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2024年03月22日 06:30 更新

非常時に知っておきたい!ごはんをパッククッキング(湯煎調理)で炊くときのコツ

電気や水道が使えなくなったときでも、限られた水と燃料で料理を作れるパッククッキング(湯煎調理法)。今回は主食であるごはんをおいしく仕上げるコツを実際に試してみました。炊き込みごはんやピラフの作り方もご紹介します。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

電気や水道、ガスが当たり前に使える毎日。しかし、災害時などでライフラインが止まってしまうと、あっという間にあらゆることがストップしてしまいます。状況によっては復旧までにかなり時間を要することがありますが、その中でも温かい料理を食べることができれば気持ち的にもホッとします。

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災害時に使えると広まってきているパッククッキング(湯煎調理法)は、基本的な方法がわかれば、さまざまな料理を作ることが可能に。何かあったときに使えるひとつのスキルとしてこの調理方法を身につけておけば、大きな備えとなります。

今回は主食であるごはんを、パッククッキングで炊く方法を詳しくご紹介します。

パッククッキングでごはんを炊くために必要な物

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ポリ袋
湯煎調理では、食材をポリ袋に入れて湯煎して火を通していきます。そのため、熱湯でも耐えられるポリ袋を必ず使用します。具体的にいうと、耐熱温度は120~130℃以上ある高密度ポリエチレンのポリ袋になります。

冷凍、冷蔵、電子レンジでの使用もできるため、非常時でなくても日常的に活用できる便利な袋。湯煎調理できるポリ袋としてアイラップが有名ですが、100均でも手に入るので常備しておくと◎

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カセットコンロ&ガスボンベ
ガス・電気が止まってしまったときに重宝するのが、カセットコンロとガスボンベ。これがあればどこでも加熱調理が可能に。

卓上で使える熱源としてホットプレートが広まり、カセットコンロは普段あまり使わないというご家庭も多いかもしれませんが、非常時用に1台あると安心です。アウトドア等でも活躍するので、意外に使えるシーンはありそう。

使用期限などもあるため、普段から練習がてら活用して回転させると◎

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深さのある蓋つき鍋
湯煎するために、深さのある鍋を使います。湯の温度を保つために蓋を使用することがあるので、蓋つきが望ましいです。

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耐熱皿
ポリ袋が鍋肌に当たると、耐熱温度以上となって破損することがあります。直接当てないために、耐熱性のある皿を鍋の底に敷いて、その上にポリ袋をのせて湯煎します。

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布巾
量が多い場合は、耐熱皿の上で収まらないこともありますよね。そんなときは布巾やタオルで包むようにすると鍋肌に当たることはありません。蒸らし効果も高まります。

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計量カップ
炊飯器で炊くときもお米は計量しますよね。ポリ袋で炊くときも同じく、お米も水も計量します。計量カップは通常の200mlのものと、お米用の180mlのものがあると便利。

というのも、米と水の割合は1:1.2くらいが普通の固さに炊きあがる目安だから。お米を米用計量カップ1に対して、水は通常のカップ1にすればそのくらいになるんです。もちろんきちんと割合を覚えていられれば、どちらかの計量カップひとつで計っても大丈夫。

パッククッキングでごはんを炊いてみよう!

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パッククッキングは、熱湯にポリ袋を入れて20分湯煎し、蒸らして火を通すというのが基本的な方法。

ただ、ごはんをこの方法で炊くと、炊けるけれどもちょっと芯が残っていたり、火の通り方にムラが出たりすることも。そこで、今回は失敗しないでおいしくごはんが炊けるようなコツをおさえて炊いてみました。

材料(1人分)
・米……1/2米用カップ(90ml)
・水……1/2カップ(100ml)
・ポリ袋……1枚
・湯煎用の水……適量

※1/2合になるので、炊くと茶碗1杯分になります。
※米と水の割合は1:1だと固め。水を多くすればおかゆも作ることができます。
※無洗米を使う場合は、水の分量を少し多めにします。

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ポリ袋に入れるのは1~2人分まで。多ければ火の通りにムラができやすいので、今回は1袋に1人分で炊きます。

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ポリ袋にお米を入れ、水(分量外)を入れてシャカシャカ揺らして研ぎましょう。

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お米を袋の下にまとめて、その上をぎゅっとつかんで水を流して切ります。これを2回くらいします。無洗米の場合はしなくてOK。

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しっかり水を切れたら計量した水を注ぎます。

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加熱すると袋の中の空気が膨張してきます。膨張すると袋が浮きやすくなり、火の通りが悪くなってしまうため、できるだけ空気を抜き、膨張したときに袋が破損しないよう上のほうで袋を結びます。水を入れたボウルにポリ袋を入れていると、空気を抜きやすくなりますよ。

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浸水は30分以上。加熱する前にしっかり吸水させましょう。

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カセットコンロにガスボンベをセットします。鍋に耐熱皿を敷いて水を7~8分目まで入れてポリ袋をのせます。

実はお米は熱湯にいきなり入れるよりも、水から加熱したほうがおいしく炊き上がるのだそう。そこで今回は水から加熱方式で!

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袋の口が水に浸かると水が混入してしまったりするので、上にあげた状態でのせます。菜箸に結び目を挟んで、この状態をキープ。

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袋の数が多い場合には、上のほうを輪ゴムでまとめてから挟むと安定します。袋がしっかり水に沈むよう、加熱時に水の量が減ることも計算して、足りない場合は水を追加。

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セッティングができたら加熱スタート。強火で一気に沸騰させていきます。

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沸騰したら、温度を保てる程度の中火~弱火にして20分加熱します。

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火が強すぎるとお皿がガタガタしたり、吹きこぼれもするので、様子を見て調整してください。

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加熱時間が終わったら、火を止めて蓋をしてそのまま15分蒸らします。ある程度温度を保ったまま蒸らすのがポイント。

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真空パックのような状態になるので、炊き上がりはぴちっと空気が抜けて固まったような感じに。

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かたまったごはんを袋の上から優しくほぐしてふっくらさせます。熱いので、布巾などを使ってほぐすとイイですよ!

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ポリ袋のいいところは、このまま食器に被せれば、食器が汚れないこと。食べた後は袋を捨てれば洗いものはナシ♪

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炊飯器で炊いたものには及びませんが、かなりいい感じに炊き上がりました!

おいしく炊くコツ
■1袋に1人分にしてムラなく火を通す。
■30分以上吸水させる。
■水から加熱。
■強火で沸騰させ、温度を保つよう中火~弱火にして20分加熱。
■蓋をして15分蒸らす。
■熱いうちに優しくほぐす。

湯煎調理のメリット
■ライフラインがストップしても調理可能
カセットコンロやガスがあれば、どこでもごはん炊くことができる。

■衛生的
ポリ袋でごはんを炊くので、直接手に触れる機会が少なく衛生的。具材をあとで加えて混ぜたりもでき、おにぎりにしたりも可能。

■1人分ずつ個別で作れる
1人分ずつ袋に入れて、同時に複数分の湯煎が可能。そのまま取り分けでき、持ち運びもできる。

■片づけがラク
ポリ袋に入れたまま食器にのせて食べれば、食器自体は汚れず、食べた後は袋を捨てるだけ。非常時には食器を洗う水がもったいないので、これがとても便利に。

■水の節約
湯煎で使う水は、何度でも繰り返し再利用できる。ポリ袋に入れる水も、片づけ時にも最小限しか使いません。

■同時に複数の料理が作れる
袋を分ければ、ごはん以外の料理も同時に湯煎できる。レトルト品の温めなどもOK。

いろんなごはんを炊いてみよう!

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レトルトのカレーや丼ぶりものの具があれば、白米さえ炊くことができればOKですが、たくさん備蓄するのも大変。

ライフラインが止まったときには、冷蔵庫にあるものを早く消費しなくてはいけなくなったりもするので、それを積極的に使ったり、乾物や缶詰めの備蓄を活用してアレンジできるとメニューに幅ができます。

コーンごはん

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材料(1人分)
・米……1/2カップ(米用)
・コーン缶……大さじ2
・コーン缶汁……大さじ1
・塩……少々
・水……コーン缶汁と合わせて1/2カップ
・ポリ袋……1袋

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作り方
① ポリ袋に米と水(分量外)を入れて振って洗い、水を切る。これを2回する。
② コーン、塩、コーン缶の汁と合わせて1/2カップにした水を袋に加える。
③ 袋の空気を抜いて上のほうを結び、30分浸水させる。
④ 鍋に耐熱皿を敷き、水を注いでから袋をのせる。
⑤ 強火で沸騰させてから、温度を保てる程度に中火~弱火にして20分加熱。
⑥ 火を止めて蓋をして15分そのまま蒸らす。
⑦ ほぐす。

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コーンの量や塩加減はお好みで調整してください。足りない場合は炊き上がってから塩をふりかけてもOK。

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炊き上がってからごま塩をふったり、青のりや干しエビを加えておにぎりにしてもイイですよ♪

ツナ入り炊き込みごはん

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備蓄のツナ缶と干し椎茸を活用した炊き込みごはんです。常備しやすい根菜のにんじんも加えました。

材料(1人分)
・米……1/2カップ(米用)
・ツナ缶……大さじ1
・油揚げ……1/4枚
・干し椎茸……1/2枚
・にんじん……10g
・めんつゆ(3倍濃縮)……大さじ1/2
・水……めんつゆと合わせて1/2カップ
・ポリ袋……1袋

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作り方
① ポリ袋に米と水(分量外)を入れて振って洗い、水を切る。これを2回する。
② 油揚げ、干し椎茸、にんじんを太めの千切りにし、めんつゆと合わせて1/2カップにした水と一緒に袋に加える。
③ 30分浸水させる。
④ ツナを加えて、袋の空気を抜いて上のほうを結ぶ。
⑤ 鍋の底に耐熱皿を置き、布巾を敷いて水を注いでから袋をのせて包む。
⑥ 強火で沸騰させてから、温度を保てる程度に中火~弱火にして20分加熱。
⑦ 火を止めて蓋をして15分そのまま蒸らす。
⑧ ほぐす。

※干し椎茸は米の浸水と一緒に加えて戻します。ツナの油が米の吸水を妨げるため、ツナだけ吸水後に加えるようにしましょう。
※鍋が大きくポリ袋が鍋肌に触れないようなら布巾は不要。具材が入ってカサが増えるものは布巾で包むと安心です。

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ツナと干し椎茸のうまみでおいしくできました。ツナ缶の油が加わることでほぐしやすく、コクも出ます。具材はあるものでアレンジしてください。

ピラフ

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洋風ごはんも湯煎で作ることができます。カレー粉を加えてカレーピラフにしたり、ケチャップを加えてケチャップごはんにしたり、味つけもアレンジ可能。水分が多い調味料を加えるときは、水と合わせて計量すればOK!

材料(1人分)
・米……1/2カップ(米用)
・ウインナー……1本
・たまねぎ……大さじ1(みじん切り)
・にんじん……大さじ1(みじん切り)
・コーン缶……大さじ1
・コンソメの素……1/4個
・塩こしょう……適量
・水……1/2カップ
・ポリ袋……1袋

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作り方
① ポリ袋に米と水(分量外)を入れて振って洗い、水を切る。これを2回する。
② コンソメの素と水を袋に加え、30分浸水させる。コンソメの素が溶けない場合は砕く。
③ たまねぎ、にんじんを大きめのみじん切りにし、ウインナーは輪切りにする。コーンは水を切る。
④ 袋に③を加えて、塩こしょうで味をととのえ、空気を抜いて上のほうで結ぶ。
⑤ 鍋の底に耐熱皿を置き、布巾を敷いて水を注いでから袋をのせて包む。
⑥ 強火で沸騰させてから、温度を保てる程度に中火~弱火にして20分加熱。
⑦ 火を止めて蓋をして15分そのまま蒸らす。
⑧ ほぐす。

※鍋が大きくポリ袋が鍋肌に触れないようなら布巾は不要。具材が入ってカサが増えるものは布巾で包むと安心です。

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優しい味のピラフなので、喉が渇かず食べやすいです。

まとめ

ライフラインが止まってしまったときでも、カセットコンロとガスボンベがあれば、パッククッキング(湯煎調理)でごはんを炊くことができます。

通常の湯煎調理では、沸騰したお湯に食材を入れたポリ袋を沈めますが、ごはんは水から入れて加熱したほうがおいしく炊くことができます。ムラなく火を通すために1袋には1人分だけにし、お湯の温度が下がらないように気をつけることで、失敗を防ぐことができますよ。

何かあったときにできるように、平常時に必要なものを備蓄し、試しにごはんを炊いてみてくださいね♪

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