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2023年10月30日 07:07 更新

おしゃべりで発想力・語彙力が伸びる!? これからの時代に重要な「考える力」とは|岩瀬先生インタビュー<前編>

「自分で考え出す力」をつけさせたいけれど、何をしたらいいかわからなくて悩んではいませんか? 普段の生活の中で考える力を養うためにできることについて、『3~6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム』(小学館クリエイティブ)の著者、かたばみ塾の塾長・岩瀬政行先生にお話をうかがいました。

ドリルや知育玩具がなくてもOK!「考える力」は毎日の会話の中で育める

――先生は『3~6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム 発想力と語彙力が身につく!』の中で、子どもに問いかけて会話しながら考える力を育める「おしゃべりゲーム」を提案されていますね。
「角をつけたら似合いそうな動物ってなんだろう?」
「絵だけでしりとりをしよう!」

など、問いかける内容が遊び心たっぷりでとても楽しい内容だと拝見しました。

岩瀬 おしゃべりゲームはドリルや知育玩具など特別な道具を使わずに、親が問いかけることで、毎日の会話の中で楽しく取り組んでいけるものです。
子どもが考えやすいように具体的に質問したり、答えを急かさないで最後まで聞いてあげたりと、ちょっとした工夫で、より効果的に「考える力」をはぐくむことができます。その一連のメソッドを“おしゃべり”を使ったゲームに落とし込んでいます。

――ただ会話をするのではなく、毎日の生活の中で問いかけて考えさせることが「考える力」につながるんですね。

「桃太郎になるなら、どの動物を連れて行く?」など、大人でもワクワクしてしまう“おしゃべりゲームのお題”が、子どもの発想力を引き出して行く。
▶︎「桃太郎になるなら、どの動物を連れて行く?」の記事を読む
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イラスト: つむぱぱ
『3~6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム』より

「考える力」とは「状況に応じて考える力」。充実した人生に導いてくれる

――そもそも、「考える力」とはどういうものなのでしょうか?

岩瀬 「考える力」とは、文字通り、考えることができる力です。
既存のことを盲信して、ただ何となく行動するのではなく、「状況に応じてしっかりと考えることができる力」、これが「考える力」であると私は考えています。
でも考えるということは、実は、そんなに簡単なことではありません。

――なぜ簡単ではないのでしょうか?

岩瀬 考えることはとても疲れることだからです。
何も考えないでいいのであれば、とても楽に過ごせます。そのため、全く考えないという人は、子どもだけでなく、大人でもたくさんいます。
たとえば、具体的な指示を与えられた仕事以外は何もできない、いつでも指示待ちをしている人や、その後のことなど何も考えずに不適切な発言をしてしまう人、考えることができず変化を嫌い、もっとよいことがあるのに、ずっと同じようなことを続けている人などです。

――言われてみれば、考えるのは疲れることですね。それでも考えることが大切なのはなぜでしょうか? 考えるメリットとは、どういうことでしょうか。

岩瀬 「考える力」には「最良の選択をすることができ、充実した人生を送れるメリット」があると私は考えています。
人生は選択の連続で、ごくごく小さなことからとても重要なことまで選び続けることになります。
「考える力」があれば、何かしらの選択に迫られた時、過去に経験したことや知っていることを思い浮かべて、それを元にどうするのがいいか順序立てて考えたり、新しいことを発想して最良の選択をすることができるんです。

いつものおしゃべり感覚で、子どもが考えるきっかけ作りを

――おしゃべりゲームのように、保護者が問いかけて子どもに考えさせる時には、どんな言葉や口調で話しかければいいのでしょうか?

岩瀬 リラックスして楽しくおしゃべりゲームができるように、普段通りおしゃべりをする感覚で、ゆっくりと柔らかい言い回しをしながら語りかけるのがいいでしょう。
子どもが飽きないように、大人同士で話す時のようなはっきりした言い回しを使うなど、口調や声色を変えてみたり、子どもの好きなキャラクターのモノマネで問いかけるのも、面白いと思います。

お散歩中に、お風呂で、夜寝る時に……リラックスして過ごす親子時間の楽しい会話のヒントにも。
▶︎「人間ではない何かに生まれ変わるなら?」の記事を読む
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イラスト: つむぱぱ
『3~6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム』より


――「角をつけたら似合いそうな動物ってなんだろう?」などと子どもに聞いたのに、角のあるポケモンの話を始めるなど、自分の興味に合わせて話をずらしてしまったら、その話につき合っていいのでしょうか?

岩瀬 ぜひつき合ってあげてください。
ポケモンに興味があるなら、「角のないポケモンで、角をつけたら似合いそうなポケモンってなんだろう?」という問いに変えても構いません。他にも「ピカチュウに角を付けるならどんな角かな?」のような問いも面白いと思います。
おしゃべりゲームは楽しく考えるキッカケとなればいいんです。その子にとって楽しく考えることができる材料があれば、それをどんどん使っていきましょう。

(解説:岩瀬政行、聞き手・構成:大崎典子)

書籍『3〜6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム』

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2020年度に改定された学習指導要領からは、「考える力」=思考力がこれからの時代に必要なスキルとして重視されています。家庭で考える力を養いたいと考えている親御さんたちにおすすめなのが、『3~6歳 考える力がぐんぐん伸びるおしゃべりゲーム 発想力と語彙力が身につく!』です。

思考力をやしなえる「おしゃべりゲーム」100問を掲載!
「おしゃべりゲーム」では、親子の会話だけで考える力をはぐくめるように工夫されたメソッドをまとめています。親子で楽しめる「おしゃべりゲーム」は計100問あり、毎日のちょっとした会話の中で楽しく取り組むことができます。どのゲームも、「考える力を身につけること」を重視する、東京都江東区の学習塾・かたばみ塾によって考案されたものです。

子どもが考えを深めるために親ができるメソッドもわかる
ただ会話をするだけでなく、子どもが考えやすいように具体的に問いかけたり、急かすことなくゆっくり最後まで耳を傾けるなどと、より効果的に「考える力」をはぐくむためのメソッドを“おしゃべり”を使ったゲームに落とし込んでいます。Instagramのフォロワー数が約76万人(2022年9月現在)の人気クリエイター、つむパパ氏のかわいい挿絵ととも、楽しみながら取り組みましょう!

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