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【医師監修】40代女性の自然妊娠確率を上げる4つの方法

【医師監修】40代女性の自然妊娠確率を上げる4つの方法

女性の社会進出と晩婚化が進むにつれて、高齢出産の割合も増加してきています。目の前の仕事を優先してしまい、妊娠出産を後回しに考えている人は多いかもしれません。しかし高齢での妊娠出産には様々な困難とリスクが発生します。ここでは40代の妊娠について、自然妊娠の確率やそのリスク、妊娠確率を上げるためにできることをまとめました。


この記事の監修ドクター
松本レディースクリニック 松本 和紀先生
当院では体外受精など生殖補助医療を専門に行います。赤ちゃんが欲しい、妊娠したいがなかなか妊娠しないとお悩みの方ご来院ください。
http://www.matsumoto-ladies.com/

年代別の自然妊娠確率推移

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自然妊娠とは? 

「自然妊娠」とは、産婦人科などで医学的治療を一切受けずに夫婦生活を営んで妊娠することをいいます。毎月基礎体温を測って、自分で排卵日を予想して夫婦生活のタイミングをとったり、妊娠しやすくなるサプリメントを使ったりして妊娠した場合も自然妊娠と言えます。産婦人科などで人工授精や体外受精、タイミング指導やクロミッドやクロミフェンなどの排卵誘発剤などのホルモン治療を受けて妊娠する場合と区別されます。

何歳まで自然妊娠できる? 

生物学的な理論上は、健康な女性が自然妊娠できる年齢は、最初に排卵が起こる12歳前後から閉経を迎える50歳前後まで可能です。閉経が遅い女性であれば、50歳以降に妊娠出産ができる場合もごく稀にありますが、子宮や卵巣などの女性機能が不安定になる高齢では自然妊娠する確率は非常に低くなります。

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加齢とともに妊娠しにくくなる理由と自然妊娠の限界

女性が持つ卵子の数は生まれつき決まっており、加齢とともに減っていきます。具体的には、出生児には卵巣内に200万個もの卵胞が含まれていますが、思春期には30万個になり、その後毎月数百個のレベルで減少していきます。特に、37歳頃から急激に減少し始め、42歳までに1/10程度に減ると言われています。平均年齢45歳~46歳で卵胞数は数千個というレベルに達し排卵と月経が不順になってきます。そのため妊娠するのが難しくなってしまうのです。平均年齢51歳になると卵胞数は1,000以下となり月経周期を維持することができず閉経となります。
これらのことから、自然妊娠できる限界の目安は42歳頃であると言われています。稀には45~46歳ぐらいまで可能性0ではありません。

高齢出産が増えている理由

近年高齢出産が増えている理由には、晩婚化の進行が考えられます。日本人の平均初婚年齢は、2014年のデータによると、夫が31.1歳(対前年比0.2歳上昇)、妻が29.4歳(同0.1歳上昇)と上昇傾向を続けており、結婚年齢が高くなる晩婚化が進行していることがわかります。
1980年には、夫が27.8歳、妻が25.2歳でしたので、30年余りの間に、夫は3.3歳、妻は4.2歳、平均初婚年齢が上昇していることになります。
また、出生したときの母親の平均年齢をみると、2014年においては、第1子が30.6歳、第2子が32.4歳、第3子が33.4歳であり、こちらも上昇傾向が続いています。

自然妊娠する確率を年代別にみると

妊娠する力を、医学用語で「妊孕力(にんようりょく)」と言います。下図の①の折れ線グラフにあるように、年を重ねるにつれて女性が自然妊娠できる確率は減少していきます。一般的に、健康的な若いカップルが1年間に避妊せずに性交渉を行った場合、約80%が妊娠できるのに対して、35歳以降で約50%、40代前半で30%台、45歳以降には5%以下と、加齢に伴い妊孕力が落ちていくことがわかります。
また、②の折れ線グラフは、年齢別の不妊女性の割合を表しています。

日本子ども家庭総合研究所「出産希望年齢と妊よう力知識の関連内『グラフ:M.Sara Rosenthal.The Fertility Sourcebook.Third Edition』」
http://www.aiiku.or.jp/~doc/houkoku/h24/19019A130.pdf

40代の自然妊娠確率とリスク

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40代の自然妊娠確率はわずか5% !? 

先ほどの①の折れ線グラフが示すように、健康に問題のない40代の女性が排卵日近くに性交渉をもった場合、自然妊娠する確率は、40代前半で約30%、40代半ばになるとなんと約5%にまで減ってしまいます。

40代で不妊治療をした場合の妊娠率は? 

それでは40代で不妊治療をした場合、妊娠する確率はどのくらいなのでしょうか。
下のグラフを見てください。青い線の「妊娠率/総治療」は、「総治療周期数のうち妊娠した割合」です。一方、赤い線の「妊娠率/総ET」は、ET(胚移植)をして妊娠した割合です。いずれの数字も、妊娠した割合であって、出産に至った割合ではありません。
緑の線の「生産率」をみてください。これは「出産に至った治療数」を「治療総数」で割ったもので、出産という目標に対して不妊治療がどれくらい成功したかを示したものといえます。グラフを見ると、生産率は32歳以降徐々に下降していくのがわかります。
次に紫の線「流産率」をみてください。これは、「妊娠後流産した数」を「妊娠数」で割った数値で、「流産のしやすさ」を示しています。流産率も32歳以降上昇します。43歳を超えると、妊娠してもその半分以上が流産することがわかります
このように、不妊治療をした場合でも、40代で妊娠出産するには困難な状況と言わざるをえません。

日本産婦人科学会ARTデータブック2013
http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-art/2013data_201601.pdf

40代の妊娠・出産のリスク

●染色体異常
高齢出産では、先天性の異常(障害)が発症する割合が高くなります。
卵子の老化がその原因の一つです。女性が生み出せる卵子の数は生まれたときにすでに決まっていて、年齢を重ねるにつれて卵子自体も老化していくからです。
先天性の中でも特に影響が見られるのがダウン症などの染色体異常です。
妊婦が20歳の場合、1667分の1の割合で染色体異常が起こります。22歳では1429分の1、26歳では1176分の1、28歳では1053分の1と徐々に確率は上がっていきます。さらに、30歳では952分の1、35歳では378分の1、38歳で175分の1。40歳では106分の1、45歳では30分の1、そして48歳になると14分の1の割合でダウン症の子が生まれると言われています。

●妊娠高血圧症候群
妊娠高血圧症候群とは、高血圧となり尿タンパクが出るもので、全身のムクミなどが主な症状となってあらわれます。以前までは妊娠中毒症と呼ばれていたものです。
高齢になると卵巣の機能全般の低下や血管の老化の進行で、血管内皮細胞が傷つくことから発症が見られることが多くなります。発症すると難産などのリスクが上がり、母子ともに危険です。

●流産しやすい
すべての妊娠で流産する確率はおおよそ10%~15%といわれています。それに対し高齢出産の場合30代では約20%、40代では40%以上と高くなるといわれています。
流産の主な理由は、体内に保有している卵子の老化です。他にも卵子の老化に伴う先天性異常によると考えられています。

<母親の年齢と流産率>
24歳以下  16.7%
25~29歳  11.0%
30~34歳  10.0%
35~39歳  20.7%
40歳以上  41.3%

妊娠する確率を上げるためにできる4つのこと

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①バランスのよい食事

妊娠しやすい身体づくりでもっとも大切なことは、栄養バランスに配慮した食事を心がけることです。バランスのよい食事をすることにより、ホルモンバランスを整えれば、生殖機能を活性化することができるのです。野菜中心のメニューにしながら、肉、魚、炭水化物などバランス良く摂るようにしましょう。海藻類の過剰摂取はヨード過剰となり潜在性甲状腺機能低下症をひきおこしますので気をつけましょう。また老化の原因となるアルコールや、体を冷やすカフェイン、むくみの原因となる塩分は控えるようにしましょう。

②適度な運動

妊娠しやすい身体をめざすためには、適度な運動やリラックスする時間を積極的に設けるなどして、体の調子を整えるようにしましょう。
特に骨盤周りの血行を良くすることは、子宮の血行も促し、受精卵の着床率がアップするとも言われています。加齢によって固くなりがちな骨盤周りは骨盤ほぐしストレッチを行いましょう。

③ストレスをためない

ストレスを感じると、脳にある視床下部がストレスに敏感に反応し、生殖ホルモンの分泌を抑制してしまうと言われています。生殖ホルモンの分泌が滞ると、ホルモンのバランスが崩れ、月経周期が乱れたり、排卵機能が低下したりするため、不妊につながります。
妊娠に対するストレスの影響は、とくに40代で妊娠を望む場合、思っている以上に大きいといわれています。不妊の状態が続くこと自体がストレスとなり、悪循環を招きかねません。できるだけストレスをためないように、自分なりの発散方法を知っておくようにしましょう。

④積極的な夫婦生活

妊娠は女性だけが努力するものではなく、男性も同じように努力することが大切です。
最近の研究結果では、毎日射精をする男性の精子は、運動率が上がることが指摘されています。排卵日前後だけではなく、日々積極的な夫婦生活をすることで、妊娠する確率をあげることができます。

40代で出産した有名人・芸能人

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つぎに40代で妊娠した有名人を見てみましょう。

・膳場貴子 40歳で第1子
・財前直見 40歳で第1子
・東尾理子 40歳で第2子
・松嶋尚美 40歳で第1子、42歳で第2子
・相田翔子 41歳で第1子
・永作博美 42歳で第2子
・田中美佐子 43歳で第1子
・兵藤ゆき 44歳で第1子
・林真理子 44歳で第1子
・ジャガー横田 45歳で第1子
・戸川昌子 46歳で第1子

みなさん年齢よりも見た目が若々しく元気な点が共通していますよね。40代で妊娠することは確率的にも難しいことは間違いありませんが、こうして妊娠・出産にいたる人がいることも事実です。健康に気遣い、若々しさを保つことで妊娠率を上げられるようにしましょう。

まとめ

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このように、自然妊娠であっても不妊治療の結果の妊娠であっても、加齢に伴って妊娠する確率は年々落ちていきます。仮に妊娠することができても、高齢での妊娠出産にはさまざまなリスクが伴います。そのため、少しでも若いうちから対策を練っておくことが大切です。30代後半、40代で妊娠を望む場合には、日頃から妊娠しやすい体づくりを心がけましょう。

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