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2021年03月19日 13:50 更新

【2021年3月】絵本のプロが選ぶ 0~3歳年齢別おすすめ3冊「はなをくんくん」ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

【写真左】はんぶんこ!(作:よねづ ゆうすけ/講談社)

ねこさんがおさかなを、はんぶんこ。ねずみさんがチーズを、はんぶんこ。最後には何を「はんぶんこ」するのかな?

穴あきのしかけが楽しい絵本です。この絵本のテーマは「分かち合うこと」。最初は取り合いをしていた動物たちの表情が、「はんぶんこ」した後はニコニコ顔になるのがとっても印象的です。
アメリカの有力書評紙KIRKUS REVIEWS(カーカス・レビュー)において、2020年ベストボードブックに選出された1冊です。

【写真中】ごぶごぶ ごぼごぼ(作:駒形 克己/福音館書店)

「ぷーん」「どどどおーん」「ごぶごぶ」などの擬音と、色んな大きさの色鮮やかな丸だけの、なんとも不思議な作品です。著者の駒形克己さんは世界的に活躍しているグラフィックデザイナーで、「お母さんのお腹の中」をテーマに作ったそう。確かに読んでいると、水の中にいるときのような感覚になるのが面白いです。

「初めての絵本は何がいいかな?」と悩んでいる方には、一度お試しいただきたい絵本です。

【写真右】はっくしょん(著:ザ・キャビンカンパニー/岩崎書店)

はーちゃんが、はっはっはっくしょん! くまさんがはっくしょん! みんなではっくしょん! おはなふーんでみんなすっきり。

花粉症の人にとっては悩める季節。お子さんと一緒にこの絵本を読んで、ツラい花粉症を「はっくしょん」と吹き飛ばしましょう! 大きい動物のときは思いきり、小さい動物のときはかわいらしくと、「はっくしょん」にバリエーションがあると楽しいです。またもう少し大きくなったとき、鼻をかむ練習として読むのもおすすめ。

1歳向け

【写真左】サンドイッチだいすき(作:フフフーン/ほるぷ出版)

サンドイッチつくろう。トマトのせましょ。トマトすきなこだーれだ? つぎはきゅうり。きゅうりすきなこだーれだ? どんどんみんなの好きな具をはさんでいきます。そして最後は、みんなでいただきまーす!

サンドイッチの形をしたかわいらしい絵本です。食べ物と動物がたくさん出てくるのも楽しいポイント。「だーれだ?」と質問になっているので、クイズみたいに遊ぶこともできます。お出かけにも持っていける小さいサイズなのも、ママにとってはうれしいですね。

【写真中】バラバラ ピタッ!(作:コンノユキミ/講談社)

クレヨンがバラバラ。ならべて、ピタッ! つみきがバラバラ。ならべて、ピタッ!

ページをめくる度に、バラバラしていたものが「ピタッ」と並ぶので、読んでいて気持ちいい絵本です。ページをめくるときも「バラバラ」のときはゆっくり、「ピタッ」でスピーディーに、というように緩急をつけてお楽しみください!

またお片付けの前に読むと、いつもより上手に整理整頓ができそうです。

【写真右】あけてびっくり しかけえほん ふたをぱかっ(作:新井 洋行/KADOKAWA)

おなべから、いいにおいがするよ。なべなべなあに? ふたを「ぱかっ」。中にはおいしそうなシチューやおでん。次は何が入ってるかな?

大きく上に開くしかけの絵本。シンプルな作りですがページが大きく開き、迫力があります。めくりのしかけと「ぱかっ」の音がぴったり合うので、めくる動作にハマっているお子さんには特にイチオシの絵本です!

2歳向け

【写真左】ちょうちょ はやく こないかな(作・絵:甲斐 信枝/福音館書店)

小さな花はちょうちょがやってくるのを待っていました。ところが、やってくるちょうちょたちは次から次へとほかの花にとまってしまいます。小さな花のもとにはやってくるのでしょうか?

雑草など身近な自然を長年描いてきた甲斐信枝さんの美しい絵が見どころです。「ちょうちょがきた」「よその花にいっちゃった」のくり返しのお話なので、赤ちゃん絵本から少しストーリーのある絵本へステップアップしたいときにおすすめです。

【写真中】おみせやさんでくださいな!(作:さいとう しのぶ/リーブル)

ある日の「ふれあい商店街」。今日は、なんだかみんな忙しそうで、うれしそうで、たのしそうです。商店街にはどんなお店があるのか、覗いてみましょう。

144ページもある、読み応えバツグンの1冊です。作者のさいとうしのぶさんは、この絵本を描くために何軒ものお店を取材したそう。あるページに出てきた動物が違うページにも登場するので、探し絵のような楽しみ方もできそうです。絵の隅々まで見どころがたくさん。たっぷりご覧ください。

【写真右】うたのすきなねこ ララとルル すてきないちねん(絵・構成:松田 奈那子/風濤社)

ねこの兄弟ララとルルが「いっしょにうたお」と野原をかけ出しました。一緒にララとルルと歌いましょう!

1ページに1曲、その季節にあった童謡が登場して、お話と歌が一緒に楽しめる絵本です。誰もが知っている曲ばかりなので、あまり童謡に馴染みがない方でも安心して読んでいただけると思います。新学期や卒入園などのプレゼントにもおすすめです。

3歳向け

【写真左】みたらみられた(作:竹上 妙/アリス館)

動物をみたら、こちらをみられた。またみたら、みられた……。

たとえば近所の猫をこっそり「かわいいな」と思ってみていたら、急に目があって「ハッ!」とすることはないですか? この絵本ではその「ドキッ」や「ハッ」が体感できます。

木版画で描かれた力強い動物たちの視線は、本物の動物たちと遭遇したような気持ちになります。動物たちとの視線の会話をぜひお楽しみください!

【写真中】まーだだよ(作:間部 香代、絵:ひろかわ さえこ/鈴木出版)

こぶたくんがお母さんとかくれんぼをしています。こぶたくんがかくれる番です。「あそこにかくれよう」と行ってみると、そこにはすでに誰かがいました……。

春の暖かな日にのんびりと外で遊ぶ気持ちのいい空気感が伝わってくる絵本です。最初はお母さんと2人でしていたかくれんぼも、どんどんお友だちが増えていきます。その様子から、出会いの多い春を感じさせてくれるお話です。

【写真右】はなをくんくん(文:ルース・クラウス、絵:マーク・シーモント、訳:木島 始/福音館書店)

雪の森の中、冬眠から目を覚ました動物たちは、はなをくんくんさせて森を走っていきます。そしてたどり着いた先には……。

この絵本が日本で出版されたのは1967年。子どものころに読んだことある方も多いのではないでしょうか? 物語のほとんどが白黒の絵で、最後には春を感じる色の使い方がとても印象的な絵本です。ちょうど冬から春になるこの季節に読んでいただきたい名作。アメリカで出版された絵本のうち、優れた作品に贈られる「コールデコット賞」受賞作品です。

まとめ

今回は、春の空気が感じられる絵本を中心に紹介しました。
季節に合ったものを選ぶと、自分も絵本の中に入り込んだような気持ちになるので、絵本選びの際は季節を意識してみてもおもしろいかと思います。お気に入りの一冊が見つかるとうれしいです。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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