離乳食のフリージング術6つと知っておきたい解凍のコツ【管理栄養士監修】

離乳食のフリージング術6つと知っておきたい解凍のコツ【管理栄養士監修】

離乳食はフリージングが便利! 一度に1週間分くらいを作り置きするのが、手間を省くコツです。赤ちゃんの安全を保ちつつも作る負担をできるだけ減らすべく、作り置きの基本と冷凍保存のポイントやコツ、便利グッズをご紹介します。


フリージング離乳食、6つのポイント

フリージングした離乳食

1食の量が少ない離乳食。毎日盛りだくさんの家事・育児をこなす中で、これを毎回手作りするのはとても大変ですよね。フリージングを上手に活用すればさっと準備できて便利! ただし、大人より抵抗力が低い赤ちゃんに食べさせるものなので、フリージングには注意が必要です。まずは、冷凍保存の6つのポイントをきちんと押さえておきましょう。

その1. 新鮮<新鮮な状態で調理する>

離乳食に限ったことではありませんが、食材は新鮮なうちに冷凍した方がおいしさはもちろん、栄養価もキープできます。これは肉も魚も野菜も同じこと。食材はできるだけ調理する直前に購入し、調理が終わり粗熱がとれたらすぐに冷凍室に入れましょう。

その2. 冷ます<粗熱がとれてから冷凍>

粗熱をとって冷ましている野菜

加熱調理をしたものは、しっかり冷ましてから冷凍することも大切です。熱いまま冷凍してしまうと冷凍庫内の温度が上がり、凍った際に蒸気が霜になって味が落ちる原因になります。

その3. 密閉<できるだけ空気を抜く>

食材に空気が触れると、酸化(=劣化)してしまいます。「冷凍すると味が落ちる」の最大の原因は、実は空気なのです。つまり、できるだけ空気に触れないようにすることで、おいしさを最大限に保つことができるということ。調理した食材は冷凍用保存袋やラップに包み、できるだけ空気を抜いたうえでフリージングしましょう。ラップに包んだものは、さらに保存袋に入れ、きちんと密閉することも大切です。

その4. 小分け<1食分ずつ取り出せるように>

解凍するときのことを考え、1回に使う量ずつ小分けにして冷凍するのも、フリージングの基本です。1回分ずつ容器に入れたりラップで包んで分ける方法のほか、すべてを冷凍用保存袋に入れあと、菜箸などですじ目をつけたり、ラップで棒状に包んで冷凍し、解凍の際に折って取り出す方法もあります。

その5. 使い切り<1週間を目安に>

1週間分を容器に入れたしらすのペースト

フリージングのメリットは、冷蔵よりも長期保存が可能なこと。一度に多く作り置きし、ある程度長い期間便利に使うことができます。とはいえ、いつまでも安全に保存できるわけではありません。特に、赤ちゃんは少しの細菌でもお腹を壊してしまうことがあるがあるため、フリージング食材は長くても1週間を目安に使い切りましょう。

その6. 再加熱<自然解凍は避ける>

冷凍前に加熱調理した食材であっても、食べる際は必ず再加熱するのが鉄則です。たとえ加熱したものでも、冷凍中に雑菌などが繁殖している可能性があります。決して自然解凍はせず、電子レンジや鍋などでしっかり加熱してから使いましょう。

離乳食のフリージングに使う容器・アイテム紹介

フリージングで欠かせないのが、冷凍保存アイテム。食材や調理方法に適したアイテム選びは、便利で楽に、かつ安全に冷凍するうえでも重要な要素となります。特に、離乳食は1食の量が少ないので、少量ずつ冷凍できるアイテムが便利。離乳食のフリージングにおすすめの主なアイテムをご紹介します。

ラップフィルム

離乳食を包むラップ

液体以外ならどんな食材でも包めるラップは、冷凍保存に欠かせないアイテムのひとつです。1食分ずつ分けて包む方法や、棒状に包んで冷凍し解凍の際に1食分ずつ折って取り出す方法があります。ラップの選び方としては、離乳食は少量なので小さいサイズを選ぶと使い勝手がいいでしょう。

冷凍用保存袋

ラップして密閉した魚

写真はラップ+保存袋のイメージ。離乳食の場合はもっと少量の小分けにしましょう。

食材の形状を選ばない保存袋も重宝します。空気を通さないので、酸化を防いでおいしさを保つうえでも良いアイテムです。大小さまざまなサイズがそろっているので、量や形状に合わせて使えるよういろいろストックしておくことをおすすめします。購入の際は冷凍可であることも確認してください。

小分け容器

小分けにして容器に入れた離乳食

こちらも、食材や調理形態を選ばず冷凍保存できる便利グッズです。離乳食専用のものもたくさん市販されており、冷凍と電子レンジ利用ができるようになっているので、迷ったらこちらをそろえておくと安心ですね。サイズも大小さまざまです。

製氷皿

離乳食を冷凍する製氷皿

製氷皿も冷凍保存によく使われるアイテムですね。特に、少量ずつ分けたい離乳食にはぴったり。だし汁や野菜スープ、おかゆなどペースト状のものをフリージングするのに適しています。ただ、そのまま保存し続けると空気に触れるので、凍ったら一度取り出して保存袋に入れ替えましょう。また、製氷皿は1ブロックサイズが製品によってマチマチなので、事前に容量を確認しておくことをおすすめします。

シリコンカップ

離乳食のペーストなどを入れるシリコンカップ

耐冷・耐熱に優れ、サイズ展開も充実しているシリコンカップは、離乳食の冷凍保存にも便利。固形物、ペースト状など形状を選ばず使えるのもポイントです。ただし、フタがないので、冷凍の際は1食分ずつ分けたシリコンカップを密閉できる保存容器にまとめて入れるといいでしょう。

離乳食の食材別、フリージング方法

ここからは、食材別のフリージングのコツをご紹介します。おいしさと安全をしっかり保つうえで、食材に適したフリージング方法を知ることは重要です。冷凍保存には、主に以下の3つの方法があります。

保存容器に入った離乳食

■保存容器を使ったフリージング
小分け容器やシリコンカップ、製氷皿など、1食分ずつを冷凍用保存容器に入れて冷凍する方法です。シリコンカップを使用する際は、小分けにしたものを密閉できる容器にまとめて入れて保存します。製氷皿を使った場合は、凍ったら一度取り出して保存袋に入れなおし、密閉して保存しましょう。

■保存袋を使ったフリージング
冷凍用の保存袋に入れて冷凍する方法です。

■ラップを使ったフリージング
1食分ずつ分けてラップに包み冷凍する方法と、全量をラップで棒状に包み冷凍する方法の2通りがあります。いずれも、ラップに包んだうえでさらに保存袋に入れて密閉させてから保存します。

どの食材や調理方法が、上記のどの方法での保存に向いているのか、以下で具体的に見ていきましょう。

おかゆ・軟飯

離乳初期のおかゆ

つぶしがゆから軟飯まで、保存容器を使ってのフリージングが最適です。その時期ごとの1食の分量を量って小分けにすると、分量に合わせて2マス分、3マス分と増やしやすいでしょう。

麺類

離乳食の麺

麺類は、1食分ずつラップに包んでの保存が適しています。ラップに包んだあとは、保存袋に入れて密閉させましょう。

野菜類

離乳食の野菜

野菜は、種類や形状、時期によっておすすめのフリージング方法が異なります。やわらかく加熱した後に、後から取り出しやすい形で冷凍するのがポイントです。とくに以下の2つのテクニックはぜひ参考にしてください。

ペーストやマッシュは“すじ目”を

離乳初期の赤ちゃんに食べさせるペースト状の野菜や、ジャガイモなどをつぶしたマッシュポテトなどの場合は、保存容器はもちろん、ラップや保存袋も使えます。ラップや保存袋を使う場合は、1回に使う量を簡単に取り出せるよう、“すじ目”をつける(ラップや袋の上から菜箸を押し当て、折りやすい“くぼみ”を作る)といいでしょう。

葉物野菜などは棒状に

葉物野菜などは、やわらかく茹でた後にきざむなどしてから棒状にラップで包み、すりおろしたり、折って使ったりするのが便利です。ほうれんそう、ブロッコリー、アスパラガス、キャベツなどにおすすめです。
もちろん市販の冷凍野菜を使ってもいいですね。

肉・魚

魚は、茹でて骨や皮を取り除いた後、ほぐしたり切ったりしてラップなどで密閉して保存しましょう。ツナや鮭フレークなどの魚介加工品も同様ですが、塩抜きしてから冷凍しておくと便利です。なお、離乳期に便利なしらすは、湯通しした後に、バラバラにして冷凍したり、棒状にして冷凍すると、すりおろしたり折って使ったりできるのでオススメです。

離乳中期以降に使う肉は、茹でた後にほぐしたりきざんだりして、小分けにして保存容器やラップなどで密閉して保存します。また、離乳後期以降であれば、玉ねぎなどのよく使う野菜と炒め合わせた後に冷凍しておくと、味付けを変えるだけで色々な料理にアレンジできて便利です。

果物

離乳食の果物

果物は水分が多いので、冷凍にむかない食材も多いです。離乳食におすすめなバナナは、皮をむいてからしっかりラップをして冷凍します。

だし汁

離乳食のだし

野菜スープなどのだし汁は、製氷皿に入れて冷凍し、凍ったら保存袋に入れ替えて保存すると便利です。

フリージングの電子レンジ解凍、4つのコツ

赤ちゃんにおいしく安全に離乳食を食べさせるためには、正しい冷凍保存の方法とともに、正しい手順での解凍も大切。解凍の基本と、おいしくするためのちょっとした工夫や注意点についてお伝えします。

使う分だけを取り出して冷凍のまま加熱

小分けになった冷凍の離乳食

解凍の手順と言っても、ややこしかったり難しいことはまったくありません。基本は、食べさせる量を取り出し、電子レンジや鍋などで再加熱するという2ステップだけでOK。心がけるべきは、決して自然解凍はしないこと。自然解凍では水分が溶けて水っぽくなってしまうだけでなく、冷凍中に繁殖した雑菌でお腹を壊してしまう危険性もあります。栄養を損なわず、おいしく安全に食べるためにも、解凍の際は熱々にしっかり加熱しましょう。鍋などで解凍するときは、汁気をひと煮立ちさせるのが加熱の目安です。

水を足して加熱

水を足してフリージング離乳食を温める小鍋

離乳食は少量なので、加熱すると水分が蒸発してしまいがちに。液体や水分の多い食材、だし汁などと合わせる場合以外は、加熱前に水気を軽くふるといいでしょう。ほどよく水分が残ってふんわり仕上がります。

密閉したまま加熱しない

レンジ加熱OKの保存容器

電子レンジ対応の小分け容器ならそのまま加熱できますが、密閉した状態のまま加熱してしまうと、中の空気が急激にあたたまってふくらみ、爆発してしまうことがあります。電子レンジで温める際はフタを少し開けてずらしておくなど、必ず空気が抜ける道を作りましょう。中にはフタは電子レンジNGというものもあるので、その点も事前に必ずチェックしておくことを忘れずに。

加熱ムラをチェックする

フリージング離乳食を再加熱する電子レンジ

食材の状態や電子レンジの種類によっては、どうしても加熱ムラができてしまうことも。加熱後は全体を混ぜ、まだ冷たかったり加熱が足りない部分があれば10~20秒ずつ加熱し、混ぜながら様子を見ていきましょう。全体に十分に熱が通ったらOKです。

まとめ

赤ちゃんとパパの離乳食風景
Lazy dummy

毎日の離乳食作りの負担を減らすためにも、フリージングを上手に活用した離乳食作りをぜひ取り入れてみてください。大人に比べて抵抗力の弱い赤ちゃん。安全のためにも冷凍保存の6つの基本をきちんと守り、細心の注意をはらうことが大切です。また、解凍の仕方によっても安全性とおいしさは左右されてしまもの。再加熱をしっかり行うことも忘れないようにしましょう。保存アイテムや便利グッズも上手に使いながら、楽しい離乳食ライフを過ごしてくださいね。

(文:マイナビウーマン子育て編集部/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

この記事の監修者
川口由美子 先生(管理栄養士/母子栄養指導士)
一般社団法人母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師。大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。2児の母。現在は、母子栄養協会にて離乳食アドバイザー®他、専門家を養成している。
一般社団法人母子栄養協会HP

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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