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2023年05月25日 16:42 更新

【集団食中毒】加熱調理した食品でも油断大敵! 内閣府食品安全委員会が注意喚起

気温や湿度が高くなるこの季節は食中毒に注意が必要です。「ウエルシュ菌」による集団食中毒について、内閣府食品安全委員会がその特徴や対策を公表しました。

そのカレーや煮物、大丈夫?

カレー

・沸騰させればどんな細菌も死滅する
・しっかり加熱調理すれば悪い細菌は死滅する
・加熱すれば細菌は死滅するから野菜はサッと洗えば大丈夫

そんなイメージありませんか?
しかしそれは危険な思い込みかもしれません。

実は100℃の加熱でも1~6時間生存する細菌が存在しています。
その名は「ウエルシュ菌」

内閣府食品安全委員会事務局広報が、Twitterで注意喚起をしています。

#ウエルシュ菌 による #集団食中毒 が発生しました。気温が高くなるこれからの時期、カレーや煮物など #加熱調理 した食品でも油断できません。作ったら速やかに食べましょう。すぐに食べないときは小分けにしてすばやく冷やし、10℃以下または55℃以上で保存しましょう。

100℃の加熱調理でも死滅しにくい食中毒菌

カレー、シチュー、煮物などをお鍋でたくさん作った後、そのまま常温で放置することによって、お鍋の底で生き残っていたウエルシュ菌が増殖してしまう可能性があります。

ウエルシュ菌には次のような特徴があります。

・100℃の加熱でも1~6時間生存
・一般的な調理の加熱では死滅しない
・増殖が止まった後、発育に適した環境になると再び増殖する

ウエルシュ菌食中毒の原因食品としては、カレー、シチュー及びパーティー・旅館での複合調理食品によるものが多く、特に食肉、魚介類及び野菜類を使用した煮物や大量調理食品で多くみられるといいます。

ウエルシュ菌の増殖した食品を食べた後、平均10時間後くらいでお腹の痛みや下痢が起こりますが、発熱や嘔吐はほとんどみられません。
また、多くの場合で発症後1~2日で回復しますが、小さな子どもや高齢者、免疫力が低下している状態では重症化することもまれにあります。

食中毒菌対策、基本の3か条

内閣府食品安全委員会では、食中毒を防ぐ対策として大きく3つを推奨しています[*1]。

①つけない
野菜についた土をよく洗い落とし、細菌を食品につけないようにしましょう。
②増やさない
保存するときはすばやく冷蔵庫へ。可能な限り浅い容器に小分けしてください。
③やっつける
温めなおすときは「ボコボコ」するまでかき混ぜながら加熱してください。

特にウエルシュ菌の場合は自然界に広く存在する菌なので、最初から完全に食品に「つけない」ことは不可能です。そして、一般的な加熱調理では「やっつける」ことも難しいため、とにかく「増やさない」ためにも、上記の対策に加え早期の消費(作ったら速やかに食べる)も心がけましょう。

食中毒かと思ったら

水分

ウエルシュ菌も含め、蒸し暑くなってくる時期は食中毒が心配なものです。
もし「食中毒かも?」と感じたら慌てず次のような行動をとりましょう。

・下痢や嘔吐をしたらしっかり水分をとりましょう。
・自己判断で薬を飲まず、まずは医師の診断を受けましょう。
・食べたもの、食品の包装、店のレシート、吐いた物が残っていたら保管しましょう(食中毒の原因を調べたりするのに使う可能性があります)。
[*2]

(マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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