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2024年01月18日 06:34 更新

育児の悩みを相談する相手がいない人が約4人に1人、「もう無理!限界!!」と感じたことがある人は約半数に上る

近年、孤立したなかで子どもを育てる「孤育て」や、頼れる人が近くにいない場所で子育てをする「アウェイ育児」といった問題が言われていますが、実際、育児の悩みを相談できる人が身近にいないママやパパも少なくないようです。そこで今回は、子育て中の親が置かれている状態や、その本音がうかがえるアンケート調査を紹介します。

育児に悩みは尽きないもの。深刻になる前に誰かに相談するなどの対処がとれればいいですが、なかなかそれも難しいという実態が、株式会社コミットグロースが行った調査からわかりました。小学生以下の子どもがいる親の約半数が、子育て中に「もう無理」「限界」などと感じた時があるということです。調査結果の詳細をご紹介します。

育児における最大の悩みは「子どものしつけ」

「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より
「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より

育児の悩みとして最も大きいものは何かを尋ねた結果、「子どものしつけ(ついつい厳しく接してしまう・子どもが言うことを聞かない・反抗するなど)」が37.6%、「養育費・教育費・生活費・貯金等のお金」が37.1%「仕事や家事などとの両立」が27.6%となりました。多くの親に共通する悩みは、しつけ、お金、育児と仕事・家事の両立という3つであることがわかります。

約4人に1人は「育児の悩みを相談できる人がいない」

「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より
「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より

子育て中の親がいろいろな悩みを抱えているなか、悩みを相談できる人がいる割合はどのくらいでしょうか。今回のアンケートでは、「相談できる人がいる」と答えた方は全体の76.5%。実に23.5%の人が、育児の悩みを相談できる人がいないようです。

「アウェイ育児」をしている人が約3割

「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より
「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より

こうした状況の背景にはどのようなことがあるのでしょうか? 以下は、育児環境について聞いた結果です。

「ご自身が生まれ育った市区町村とは異なる地域で子育てをしている(アウェイ育児)」が29.7%と最も多く、「ママ友・パパ友がいない」23.7%、「1人で育児も家事も行っている(ワンオペ育児)」20.8%が続いています。

このことから、アウェイ育児やワンオペ育児をしている人が多いことがわかります。

約半数が育児に限界を感じた経験あり

「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より
「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より

相談できる人がおらず、一人で悩みを抱えていると、精神的に追い詰められてしまうことが懸念されます。そこで、「もう無理、限界!!!壊れてしまう!!!」と感じたことのある人はどのくらいに上るのかを見てみましょう。

実に49.3%と約半数が育児中に限界を感じたことがあると回答しました。では、そのときにどう対処したのかというと、「パートナーや義母実母などの家族に相談した」が40.5%とトップに。しかしそれに続くのは「何もしていない」30.7%でした。また、「ママ友・パパ友に相談した」人は20.6%。先ほどのアンケート結果でも「ママ友やパパ友がいない」人が多いことが明らかになったとおり、限界を感じたときにまず相談するのは、やはり家族である場合が多いようです。

悩みを相談したい相手は「ママ友・パパ友」

「子育ての悩み」に関する調査(コミットグロース)より

このように育児中に限界を感じる人が多いなか、79.3%は「子育ての本音や悩みをどこかに(誰かに)吐露できたら、気持ちが楽になる」と感じているようです。また、どのような人に相談したいかという点については、「同じ月齢・年齢の子どもを持つ近所(同じ児童館・保育園幼稚園・小学校…)のママ友・パパ友」が最も多く、45.3%に上りました。次いで「パートナーや義母実母などの家族」が31.9%となっています。

したがって、パートナーや親といった家族ではなく、同じ経験を持つ友人が相談相手として望まれていることがわかります。「同じ月齢・年齢の子どもを持つインターネット上の掲示板で繋がるママ友・パパ友」も19.0%と少なくないことからも、そう言ってよいでしょう。

まとめ

子どものしつけ・お金・仕事と家事の両立など、子育て中の親はさまざまな悩みを抱える一方で、約4人に1人が悩みを相談できる相手がいないと答えています。その背景には、アウェイ育児やワンオペ育児によるいわゆる「弧育て状態」がありそうです。また、そうしたなかで、約半数の親が育児に限界を感じたことがあるとも。実際の相談相手として多いのはパートナーや実母・義母ですが、できればママ友やパパ友に相談したいというのが、親の本音として浮かび上がってきました。

(マイナビ子育て編集部)

<調査概要>

■「子育ての悩み」に関する調査 / 株式会社コミットグロース
■調査日:2023年8月3日(木)
■調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
■調査人数:1,007人
■調査対象:小学生以下の子供がいる親
■モニター提供元:ゼネラルリサーチ 

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