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2022年01月08日 11:59 更新

ひな祭りの食べ物に込められた意味とは|桃の節句の準備ガイド

3月3日のひな祭りには、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物など、縁起の良い食べ物を用意してお祝いするのが一般的です。しかし、なぜこれらの食べ物は「縁起が良い」と言われているのでしょうか。今回は、ひな祭りの食べ物に込められた意味や由来をご紹介します。子どもにも聞かせてあげながら、女の子の成長をお祝いしたいですね。

3月3日のひな祭り・桃の節句の成り立ちと意味

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3月3日のひな祭りは、女の子の健やかな成長を願うという意味が込められたお祭りです。

ひな祭りの由来は諸説ありますが、「人形(ひとがた)」や「形代(かたしろ)」と呼ばれる紙やわらでできた素朴な人形に、自分の災厄を移して海や川に流す「流しびな」の行事と、平安時代の人形遊び「ひいな遊び」が結びつき、長い年月をかけて現在のひな祭りになったといわれています。

もともと、人形に災いを移す祓いの行事だったことから、ひな人形には「子どもの身代わりになり、子に災いが降りかからないように」という願いが込められているんですよ。

ひな祭りの食べ物に込められた想いや意味

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ひな祭りのお祝いでは、ひなあられや菱餅など、特別な意味が込められた食べ物を用意するのが習わしです。

これらの料理には、一体どんな意味や想いが込められているのでしょうか。ここでは、ひな祭りに欠かせない行事食の意味と由来を詳しく解説します。

ひな祭りの定番ご飯『ちらし寿司』

ひな祭りのちらし寿司には、エビ・レンコン・豆といった3つの縁起物を入れるのが特徴です。これらの縁起物には、それぞれ以下のような特別な想いが込められています。

・エビ:エビのように腰が曲がるまで長く生きる
・レンコン:はるか先まで見通しが利く
・豆:マメに働いて仕事がうまくいく

どれも子どもの長生きや勤勉さを願う縁起物なので、ひな祭りで振る舞うちらし寿司にはぜひ入れておきたいですね。

ひな祭りの定番汁物『はまぐりのお吸い物』

ちらし寿司と同じく、ひな祭りのお祝いの定番料理として親しまれるはまぐりのお吸い物。はまぐりと昆布のだしで作るのが一般的です。

はまぐりがひな祭りの縁起物になった由来は、平安時代に貴族の間で広まった「貝合わせ」という遊戯がきっかけです。

二枚貝のはまぐりは、一度外すと別の貝殻と合わせられません。そのため、はまぐりには「愛する人と一生仲の良い夫婦生活が送れるように」という意味が込められています。

ひな祭りの定番お菓子『菱餅』

菱餅は、平安時代から伝わる伝統的なお菓子です。特徴的な菱形は心臓の形を模しており、「子どもの健康と健やかな成長」という願いが込められています。

江戸時代の菱餅は白と緑の二色だけでしたが、明治時代には赤も加わり、現代の三色の菱餅になりました。この三色の菱餅には、それぞれの色にさまざまな意味があります。

・白:雪解け・子孫繁栄・長寿
・緑:芽吹き・清浄・厄除け
・赤:桃の開花・魔除け・解毒

菱餅の最上段は赤色もしくはピンクにするのが基本です。お供えした後には、オーブントースターなどで加熱して、家族みんなで食べましょう。

ひな祭りの定番お菓子『桜餅』

桜餅は菱餅の代用品として用意されることが多く、ひな祭りのお祝いであると嬉しい食べ物の一つとして親しまれています。

桜餅の種類は大きく分けて、「道明寺」と「長命寺」の2種類。道明寺は餅で餡を覆ったもので、主に関西地方で親しまれています。一方、長命寺は餡を焼いた小麦粉の生地で覆っており、こちらは関東地方で親しまれているのが特徴です。

出身が異なる親族や知人を招いてお祝いする場合は、念のため、どの種類の桜餅を用意しておくか聞いておくと良いでしょう。

ひな祭りの定番お菓子『ひなあられ』

ひなあられは、菱餅を砕いて食べていたのが由来とされています。江戸時代では屋外でひな祭りのお祝いをしており、菱餅を砕いて携帯していました。これがひなあられの始まりとされています。

もともとは菱餅で作られているため、ひなあられも菱餅と同じく三色なのが一般的です。

一部のひなあられは黄色を足して四色を使うこともありますが、これは日本の四季を表し、「子どもが一年中健康でいられますように」という意味が込められています。

近年のひなあられは、おかきのようなしょっぱいものや、金平糖のような甘いものまで、さまざまな味付けの商品が登場しています。味の決まりはないので、子どもが喜ぶ味のひなあられがおすすめです。

ひな祭りの定番飲み物『白酒』『甘酒』

白酒(しろざけ)の由来は、平安時代の桃の節句で飲まれていた「桃花酒(とうかしゅ)」とされています。桃花酒は清酒に桃の花を浮かべたお酒で、縁起の良いものとして愛されていました。

その後、江戸時代には桃花酒の代わりに白酒(しろざけ)が登場し、ひな祭りで白酒を飲む習慣が定着したのです。

本来の白酒は、焼酎・みりん・米麴などを加えて発酵させて作るお酒で、アルコール度数は7~12度前後。これでは子どもと一緒に楽しめません。そのため、子どもも飲める代用品の白酒として作られたのが甘酒です。

甘酒は、アルコール度数が1%未満で、栄養素が豊富なことから「飲む点滴」とも呼ばれています。子どもと一緒に楽しむひな祭りでは、甘酒を用意しておくと良いでしょう。

コンビニやスーパーで買えるひな祭り商品も人気!

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忙しいママ・パパは、ひな祭りの食べ物を用意するのも一苦労。そんなときは、コンビニやスーパーで買えるひな祭り商品を賢く活用するのがおすすめです。

コンビニやスーパーでは、ちらし寿司やお吸い物をはじめ、ひな祭りの定番料理を販売しています。ほかにも、子どもが喜ぶケーキやスイーツなどの商品も人気です。どれも手に入れやすいので、仕事や育児に忙しいママ・パパも簡単に用意できます。

ひな祭りの料理は用意することに意味があるため、必ずしも手作りである必要はありません。市販の商品を上手に活用しながら、家族みんなで楽しくひな祭りのお祝いをしましょう。

まとめ

ひな祭りのお祝いで用意する食べ物には、さまざまな由来があり、すてきな意味が込められています。意味がわかると、女の子の健やかな成長を願い祝うのもいっそう楽しくなりそうですね。用意が大変というママ・パパは、コンビニやスーパーのひな祭り商品を賢く活用してみてください。

(マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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