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2022年10月25日 17:53 更新

ワーク・ライフ・バランスの理想と現実|日本とスウェーデンでは結果に大きな違いも

多くの人が仕事の時間とプライベートの時間を持っているでしょう。家庭を持つ場合には、プライベートは、家族と過ごす時間と1人で過ごす時間にも分けられます。人々は生活の中で仕事、家庭、自分の優先度をどう考えているのか、調査結果をご紹介します。

仕事、家庭、自分の優先順位の希望は?

家庭生活が充実しているから仕事も好調を維持でき、逆に仕事が順調なので家庭が円満ということはよく聞かれますよね。また、昨今では、仕事と家庭生活のバランスについて考えることの大切さも言われています。

内閣府が行った調査で、ワーク・ライフ・バランスに関するものがあります。仕事と家庭生活、個人生活などの優先度をアンケートした結果は、どのようなものだったのでしょうか。国内だけでなく、フランス・ドイツ・スウェーデンでも同様の調査をし、4ヵ国のデータを比較しています。

理想は「家庭>個人>仕事」

仕事と家庭生活と個人の生活の優先度についての希望

まず、日本のデータですが、日常における仕事、家庭生活、個人の生活等の優先度について、自分の希望に近いものは何かを尋ねると、「家庭生活を優先」が53.0%でトップとなりました。次いで「個人の生活を優先」が32.3%、「仕事を優先」が13.6%と続きます。

フランス・ドイツ・スウェーデンでも、やはり「家庭生活を優先」がトップ。特にスウェーデンは家庭生活を優先する人が65%以上に上りました。

日本と3ヵ国の違いを見ると、日本では「個人の生活を優先」したい人が3ヵ国よりも多いという特徴も見られます。これは意外に思う人もいるかもしれませんね。

仕事、家庭、自分の優先順位の現実は?

仕事、家庭生活、個人の生活等の優先度の理想は「家庭生活を優先」したい人が各国とも多いことがわかりました。では、現実の日常生活においてはどうなのでしょうか。

現実は「仕事>家庭>個人」

仕事と家庭生活と個人の生活の優先度についての現実

日本では「仕事を優先」が51.8%で最も高く、次いで「家庭生活を優先」が34.8%、「個人の生活を優先」が12.2%という結果でした。さきほどの「優先度の希望」の回答と比べると、「仕事」の数値に大きな違いが現われています。

一方、欧州3ヵ国では、「家庭生活を優先」と回答した人が最も多い割合となっており、日本と比べると「仕事を優先」する人は少ない結果となりました。特にスウェーデンは家庭を優先している人が半数以上に上っています。

理想と現実のギャップを感じる人が多い

この調査を見ると、各国ともにワーク・ライフ・バランスについて、理想と現実にギャップがあることが認められます。特に日本の場合、「家庭」を優先したい人は53%である一方、実際に優先している人は34.8%。また、「仕事」を優先したい人は13.6%である一方、実際に「仕事」を優先している人は51.8%という結果になっています。したがって、「家庭」を優先したいけれど優先できていない人や、「仕事」以外を優先したい人が実際には「仕事」を優先している人がいることがうかがえます。

何を優先したいかは個々人により異なりますが、希望のワーク・ライフ・バランスを維持できている人はまだ多くはないようです。

調査概要

令和2年度「少子化社会に関する国際意識調査」報告書(内閣府)
・調査対象国:日本、フランス、ドイツ、スウェーデンの4か国
・調査対象者:0~49 歳の男女
調査時期:令和2年(2020年)10月~令和3年(2021年)1月
調査方法:
① 標本数
各国とも標本数 1,000 以上の回収を原則とした。
実際の回収数は、日本 1,372、フランス 1,000、ドイツ 1,022、スウェーデン 1,000 となっている。
② 調査方法
日本:調査員による留置き調査
(調査員による個別訪問面接方式併用)
フランス:調査員による個別訪問依頼・自記入調査
ドイツ・スウェーデン:調査員による個別訪問依頼・自記入調査
(調査員による電話依頼・自記入調査併用)
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、接触を減らす調査方法を採用した。

(マイナビ子育て編集部)

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