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2024年01月03日 08:19 更新

【防犯カメラへの意識調査】約9割が犯罪抑止効果に期待する一方、セキュリティやプライバシーには懸念が集中

防犯カメラの映像が犯罪捜査に活用されているのを見たりすると、普段意識してないだけで防犯カメラは色々なところにあるんだなと思いますよね。強盗などへの対策から、個人宅でも防犯カメラの設置を検討している人が少なくないかもしれません。犯罪への不安も高まるなか、防犯カメラに対して人々はどう思っているのでしょうか?

昨今は、強盗や空き巣などの犯罪への対策として防犯カメラを設置している家庭も増えているかもしれません。街中でも多くの防犯カメラが作動しており、いまや防犯カメラは人々にとって当たり前になりつつある――そんなことをうかがわせる調査データがあります。それは行動認識AIを独自開発している株式会社アジラが行った「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」です。本記事ではこの調査結果について、詳しくご紹介します。

防犯カメラは意識されていない?「見かけない」人が6割以上

まず、防犯カメラの存在に対する意識を見てみましょう。

「自分が住んでいる地域に防犯カメラが設置されているか?」を聞いた設問の回答で最も多かったのは、「あまり見かけない」でした。34.4%の人がこれを選んでいます。さらに「ほとんど見かけない」(25.8%)が続きます。これらを合わせると6割以上の人は防犯カメラを見かけることがあまりないようです。

ただ、現在の日本は防犯カメラがさまざまな場所に設置されていて、その数は世界的に見てもトップクラスと言われているほどです。実際に防犯カメラが少ない場所に住んでいる人もいるとは思いますが、防犯カメラに気づいていないだけという人も一定数いることが想像されます。そう考えると、防犯カメラが人々の生活に溶け込んでいるとも言えるのかもしれません。

また、「ではどんな場所にさらに防犯カメラを設置した方がいいと思うか?」という設問では、「商業施設」(67%)、「駅やバス停」(62%)、「繁華街」(59%)が上位を占めました。

アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より
アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より

約9割が「防犯カメラは犯罪防止に繋がる」

警視庁では繁華街などの防犯対策の一環として、公共空間での「街頭防犯カメラ」の設置に取り組んでいます。防犯カメラの犯罪抑止効果について、人々はどう思っているのでしょうか。

「防犯カメラは犯罪抑止に繋がると思うか」を聞いた設問において、「やや思う」が最も多く49.8%と約半数にのぼりました。「非常に思う」も38.2%と4割近くとなっています。合わせて9割近い人が防犯カメラの犯罪抑止効果に期待しているようです。

男女・年齢別の回答データを見ると、女性は30代以上の年代で「非常に思う」「やや思う」が約9割に。男性と比べると女性の方が全体的に防犯カメラへの期待感は高いようです。

一方の男性は50代や60代以上で「非常に思う」「やや思う」の割合が増えています。また、男女ともに「思わない」と回答する人が50代、60代以上では見られなくなっており、年齢が上がるほど、防犯カメラの犯罪抑止力に期待する人が増えることもわかりました。

アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より
アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より

映像データのセキュリティ管理を懸念する人が約半数

これまでの回答から、大半の人が防犯カメラの犯罪抑止効果に期待しており、肯定的にその存在を認めていることがわかりました。一方で自分自身も防犯カメラの撮影対象となるのも事実です。知らないうちに自分の姿が録画され、データとして残される可能性があります。

「防犯カメラの映像データの利用について懸念することは何か」を聞いた設問では、「データのセキュリティ管理」が49.6%、「映像データが不適切に販売・利用されること」が47.2%と5割近くにのぼりました。また、「映像の悪用」(45.4%)、「顔認証などで個人が特定されること」(42%)がそれに続きます。

やはり自分が知らないうちに撮影されている可能性があるということで、その映像データの管理やセキュリティやプライバシーに対して、多くの人が懸念に感じているということがわかりました。

アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より
アジラ「「防犯カメラの普及とプライバシー保護に関する意識調査」より

まとめ

今回の調査を行ったアジラによると、日本には500万台の防犯カメラがあるといいます。しかし、普段私たちが生活するなかではその存在をほとんど意識することはなく、毎日のように防犯カメラの前を通っていても気づかないという人も多いでしょう。それほど人々の生活の中に溶け込んだ存在でもある防犯カメラは、犯罪抑止の一翼を担う存在として大きく期待されています。その一方で、膨大な映像データの管理に関しては不安に感じている人も多いのが実情です。今後も犯罪を抑止するために防犯カメラが適切に活用されていくためには、セキュリティ管理の徹底やプライバシー保護の観点に立った運用が強く求められる結果となりました。

(マイナビ子育て編集部)

調査概要

■防犯カメラの普及とプライバシーに関する意識調査/アジラ
調査対象:全国の20歳~80歳の男女500人
調査時期:2023年10月23日~10月24日
https://jp.asilla.com/post/20231128-attitudesurvey

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