【医師監修】突発性発疹 | 子供の保育園登園はいつから?
高熱を伴う「突発性発疹(とっぱつせいほっしん)」。今回は、保育園に通う乳幼児がかかった場合、いつからいつまで保育園をお休みすべきかをご紹介。この他、感染ルートなどについても解説しています。
子供の突発性発疹とは?
※画像はイメージです
保育園児がよくかかる突発性発疹とは
突発性発疹ではまず、突然38度以上の高熱が出て、通常は3~7日間ほど続きます。その後、解熱とともに全身に発疹が出て、数時間~数日間で自然に消えていきます。
突発性発疹を発症! 気になる症状は?
突発性発疹の症状は「高熱」と「解熱する頃から出現する発疹」ですが、それ以外には目立つ症状がないのが一般的です。高熱を出す割には比較的元気なことが多いのも特徴で、高熱と発疹以外には便が少し緩くなることがあるくらいです。
発疹は胴体部分を中心に広がりますが、あまりかゆみはなく、数日で消え、跡を残さないのも特徴です。
また、発熱初期に赤ちゃんによっては「熱性けいれん」を起こしてしまうこともあります。けいれんを起こした場合、正しい診断をしてもらうため早急に病院に連れて行く必要があります。
突発性発疹の治療方法は?
突発性発疹は通常あまり心配のない病気で自然に治っていくことが多いので、解熱剤などの対症療法にて様子を見ることになります。
通常、突然の高熱が出るだけなので、この時点では突発性発疹かどうかわかりませんが、昼間なら早めに病院へ行くことをおすすめします。
夜間で元気に機嫌良くミルクや母乳を飲んでいれば、すぐに慌てなくてもよいですが、生後3ヶ月ごろまでの場合や、また先ほど述べた「熱性けいれん」などのいつもと違う様子も伴う場合は、早急に病院に連れて行く必要があります。
突発性発疹の感染ルート
原因ウイルスは? 感染経路をチェック
突発性発疹は「ヒトヘルペスウイルス」の6型・7型が原因で起こるウイルス感染症。このウイルスは唾液中に存在するため、ほとんどの赤ちゃんは母親などの唾液から感染すると考えられています。生まれたばかりの赤ちゃんにはお母さんからもらっていた抗体があるため、発症しません。
そのため、突発性発疹にかかる時期はお母さん由来の抗体がなくなる生後6ヶ月以降から2歳ごろまでの赤ちゃんが多くなっています。
原因のウイルスは複数あるため中には2回かかる赤ちゃんもいて、ヒトヘルペスウイルス6型が原因の場合は1歳以下で発症することが多く、ヒトヘルペスウイルス7型による場合は生後2~4歳頃に多いとされています。
保育園の登園時期は?
突発性発疹の保育園登園基準
赤ちゃんが突発性発疹にかかった場合、いつから登園が可能かは気になるところ。
厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、登園の目安として「解熱し機嫌が良く全身状態が良いこと」としています。
解熱して発疹が出、診断がつくころにはウイルスを排出しなくなるためです。
お風呂に入っても大丈夫?
入浴に関しては38度以上の高熱が出ている期間は避けることが望ましい場合もあります。これは、高熱で赤ちゃんの体力が消耗しているためです。
お風呂に入るにも体力を使いますから、さらに負担になってしまうのです。この時は汗を拭いたり、着替えの回数を増やすなどをして、なるべく入浴は避けたほうが良いでしょう。
解熱して元気が出てきたら、シャワーで体を清潔にしましょう。
まとめ
突発性発疹は、症状がおさまれば登園可能です。解熱して症状がおさまってきたら、子供に無理をさせないように登園のタイミングを考えましょう。登園のタイミングが分からない、あるいは他にけいれんなどの気になる症状がある場合には、近くの小児科医へご相談ください。
※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2020.03.03)