ライフスタイル ライフスタイル
2023年08月13日 09:11 更新

「叱らない子育て」の認識、間違えてない?人気保育士てぃ先生が教える叱り方のポイント

保育士YouTuberのてぃ先生の人気YouTubeチャンネルから、「『叱らない子育て』の考え方と方法とデメリット」をご紹介します。

「叱らない子育て」の本来の意味とは?

叱らない親
(※画像はイメージです/PhotoAC)

現役保育士のてぃ先生は、YouTubeでさまざまな育児情報を発信。SNSで公開している子どものほほえましいエピソードやパパやママの気持ちに寄り添った育児論も反響を呼んでいます。

近年、育児方法のひとつとして提唱されている「叱らない子育て」。その言葉のイメージから「叱らないなんて無理でしょ!」「叱らないなんて、子どもがワガママになるのでは」と感じる人も少なくないでしょう。

確かに叱らないことだけを実行すると、子どもがワガママになってしまう可能性もありますが、そもそも叱らない子育てとは「“しつけをする=叱らなければならない”という認識を取り払うこと」です。

脳科学的には、親が「しつけのために叱らなきゃ!」と強く考えて叱ったときほど、子どもに本当に伝えたいことが伝わりにくいと言われています。人は相手の表情や言動に恐怖を感じると、脳の機能が一時的に萎縮状態になるため、いくら子どもを叱ったところで、伝えたい内容を理解してもらえず、子供に残るのは「怒られてすごく怖かった」という記憶や印象となります。

それを続けると、「叱られるのが怖いから、その行動をやめる」ようになるので、一見正しい行動がとれるようになります。ですが、結局「怖いと感じる対象がいないと成り立たない」状態でしかなく、例えばパパに叱られるのが怖いと感じている場合は、パパがいないところで禁じられた行動をとるようになります。なので、基本的に叱る際には冷静かつ端的に伝えることが重要です。

また、日常生活の中では、叱らなければならないシーンと、叱る以外の方法で伝えた方が良いシーンがあります。例えば、自分や周りの人の命やケガの危険性がある場合は、きちんと叱って伝える必要があるでしょう。しかし、「お片付けをしない」ことに対しても、命やケガの危険性がある場合と同じトーンで叱ってしまうと、子どもはそれらの事柄を同等レベルに捉えてしまい、本当にやってはいけないことがボヤけてしまうリスクが生じます。

お片づけであれば「片付けると何がいいのか」を伝え、「片付けるのは楽しい!」「キレイになって気持ちいい」と子どもが思えるような伝え方がいいでしょう。

とはいえ、日々の子育てでは毎回そんなことを考える余裕がないのも事実であり、「早く言うことを聞いてほしい」がゆえについ叱ってしまうこともありますよね。ただ、こちらの真意が伝わらなければ意味がないので、できる範囲で2つのポイントを意識してみましょう。

一つ目のポイントは、目的をずらしてみること。例えば、公園で遊んでいるときに「お部屋に戻ろう!」と言っても子どもが嫌がる場合は、「ママと一緒に、出口までうさぎさんみたいにジャンプしよう!」などと言えば、結果的にスムーズに帰りやすくなります。目的を「部屋を戻る」ではなく、「楽しくジャンプする」にずらすわけですね。

そして二つ目のポイントは、具体的に指示すること。子どもは、「片付けなさい!」と言われただけでは、どれから手をつければいいのかわからないことも多いので、「青いおもちゃを探して、パパに教えて」などと、具体的で明確な指示を出してあげることが大切です。そして青いおもちゃを探すことができたら、「見つけてくれてありがとう、パパが箱に入れるね」などとやりとりすることで、結果的に早く、親子で気持ちよく片付けを進めることができます。

その上で、「○○ちゃんが片付けてくれたからお部屋がキレイになったよ!」「ありがとう、キレイなお部屋は気持ちいいよね!」と片付けのメリットが伝わるような言葉がけをしてあげるとなお良いでしょう。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-