オートミールには牛乳より豆乳が正解!? 栄養バランスと食べ方を解説
オートミールと組み合わせるオーソドックスな飲み物といえば牛乳。でも、実は牛乳を豆乳に替えたほうが、ダイエットに有利なんですよ! 栄養バランスを解説します。豆乳とオートミールで手軽に作れるレシピも紹介。
オートミールには牛乳ではなく豆乳を合わせると?
牛乳をかけて一晩おいてオーバーナイトオーツにしたり、加熱してミルクがゆにしたりする食べ方は、オートミールのオーソドックスな食べ方です。
では、牛乳ではなく豆乳をオートミールに合わせるとどうなるでしょうか?
結論から言えば、豆乳とオートミールの組み合わせは、味も栄養バランスもよく合います。ダイエットにもおすすめ。くわしく栄養バランスを見てみましょう。次の表は、無調整豆乳と牛乳100gあたりの栄養素を比較したものです[*1]。
豆乳は牛乳よりカロリーや脂質・糖質が少ない!
表の青い部分を見てください。エネルギー(カロリー)、脂質、炭水化物、コレステロールは牛乳より豆乳のほうが少なくなっています。
炭水化物は、糖質と食物繊維からできています。糖質も、牛乳より豆乳のほうが少ないことがわかります。
ダイエット中に同じ量を摂るなら、豆乳のほうが牛乳よりも、カロリーや脂質、コレステロール、糖質の量を抑えることができます。
豆乳の豊富なミネラルに注目!
次に表の黄色い部分を見てください。豆乳は牛乳より、カリウム、マグネシウム、鉄が豊富です。
カリウムはナトリウムの排出を助けて血圧を安定させ、細胞を元気にしてくれる働きを持っています。また、マグネシウムは内臓や血管、神経などの働きを調整してくれます[*2]。鉄分は血液を作るために必須ですね。
いずれも、ダイエット中でもぜひ摂取したい栄養素です。
カルシウム不足に注意! オートミールで多少補えるけど……
表の赤い部分を見ると、骨を作るのに不可欠なカルシウムは、豆乳より牛乳のほうがずっと豊富なことがわかります。毎日の牛乳を豆乳に置き換えてしまうと、カルシウム不足が心配ですね。
オートミールは穀物にしてはカルシウムが豊富で、1食分30gには14mgのカルシウムが含まれています[*1]。コップ1杯200gの豆乳と合わせると44mgのカルシウムになり、多少ですが補うことができます。
ただし、成人女性に推奨される1日のカルシウム摂取量は650mg[*3]。豆乳とオートミールだけ摂るのは難しいです。バランスのいい食事と適度な運動が不可欠と考えてくださいね。
ダイエットに必要なたんぱく質を効率よく摂れる!
豆乳と牛乳は、どちらもとても優秀なたんぱく源です。
豆乳と牛乳を比較すると、たんぱく質の量はそれほど変わりません。また、牛乳や豆乳に含まれているたんぱく質には、体内で効率よく利用されやすいという特徴があります。
「人間の体内で作りだすことのできない9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む かどうか」を示す指標に「アミノ酸スコア」というものがあります。
このスコアが満点の100に近いほど、人間の体内で効率よく利用されやすい、良質なたんぱく質だと言われます。牛乳や豆乳の場合、この「アミノ酸スコア」が100なんです[*4]。
たんぱく質が不足したり、体内で効率的に利用されなかったりすると、筋肉がスムーズに作られなくなり、代謝が落ちる原因になる恐れもあります。筋肉減少の防止に役立つのは、ダイエット中にはうれしいですね。
なお、オートミールも穀物にしてはたんぱく質が豊富で、同じ穀物である白米と比べると約2倍ものたんぱく質を含んでいます。
ただし、たんぱく質を摂るだけでは筋肉の減少を防げるわけではありません。必要な栄養を摂ったうえで、適度な運動をお忘れなく。
【レシピ】オートミールで豆乳リゾット
豆乳とオートミールの組み合わせがダイエットにいいとわかったところで、実際の食べ方が気になりますね。朝食や軽い軽食におすすめの、豆乳リゾットの作り方を紹介します。
【材料】
オートミール 30g
水 100ml
豆乳 100ml
白菜 10g
コンソメ顆粒 小さじ1/3
塩 少々
黒こしょう 少々
【作り方】
1 白菜は縦に2cm幅に切ってからざく切りにする。
2 耐熱容器にオートミールと水、コンソメ顆粒、白菜を入れて軽く混ぜ、電子レンジで1分加熱する。
3 2に豆乳を入れてさらに電子レンジで1分加熱する。
4 仕上げに、塩、こしょうで味をととのえる。
【アレンジ】
ピザ用チーズ大さじ1(10g)をのせてトースターで4分黒胡椒を効かせてみて。
【レシピ】オートミールの豆乳ミルクがゆ
上で紹介したリゾットの超!簡単バージョンです。オートミール自体はあっさりした味ですが、豆乳とともに温めると、まろやかなコクが出てきます。
【材料】
オートミール 30g
豆乳 150ml
【作り方】
耐熱の器に入れ電子レンジで1分30秒加熱する。
【ポイント】
加熱中に吹きこぼれないよう、深さのある器を使うといいです。お好みでメープルシロップ、はちみつなどの甘みを加えてもおいしいですよ。
【レシピ】オートミールの豆乳オーバーナイトオーツ
オーバーナイトオーツとは、オーツ麦を加工したオートミールを一晩水分に浸して、食べやすくする食べ方のこと。
牛乳で作るのがオーソドックスですが、豆乳で作ってもおいしいですよ。夜にオートミールと豆乳とあわせて冷蔵庫に入れておけば、朝に取り出すだけで食べられるのもうれしいですね。
【材料】
オートミール 30g
豆乳 100ml
(トッピング)
はちみつ、ドライフルーツ、冷凍フルーツ、ナッツなど
【作り方】
1 器にオートミールと豆乳をあわせてラップをし、冷蔵庫で一晩おく。
2 1にはちみつ、フルーツ、ナッツなどのトッピングを添えていただく。
【ポイント】
ドライフルーツはトッピングする代わりにオートミールと一緒に豆乳とあわせて一晩おいても、柔らかい食感になっておいしいですよ。
まとめ
オートミールと豆乳は、味の組み合わせもよく、不足しがちな栄養素もしっかり摂れる組み合わせ。ダイエットをサポートしてくれますよ。ただし、食べすぎにはくれぐれも注意を。
また、オートミールと豆乳に豊富に含まれるたんぱく質を筋肉に替えるためには、適度な運動が不可欠です。続けやすいよう、軽めの運動から始めてみてくださいね。
(写真・レシピ:お料理チームクレア 太田雅恵/構成・文:マイナビ子育て編集部)