庭菜園でのハーブ寄せ植え。左端がローズマリー

鉢植えにするなら、大きさや置き場所のコントロールがしやすいので、スペースに限りがある場合には向いています。いくつかのハーブで寄せ植えにするのもステキです。

ローズマリーは植えるときは水はけのよい土や、ハーブ用の土を使って植えればOK! 根を傷つけないように気をつけて植えるようにしましょう。

家庭菜園でのハーブ寄せ植え。左端がローズマリー

一年草のハーブと比べると成長はゆっくりに見えますが、ローズマリーも根を張って成長していきます。根詰まりしないように2~3年で大きい鉢に植え替えますが、その際には根鉢を崩さないようにしましょう。

ローズマリーの育て方

水やり・肥料

ローズマリーの葉

乾燥を好むため、土が常にジメジメするのはよくありません。乾燥気味なほうが好きなので、乾いてから水あげするようにしましょう。やせ地でも育つので、肥料も植えるときに元肥を施す程度で大丈夫です。地植えの場合は水やりもほぼ雨で大丈夫。あまりに雨が降らない日が続くようなら水をあげてください。

剪定

家庭菜園でローズマリーを育てるのであれば、こまめに剪定を

病害虫の被害にもあまりあわないローズマリーですが、暑さや寒さは平気でも、日本の夏の蒸し暑さで弱ってしまいます。風通しを良くするために、夏前に刈り込みをしてあげましょう。ローズマリーは強いので、かなり思い切った剪定をしても大丈夫。冬以外なら刈り込みをしてもいいので、様子を見ながらこまめに切ってあげるといいですね。

とっても育てやすいローズマリーですが、庭に植えて大きくなった株が突然枯れたことがあります。乾燥しすぎたり、日当たりが悪くなったりすると、こういうことが起こるそうで……。確かに紅葉の木の足元に植えて、それぞれが大きくなり、ローズマリーはすっかり紅葉の陰になってしまいました。また、すぐ近くにフェンスを作って、風通しなども悪くなってしまったのも原因かもしれません。いくら強いといっても、様子を見て管理するようにしてください。

ローズマリーの増やし方

家庭菜園なら水耕栽培でローズマリーを育てるのもいいですね

ローズマリーは種から育てることも可能ですが、発芽には時間がかかるため、挿し木で増やすことが一般的です。挿し木は春と秋が適した季節です。10cmほど切って、下の方の葉を取り除き、水を吸わせます。このまま水にさしておくと、順調にいけば1週間ほどで発根するので、根が出たら土に植えましょう。この方法であれば、スーパーで買ったローズマリーでも発根させることができますよ。

ローズマリーの鉢植え
Lazy dummy

水にさして発根を促す方法以外にも、水を吸わせた後に、挿し木用の土にさして発根させる方法があります。発根するまでは土が乾き過ぎない程度に水やりし、根が出てくるまでは掘り起こして様子を見たりしないで我慢。根がしっかり出てきたら定植します。

ローズマリーの収穫

家庭菜園だからこそ、ローズマリーを使いたいときにさっと収穫

ローズマリーは常緑なので、通年収穫可能です。ただし、冬はあまり成長しない時期なので、控えめに。採るときはいつも同じような場所ではなく、バランスよく剪定してあげると、全体の姿も整います。伸びた若葉を切るようにしてあげるといいですよ♪

収獲したローズマリーの使い方

デコレーション

ローズマリーを料理のアクセントに

ローズマリーはハーブの中でも香りが強め。シソ科ですが、ほかのシソ科のハーブと比べると、葉も細くて硬く、針葉樹の葉のようです。そのため生食でそのまま食べるのはかなりハードルが高く、あまりおすすめしません。基本的には香りを移して、葉自体は食べないことが多いです。

葉の姿や色はフレッシュなものならではの美しさがあるので、料理やスイーツの彩りとして添えるのはOK!

ハーブオイル

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ ハーブオイル

オリーブオイルなどにニンニクと一緒に漬け込んでハーブオイルに。パスタでも炒め物でも、肉や魚をソテーしても風味よく仕上がります。いくつかのハーブを一緒に漬け込んでもおいしいです。

【作り方】
収穫したローズマリーをよく洗って水けをしっかりと取り、油につけて冷暗所で1~2週間馴染ませれば完成。

煮沸した瓶を使用するようにしましょう。また、水気は痛みの原因となります。葉に水気が完全になくなるよう乾かしてから使うようにします。油から葉が出ていると、そこからカビが発生することがあるので、しっかり沈めて漬けます。香りが十分に移ったら、ローズマリーは取り除いておいた方が傷みにくいです。

ハーブティー

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ ハーブティー

ローズマリーは加熱すると苦みが強くなります。この苦みは水溶性のため、煮込む料理に使うと、かなり苦みを感じるので注意が必要ですが、ハーブティーくらいなら爽やかなすっきりとした味わいになります。

ローズマリーだけだと香りがきついので、タイムやミントなど、ほかのハーブも混ぜてハーブティーにしてみてください。

グリル焼きで香りつけ

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ アスパラベーコン

水気の多い料理だと苦みを強く感じるローズマリーですが、グリルで焼くような料理ではあまり苦みを感じません。肉や野菜と一緒にグリルで焼くと、香りが移ってとってもいいですよね。とはいえ、少量でもしっかり香りがするので、使用量は少なめに。

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ コテージパイ

枝ごと添えて一緒に焼いてもいいですし、少量の葉をパラパラとかけてもいいですね。

下味つけ

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ 鶏ハム サラダチキン

肉や野菜の下味をつけるときに、調味料と一緒にローズマリーを漬けるのもおすすめです。

素揚げ

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ フライドポテト 素揚げ

ローズマリーは香りをつける食材として使い、本体は取り除いてしまうことが多いですが、素揚げだけは食べてもらいたい! とおすすめしたくらいおいしいので、ぜひ試してみてください。

家庭菜園で収穫したローズマリー レシピ 素揚げ

しっかり熱した油で短時間に揚げるのがおいしく仕上げるコツです。加熱時間が長くなると苦みが強くなりますが、ササッと高温・短時間で揚げたローズマリーは、パリパリで香り高く、軽く塩をかけたら最高です!

揚げた後の油にも香りが移っているので、ハーブオイルになります。一緒にジャガイモの素揚げも作ると本当においしいですよ♪

クラフト素材

ローズマリーを使用したリース
Lazy dummy

料理での活用を多くご紹介しましたが、ローズマリーはリースやスワッグなどの素材としてもおすすめです。濃いめの緑色が乾燥しても残りやすく、そのままドライにしてもステキ。アレンジメントフラワーのグリーンとしても使えます。玄関や部屋の中に飾ると、ふわっといい香りがしてきます。

まとめ

ローズマリーは暑さ、寒さにも強く、乾燥したやせ地でも育つため、容易に栽培でき、家庭菜園初心者にもオススメ。日当たりと水はけのよい場所を好み、こまめな水や肥料もいらないので手間はかかりませんが、移植されるのは苦手なため、植える場所をしっかりと選びましょう。日本の夏の湿気で株が弱らないよう、真夏になる前に剪定し、風通しをよくしておくことが大切です。

スッキリとしたすがすがしい香りはハーブの中でも強め。料理では少量でも香り豊かに仕上がります。硬く、加熱すると苦みも出るため、基本的には香りづけ用ハーブとして使いましょう。クラフト素材としても使いやすいので、刈り込みをしたついでに何か作ってみるのもいいですね♪

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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