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2023年11月07日 07:07 更新

本人だけじゃない、パートナーにも知ってほしい妊娠・出産のリアル『頼りになるのはスマホだけ?!』真船佳奈さんインタビュー【後編】

笑って共感する読者が続出!大人気の書籍『令和妊婦、孤高のさけび!頼りになるのはスマホだけ?!』の著者、真船佳奈さんにインタビュー。後編では、テレビ局のお仕事と漫画家のお仕事、子育ての並立に行き詰ったときの対処や、子育てで心がけていること、書籍のおすすめエピソードなどをうかがいました。

『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』(真船佳奈 著、 オーバーラップ刊)
『頼りになるのはスマホだけ?!』を5話分一気に試し読み!

1歳7カ月の息子はベテランおかんの貫禄!?

――― 1歳7カ月の息子さんの子育てをしながら、仕事に漫画に……とお忙しくされている真船さん。お子さんやご家庭内はどんな感じですか?

真船 今、朝は息子に起こされています。私が起きないと、布団をはがして起こすんです。起きない人の布団をはがすなんて、ベテランのおかんみたいですよね! 1歳7カ月ですでにそんなテクを身に着けているんです 笑。子どもは自分で成長する力を持っているものですね。

なので、親なんだから!と頑張りすぎず、誰かと自分を比べず、「今ある時間を子どものために使えていると思えるなら、それでOK」「家の中も自分でストレスを感じなければOK」と、育児も家事もある程度で自分にOKを出すようにしています。時間が少ない分、やれることも少ないですからね。

潔癖で部屋が散らかっているのが嫌な人だったら、それは自分のためにやった方がいいとは思います。私は散らかっていることがストレスにならないので、子どもにとって危険な場所(すべったら危ない水回りや、床に置かれたものなど)は掃除するけど、それ以外は週1回お掃除する程度。部屋の掃除はロボット掃除機をたまにかけ、洗濯は洗濯乾燥機に入れっぱなしです。床が汚れたら、子どもと一緒にササっとワイパーをかけるだけ。子どものご飯は定番のものだけ作り置き冷凍。レトルトを使うし、今は買ってきたものも食べられるようになったのでそれもあげています。子どもが小さい時期限定の過ごし方で、今は心を健康に保って乗り切ろう、という感じでやっています。

(『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』 エピローグ「外に出てみれば」より)


――― 忙しい日々でストレスをためないことが大事ですね。子育ての中で大事にしていることも教えてください。

真船 最初は英語教育とか、幼児教育や知育をすごく考えて、英語で話しかけていたこともありました。こっちが恥ずかしくなってやめてしまいましたけど 笑。

今は、自分のことは自分で決められる人になればいい、と考えています。これは夫とも話しあって決めたことです。そのために、小さなことでも自分で選ばせています。忙しくても服は必ず何着か出して、どれを着る?と選ばせます。何で遊びたいか、絵本は何を読むかなども、すべて先回りせずに子どもに選ばせます。

――― 自分で選択させて、自分で選べる力を育てているのですね。

真船 自分も夫も好きなことを仕事にしているので、自分で好きなことを見つける大切さを痛感しています。でも、それは難しいことでもあります。正しいものと好きなものでは、大半の人が正しいものを選びがちだと思います。好きなものを選ぶことは難しいけれど、だからこそ、親が選んで何かやらせるよりも、子ども自身で選べばいいんだと思ってこの方針になりました。

つわりは夫婦に最初に訪れる試練!?

――― 子育て方針など、色々と教えていただきありがとうございます。書籍のこともおうかがいしたいのですが、特におすすめのエピソードや、読んでもらいたいお話はありますか?

真船 まず妊娠中の方には、つわりの話「2話 えくぼ も あばた」がおススメです。私は子どもがすごくほしくて妊娠しましたが、はじめてはっきりと体が変化するつわりは本当に大変でした。自分は今までの自分でいたくても、体が勝手に変わっていって。つわりが起こることで、はじめて強制的に体が変化する母親と、身体的には何も変わらない父親の間にワンラウンドあるんじゃないか、と思っています。妊娠による変化を順をおってわかりやすいように描いたので、妊娠中の方にも、パートナーが妊娠中の方にも読んでほしいお話です。

(『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』 2話「えくぼ も あばた」 より)


産後の方には、母乳について描いた「9話 産後ケア施設に行きました!」をぜひ読んでいただきたいです。当時は、母乳さえ出れば、産後の悩みがすべて解決するんだと思っていました。でも全然そうじゃなかった。産後ケア施設で母乳がたくさん出ている外国人のお母さんに会って、でもそれぞれに悩みがあることがわかって。自分自身、とても印象に残っているお話です。

(『令和妊婦、孤高のさけび! 頼りになるのはスマホだけ?!』 9話「産後ケア施設に行きました!」より)


真船 最後に、後半の怒涛の展開はぜひご夫婦で読んでもらいたいです。ママのためだけの漫画にしたくなかったので、男性側の視点もしっかり描きました。とはいってもギャグもてんこ盛りなので、お子さんがいらっしゃらない方、子育ては卒業された方、老若男女どんな方にも楽しんでいただける一冊になっているかと思います!

――― 妊娠中から産後には夫婦の間にも色々ありますよね。ぜひご夫婦で読んでいただきたいですね。最後に、妊娠中や子育て中の読者に向けて、一言お願いします。

真船 私自身、子どもがほしくて授かりましたが、体の変化や夫婦のすれ違い、子育て中の世間からの隔絶などを経験しました。子育てはもちろん幸せなこともたくさんあるのですが、「お母さんなんだから」という言葉で押さえつけられる感情や、お母さんだから我慢しなくちゃ、という感覚がまだ世界にはあふれているということも同時に実感しました。

出産のときも、産んでからも、母親なのに、とか親になるんだからこのくらい、といわれることも多かったです。でも親だろうと誰だろうと、辛いことは辛い。辛いことがあったら、母になる前と同じように助けを求めないといけないんです。子どものために、自分を押さえつけないでほしい。親になっても、すべての人が生き生きと楽しい時間を持つために、家族みんなで協力しあっていくべきだと思い、この本を描きました。そして、今孤軍奮闘している人たちに1人じゃないよ、というメッセージも届けたくて描きました。もし育児中に孤独を感じていたら、この本を開いてみてください。そして本を通してこんな感覚になるのは自分だけじゃない、1人じゃない、と思ってもらえたらうれしいです。

――― とても共感できて笑える本なので、たくさんのママ・パパに読んでもらいたいですね。貴重なお話をありがとうございました!

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