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2019年04月07日 15:00 更新

書きづらくなった万年筆のインクを復活させる裏技! 水洗い方法2種

みなさんは普段、万年筆を使っていますでしょうか? 万年筆は、使い込むほどに書きやすくなるといわれており、使わずに放置するとインクが詰まって書きづらくなってしまうことがあります。今回は、そんな出の悪い万年筆のインクを復活させる裏技をご紹介します。お使いの万年筆のタイプに合わせた洗浄方法で、万年筆を洗ってみましょう。

万年筆のしくみ

Lazy dummy

インクが出るしくみは?

万年筆には、インクを貯蔵する「胴」とインクの出をコントロールしている「ペン芯」、最も重要な部分である「ペン先」やその先端の「ペンポイント」などの構造があります。万年筆のインクはどのようなしくみで出るのでしょうか?

液体の中に管を立てると、液体はより細い管の中に移動するという性質があります。これを毛細管現象といいます。万年筆は、この毛細管現象を利用して、インクをペン先へと送り出しているのです。
このとき、送り出されたインクと同じ量の空気がペン芯の空気溝から入り込みます。これによって、万年筆のスムーズで快適な書き心地が実現しています。

吸入式・カートリッジ式・コンバーター式って?

万年筆は、インクの補充形式によって「吸入式」「カートリッジ式」「コンバーター式」の3つに分類することができます。ここでは、それぞれの形式とその特徴について見ていきましょう。

吸入式

吸入式は、ペン先からボトルに入ったインクを吸い上げてインクを補充するタイプの万年筆。最も古くから使用されているタイプで、インクの補充に手間がかかりますが、万年筆にこだわる人に特に愛されています。

カートリッジ式

カートリッジ式は、ボールペンなどと同様に、インクの入ったカートリッジを交換して補充をするタイプの万年筆。吸入式のものよりも、インクの補充が簡単なので、初心者の方でも手軽に使いやすいのが特徴です。

コンバーター式

コンバーター式は両用式とも呼ばれ、インクを吸入する「コンバーター」という器具を取りつければ吸入式の万年筆として、また、本体からコンバーターを取り外すと、カートリッジ式の万年筆として使うことができます。

万年筆が書きにくくなるのはどうして?

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インクがきちんと補充されているにもかかわらず、インクの出が悪かったり文字が書きづらくなったりしたときは、ペン先やペン芯に固まってしまったインクや異物が原因となっているかもしれません。万年筆のインク詰まりは、水洗いすることで解消できます。「万年筆の出が悪い」と感じたら、水洗いしてみましょう。

万年筆を水洗いしてみよう

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万年筆のインクが出にくいときは、水洗いするのが効果的。では、万年筆はどのように洗うと良いでしょうか。ここでは、万年筆の種類ごとの正しい洗い方について解説します。

吸入式万年筆・コンバーター式万年筆の洗い方

吸入式万年筆やコンバーター式万年筆の場合は、インクを吸入する要領で水を吸入しながら水洗いを行います。コップに水またはぬるま湯を入れ、そこに万年筆のペン先を浸けて、インクを吸入するときと同じように水を出し入れしてみましょう。コンバーター式万年筆の場合は、コンバーターを装着した状態で洗浄します。コップの中の水を取り替えながらこれを繰り返し、インクが出なくなれば洗浄完了です。

カートリッジ式万年筆の洗い方

カートリッジ式万年筆は、インクカートリッジを取り外して洗浄します。カートリッジを引き抜いて、水またはぬるま湯を入れたコップの中に首軸の部分ごとペン先を浸けましょう。そのまま一晩放置して、翌日、首軸からペン先に流水を数回通せば、インク詰まりが解消し、スムーズな書き心地が復活するはずです。

万年筆を長く使うために

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ここで、大切な万年筆を長く使い続けるための注意点について見ていきます。

保管方法に注意

万年筆をしばらく使用しないとき、そのまま保管しておくと、ペン芯やペン先に残ったインクが固まってしまうことがあります。次に万年筆を使うときにインクが出なくて困ることのないように、1カ月以上万年筆を使う予定がない場合は、中のインクを抜いて、先ほどご紹介した方法で万年筆を洗浄してから保管するようにしましょう。

キャップをあけたままにしない

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万年筆を使い終えたら、すぐにキャップをすることが大切です。万年筆のキャップをあけたままにしておくと、インクが乾いて詰まる原因となることもありますし、キャップをしていない状態で万年筆を落とすとペン先が破損することもあります。大切な万年筆を守るために、使用している間以外は常にキャップをしておくようにしましょう。

直射日光や高温を避ける

万年筆を直射日光が当たる場所や高温になりやすい場所に置いておくと、中のインクが漏れたり、インクが劣化したりすることがあります。直射日光や高温を避けて、保管するようにしましょう。

まとめ

万年筆の一番のお手入れ方法は、毎日使い続けること。使えば使うほど自分に馴染んできて、絶妙な書き心地を味わうことができるでしょう。もし、万年筆が書きづらくなってしまったときは、ご紹介した裏技で洗浄して、中のインク詰まりを解消してみてください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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