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2021年01月27日 17:24 更新

【医師監修】赤ちゃんの頭の形が絶壁!? 病気の心配はある?

子どもの成長には何かと気になることがあるものですが、中には「赤ちゃんの後頭部が絶壁にならないか心配……」など頭の形についてのお悩みもあります。そのまま見守っていいものなのか、治療は必要なのか、など赤ちゃんの頭の形にまつわる疑問についてまとめました。

赤ちゃんの頭の形が変?

赤ちゃんの頭の形を気にするママ
Lazy dummy

親が見て、気になる赤ちゃんの頭の形とは、どのようなものでしょうか。また、もし頭の形が気になるときは、どのような影響が考えられるのかを見ていきましょう。

気になるのはどういう頭の形?

頭の形にも個人差があって当然です。しかし中には、赤ちゃんの頭の形が気になる人もいることでしょう。
中でも、後頭部が丸みを帯びず、ストンと下に下がって平坦になっている、いわゆる「絶壁あたま」を気にする人が多いのでは。自分は気にしていなくても、祖父母など周囲の人から「絶壁あたまにならないよう」と言われた経験がある人もいるでしょう。

ほかにも「細長い」、「逆三角形になっている」、といったことで、赤ちゃんの頭の形が気になる人もいます。

子宮内の環境や分娩時の影響もある?

生まれる前、多胎児妊娠などによって狭い子宮内で過ごしたことが頭の形に影響する場合もあります。また、産道を通る際の圧迫や、鉗子(かんし)や吸引分娩によって変形が起こったりするなど、分娩時の影響もあり得ます。

しかし胎内や分娩の影響による頭の形の変形は珍しいことではありません。赤ちゃんの頭の骨はやわらかく、変形しやすいため、出産後、圧迫から解放されたら自然と丸い形に戻っていくことが多いです。

頭の形で心配なときは

 頭の形を気にして横に寝かせられる赤ちゃん
Lazy dummy

頭の形で心配になるケースで多いのが、後頭部の「絶壁」。気になるかどうかは個人差がありますが、親として予防できることはあるのでしょうか。また頭の形が気になるとき、何か心配すべき病気はないのでしょうか。

「絶壁あたま」は寝かせ方の問題?

赤ちゃんの頭はやわらかいので、寝かせる向きや「向き癖」によって、頭の形に影響があると言われています。頭の変形が軽くなるよう、寝る時の向きを変えるなどしてあげましょう。向き癖が強い・なかなか改善しない場合などは、小児科で相談しましょう。

なお、寝かせ方による「絶壁あたま」の影響を気にして、うつぶせで寝かせることを考える人もいるでしょう。窒息事故や乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐためにも、うつぶせ寝を避けることが重要とされています。頭の形を気にしすぎて、うつぶせで寝かせるのはやめましょう。

病気の心配はある?

病気で頭の形が変形している例としては、「頭蓋骨縫合早期癒合症」などがありますが、その場合は健診や受診時に小児科医から指摘を受けます。

頭の形が絶壁であっても多くの場合は病気とは無関係で、日常生活で支障が出ることはほとんどありません。「頭の形外来」などを設けている医療機関で受診・相談ができますが、実際は治療を必要としないケースが多いようです。治療する場合は生後3ヶ月から7ヶ月くらいまでの間に治療開始することになります。

まとめ

赤ちゃんの頭はやわらかいので変形しやすいという特徴があります。出産前の子宮内での状況や出産の影響で形が変わることもありますが、自然に軽減していくことがほとんどです。あおむけでずっと寝かせていると後頭部が絶壁になるのではないかという心配もよく聞かれますが、頭の形を気にしてうつぶせ寝にするのは、窒息やSIDS(乳幼児突然死症候群)予防の観点からもおすすめできません。頭の形が気になる場合、多くは病的なものではなく、後頭部が絶壁になっているなどしても日常生活で支障が出ることはほとんどありません。頭の形や向き癖などで心配があるときは、小児科医に相談をしてみましょう。

(文:剣崎友里恵/監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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