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2019年10月22日 19:30 更新

新築計画中の方に! わが家のこだわり収納スペースをご紹介【専門家実例】

人生で一番高いお買い物のひとつといえば「家」。私は数年ほど前に一軒家を購入しました。自由設計できる段階だったので、間取りや収納は将来を見据え、ライフステージや動線などを意識して作りました。そのような変化に柔軟に対応できるよう、ひと工夫したわが家の収納。今回はメインとなるクローゼット収納についてご紹介したいと思います。

Lazy dummy

こんにちは! 整理収納アドバイザー、親・子の片づけインストラクター2級 小野田亜由美です。

今回は、まさに家を買おうとしている、または近い将来購入予定・リフォーム予定の方に読んでいただきたい記事です。

間取りと収納、その他のこと……、考えなければならないことがたくさんあって、大変ですよね。比較的イメージしやすい間取りについてはじっくり考えることができても、収納となると、どうでしょう?

「収納は、とりあえず大きくて、たくさんあれば何とかなるし……そんなに考えなくてもいいんじゃない?」と、思っていませんか?

実は、住宅収納スペシャリスト(=新築やリフォーム予定の方の暮らしに合った、使いやすい収納をアドバイスする専門家、一般社団法人ハウスキーピング協会認定)という資格があるくらい、収納は家作りの大きなポイントになります。

押し入れやクローゼットといった大きな空間ほど
・その部屋は、何をする目的の部屋か
・そこに収納するものは、どんな大きさや形のものか
ということをよく考えなければなりません。

さらに、もう少し深く考えて、
・○○年後はどう使いたいのか
・その空間が必要なくなった時はどう有効活用するのか
まで考えて、自分たちの暮らし方に必要な収納作りをされるといいでしょう。

今回はそのようなことを踏まえて作った、使い勝手が良いわが家の特徴的なクローゼット収納について、お伝えしたいと思います。

【寝室】と【クローゼット・押し入れ】問題

Lazy dummy

着工当時、子どもは4歳と5歳。親と寝るのが当たり前でした。加えてわが家は、ベッドではなくお布団を敷いて寝るスタイル。となると、以前住んでいたマンションの収納のように、「洋間に押し入れの寸法で、扉はクローゼットの折り戸」でいいのではないかと思いました。ですが、改めて考えてみると、使いにくかった点を思い出し、設計士に相談。子どもが成長し、数年後には、また、将来的にこう使いたいから、こんな収納にしたいと事細かに注文しました。

当時話していた主な問題点を挙げると、
■布団を入れるので押し入れがいいが、中段板が邪魔で収納の多様性に欠ける。
■将来的には子どもたちとは別室で寝る予定。各々ベッドで寝る場合、クローゼットとして使っていきたいが、押し入れなのでハンガーパイプがない。また、今の暮らしでも布団は収納したいし、ハンガーパイプも使いたい。
■折り戸ではなく、引き戸の方が使いやすい部屋がある。
■いわゆる「学習机」は購入しないつもり。子供部屋で勉強する年頃になれば、クローゼットをそのスペースとして使いたい。また、夫婦の寝室にあるクローゼットも同様に、多目的に使えるようアレンジしやすい形にしてほしい。

問題点を絞ると、この4つが出てきました。

ライフサイクル、ライフステージよって、使い方はその都度変わっていきますよね。ものをしまうためだけの空間では、もったいないと思いませんか?

Lazy dummy
布団を入れるので押し入れがいいが、中段板が邪魔で収納しにくい……。
Lazy dummy
後々いろいろな使い方ができるように、ハンガーパイプもほしい。

どんな形にする? 希望を詰め込んだクローゼットはこうなった!

稼働棚にして高さを自由に調節

結果から言うと、実に簡単に解決!

中段板を付けず、稼働棚を採用し、高さを調節できるようにしたのです。こうすることで、物の大きさに応じて高さを調節できます。例えば、季節ごとの家電や敷物類、衣類など、夏と冬では収めた時の高さも違います。

また、子どものおもちゃを例に挙げると、幼少期は、比較的大きなおもちゃが多く、量も多いですよね。大きくなるにつれて、大きなおもちゃは必要なくなりますが、その分学習スペースや教科書、習い事用品のスペースが必要になってきます。ここ5年のこのような変化に対応してきたわが家のクローゼット……オススメです。

本来必要であろう収納家具を買わずに済んだという点においても、とても満足しています。

出典: https://www.instagram.com

使い方の一例を挙げると、

子どもたちが幼少期の間、写真(写真はイメージです)のように、クローゼット下段におもちゃ(大量のトミカやプラレール、大小数種類のブロック、室内用ボーリングセット、ボール等)を収納していました。押し入れタイプで奥行きがあるクローゼットなので、すべてのおもちゃが収まっていました。

また、その頃は、おもちゃの入れ替わりが頻繁な時期。中にはかなり大きいおもちゃもありましたが、稼働棚仕様にしていたおかげで、枕棚に入れなきゃとか、別の場所じゃないと入らないといった悩みは一切ありませんでした。同じ場所で調整できたのです。

このように、稼働棚にしておくことで、全てのおもちゃがクローゼットの下段に収まるわけですから、小さな子どもでも自分でおもちゃを取り出せるし、お片付けもお母さんの手を借りずにできます。自分のものを自分で整理収納できるよう育てる、いいきっかけになりました。

小学生の今は、まだリビング学習。
対面式キッチンカウンターのリビング側にIKEAのデスクを設置し、自学自習の習慣を身につけれるよう、見守っています。あと数年でクローゼットの中段棚をデスク仕様にする日がくるでしょう。

そして今、リビング学習している子どもたち。中学生にもなれば、各自の部屋で勉強するでしょう。その時は、このクローゼットの稼働棚をちょうどいい高さに変えて、学習机として使っていこうと親子で話しています。

寝室6畳。
写真のクローゼット左側にWICがあります。
ダブルベッドを置くことを考えて、スペース確保のため3枚引き戸にしました。

まとめ

家の収納の作り方について考えるとき、ご自身や家族の使い方について、「過去(何が不満だったのか)」を振り返り、「現在と未来(どう使いたいか)」を見据えてみると、使いやすい収納に満足できる暮らしやすい家作りにつながります。

最後までご覧いただきありがとうございました。ぜひ参考にしてください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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