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2023年11月19日 11:19 更新

【イベントレポ】育休取得率100%! 江崎グリコが取り組む「上司の育児体験」に潜入してみた

PR:江崎グリコ

ONELISTレビュー

雰囲気的に育休を取りづらい……
キャリアアップに影響が出そうで心配……
上司は(本音では)どう思ってるんだろう……

子どもが生まれた際、このような不安から「育休取得を控えた」という方はまだまだ多いのかもしれません。

そんな中、2020年以降、3年連続で育休取得率100%*を達成しているのが江崎グリコ(以下、Glico)です。これだけでもかなりすごい数値に思えるのですが、同社はさらにより良い育児環境を整え、多様な人財が活躍できる組織 を目指し、さまざまな取り組みを実施しているといいます。

育休取得率100%のグリコ

そのひとつが『Co育てトライアル』。保育の現場にて育児の疑似体験をしながら「ワークインライフ」を考えるプロジェクトで、育休を取得する社員や多様な働き方への理解促進を目指して立ち上げられました。

Co育てトライアル

なぜ、ここまでGlicoは社員の育児支援に積極的なのでしょうか?
今回は、管理職社員を対象に初開催された『Co育てトライアル』に潜入し、その理由を探ってみました!

職場にはイクボスが必要?社内アンケートから見えた育休における「相互理解」の大切さ

訪れたのは、東京都品川区にある認定こども園『Gakkenこどもえん』。学研本社ビルの地下にありながら、一面ガラス張りで園内は明るく、屋根付きのテラスには大型遊具や砂場が設けられています。

Gakkenこどもえん

Gakkenこどもえん協力のもとで開催された『Co育てトライアル』に参加したのは、 Glico で管理職を務めるNさん、Yさん、Kさん。3名とも、育児をしながら働く社員を多数率いています。

Nさん
どうすれば職場の生産性とメンバー全員のQOL向上を両立できるのか、その施策を考える機会にしたいです!
Yさん
メンバーの半数以上が育児や介護に関わっていますので、非常に興味深いです!
Kさん
自分の子どもたちは大きくなり子育てからは遠ざかっていますが、改めて育児を体験し、得られた気付きをメンバーにフィードバックしたいと思います!

はじめに、父親支援を掲げて活動する『NPO法人ファザーリング・ジャパン』の杉山さんが登壇し、イクボスについて解説しました。イクボスとは、メンバーの育児や介護、それぞれのライフスタイルなどに理解のある上司のこと。 Glico も、このイクボスの浸透を推進しています。

イクボスとは

その一方で、2022年10月に育休取得者に対して育休における課題について社内アンケートを実施したところ、「上司からの理解が不足している」という回答が約10%あったのだとか。また、内閣府の調査でも、1か月以上の育休を取得しない理由として、およそ3人に1人が「職場が男性の育休取得を認めない雰囲気であること」を挙げており、これらの結果が『Co育てトライアル』の立ち上げにつながりました。より良い育児環境を志す Glico の本気度がうかがえます。
※第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査

ただ、杉山さんは冒頭に「育休取得者が“上司は理解してくれていない”という 先入観を持ってしまっている一面もある」と指摘しました。そういう思い込みが蔓延しているままでイクボスを無理に推し進めても、対立を生むだけだと警鐘を鳴らします。

Co育てトライアルの様子①

だからこそ、相互理解を深めることが必要と訴えました。『Co育てトライアル』は、まず上司のほうから理解に徹するステップとして大いに有効なのでしょう。

半日にわたる子育て疑似体験!体験を終えた Glico 上司たちの感想は……

Co育てトライアルの様子②

そして、いよいよ育児の疑似体験に。新しい先生と紹介された3名は、保育士さんのサポートを受けながら、Nさんが3歳児以上のクラス、Yさんが2歳児クラス、Kさんが1歳児クラスを担当しました。

少し照れながらも挨拶すると、子どもたちは歓迎してくれた様子。風船やブロックで遊んだり、絵本を読んだり、すぐに仲良くなっていました。

孫がいるNさんは「じいじ」と呼ばれ、子どもたちから引っ張りだこ。

Co育てトライアルの様子③

Yさんは元気いっぱいの子どもたちに負けじとテラスで外遊びを楽しみ、

Co育てトライアルの様子④

Kさんはまだ言葉を話せない1歳児たちと心を通わせていました。

Co育てトライアルの様子⑤

途中、泣いて駄々をこねたり、平均台に乗るのを怖がってしまったり、大人の描く予定通りにいかない育児の現実にも直面。子育て社員の日常に、思いを馳せたのかもしれません。

半日にわたる育児の疑似体験を終えると、Nさんは「疲れました」と率直に口にしましたが、3名の表情には充実感が広がっていました。

「やっぱり子どもはかわいい」。Kさんの感想が、それを物語っていました。

イクボスに向けて!誰もが働きやすい職場を作る決意を新たに

誰もが働きやすい職場へ向け

最後は、3名と杉山さんによるディスカッション。3名とも『Co育てトライアル』に参加した意義を強く感じていました。

Kさん
こういった体験ができたことで、子育てをしているメンバーへの理解がさらに深まったように思います。管理職のみならず、全員に体験してもらいたいですね!
Yさん
そう思いますね!社員全員が体験すれば、職場の雰囲気は大きく変わるような気がします。
Nさん
多様性とインクルージョンが進むのではないでしょうか!
Co育てトライアル ディスカッション

ディスカッションでは、現在の『Co育てMonth(育児に専念する休暇を1ヵ月間取得することを必須化した制度)』についても議論が交わされました。期間は適正なのか、今後どのようにアップデートしていくのがよいのか——。真剣に議論する3人の姿から伝わってきたのは、管理職としての責任感と葛藤。今回の体験を経て、誰もが働きやすい職場を作る決意を新たにしたようです。

Nさん
日頃からメンバーに相談してもらえるような信頼関係が欠かせず、そのためには上司としていろいろな引き出しを用意しておかなければならないと思いました。押し付けるのではなく、さまざまな視点で選択肢を提示できる力がこれからのリーダーやマネージャーに求められるのかもしれません。
Yさん
現在、社会的にもプライベートに関するコミュニケーションは控える傾向にあり、当社の管理職には「聴く」姿勢が定着していますが、もう少し踏み込んで能動的に情報を取りに行くことも大切だと気づかされました。イクボスになりたい人が増えれば、やさしい世界を構築できるのではないかと思います。
Kさん
根底に仲間意識がないと、イクボスにはなれません。メンバーを仲間だと思って尊重できれば、自ずと接し方も変わってくるはず。 Glico が提唱する「Co 育て」の“Co”とは“共同”や“相互”という意味です。イクボスを担う私たちは、この“Co”を肝に銘じて取り組んでいきます。
Co育てトライアルを終えて

『Co育てPROJECT』をきっかけに!生産性の向上と社員全員のライフの充実を図っていく

今回の『Co育てトライアル』は、子育てに関する社会課題解決プロジェクト『Co育てPROJECT」から生まれたものです。 Glico は、子どものココロとカラダを育てる土壌として、妊娠期からの子どもの発育と子育て環境に着目。

Co育てPROJECT

具体的には、先述の『Co育てMonth』の導入をはじめ、男性の育児参画を促進する企業向け両親学級『みんなの育休研修』や自治体との連携イベントの実施、育休取得者や上司に向けた『Co育てガイドブック』(家族との話し合い・会社での準備・両立支援などを盛り込んだデジタルブック)と『家庭内役割分担シート』(家事・育児分担ワークシート)の作成・配布など、社内外で育児環境を整備する取り組みを展開しています。

Glicoの育児環境を整備する取り組み

その背景にあるのは、“子どものココロとカラダの健やかな成長に寄与したい”という想い。「子どもの健やかな成長」を実現できる社会づくりが事業の根幹のひとつとなっており、その想いは、日本初の乳児用液体ミルク『アイクレオ 赤ちゃんミルク』やCo育てをサポートするアプリ『こぺ』といった商品・サービスにも根付いています。

アイクレオ 赤ちゃんミルク
子育てアプリ『こぺ』

『Co育てPROJECT』をきっかけにして、育児当事者だけでなく、職場のメンバー全員が働き方についての意識と行動を見直し、職場の生産性とそれぞれのQOLの向上を図っていきたいと力を込める Glico 。

「すこやかな毎日、ゆたかな人生」の実現に向け、どのような取り組みが発信されるのか、今後も目が離せません。