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2022年12月05日 13:00 更新

あかい家のこどもクリニック 浅井大介先生|母の笑顔は、家族の笑顔

あかい家のこどもクリニックの院長を務める浅井大介先生は、4人の子どもを育ているお父さんでもあります。地域には子育て世代が多く、多くの子どもの患者さんが訪れます。今回は、浅井先生にクリニックの雰囲気や診療のモットーについてお話をお聞きしました。

診療だけでなく親御さんの気持ちに寄り添うクリニック

クリニックに訪れる患者さんの半数以上は3歳以下の子どもたちです。予防接種を受ける赤ちゃんや風邪を引いた子どもが、クリニックへ訪れており、子どもの体調を心配する親御さんへの配慮がみられます。

子育ての悩みの解消をめざして

当クリニックでは、子どもの患者さんや親御さんの話を聞いて、気持ちに寄り添うことを大切にしています。私がいつも考えているのは、クリニックはお薬を出すことだけが目的ではないということです。症状に対してただ薬を処方するだけなら、薬局と変わらないと思います。日々診療を行う中で、親御さん、特にお母さんが悩みを抱えていると感じています。助産師や臨床心理士さんにも手伝っていただきながら「母乳外来」「子育て相談外来」を行い、できるだけ子育ての悩みを解消できるように努めています。

クリニックが繋がりのきっかけに

看護師である私の妻のアイデアで、クリニックの休診日に「産後カフェ」を開いています。ここ1、2年は新型コロナウイルスにより、両親学級等が開催されず、外出の機会も減り、妊娠や出産、育児を孤独に過ごされる「孤育て」となる状況が増えています。
産後カフェではイベントも行っており、月齢の近い赤ちゃんを持つお母さん達が知り合うきっかけになっております。数年経つと、参加者のお母さん達が手伝いに来てくれ、支援の輪が広がり嬉しく思います。

パートナーさんを大切にする

医療において患者さんを大切にするのはもちろんですが、当クリニックではパートナーさん(当院ではスタッフさんを対等の関係であるパートナーさんと呼んでいます)を大切にすることを特に重視しています。院内を良い雰囲気に保つには、パートナーさんの力が欠かせません。院長である私や妻だけが頑張っても、肝心のパートナーさんがついてきてくれなければ成り立たないでしょう。美容院代の手当を半額補助したり、ふるさと納税の返礼品をパートナーさんに配ったりなど工夫しています。

「これまで勤務した病院の中で、職場に対して不満を持つ職員をたくさんみてきました。働く人の心の状態は、患者さんの接遇にもつながります。患者さんを満足させるには、パートナーさんが幸せでなければいけないと考えています。」(浅井先生)

子どもへの不安は最小限に

クリニックでは小さい子どもの患者さんが診療を受けやすいように、子どもへの不安や痛みに配慮した対応をおこなっています。子ども達を励ますための、細やかな配慮がみられるのも特徴です。

スタッフ全員で褒めて励ます

子どもができるだけ病院にくることが辛くないように、診療での不安が小さくなるように気をつけています。例えば、口腔内を診察するときも、舌圧子(ヘラ)をあまり奥まで入れないようにしたり、ワクチン接種のときは、接種部位を軽く圧迫するなど工夫して診療しています。

また、子どもの患者さんを診るとき、とにかく褒めています。診察でお口を開けてくれたときは、診察室にいるスタッフ全員で褒めます。また、ワクチンを頑張った後には、キャラクターのシールをあげるようにしています。上のお兄ちゃんやお姉ちゃんが、注射を控えている下の子を励ます光景もみられますが、クリニックではこういった事を大切にしているので、付き添いの兄弟姉妹みんなにもシールをあげています。

「小児科医として、不登校の子どもを診ることもありますが、自分の人生に紆余曲折があったからこそ、彼らに共感できます。学校に適応できない=問題児というわけではありません。少し休息することで心と身体を整え、自尊感情を損なわないように関係各所と連携しながら対応するようにしています。」(浅井先生)

高校生になっても遠方から来てくれる患者さんも

勤務医時代に診ていた不登校の子どもの患者さんがいるのですが、高校生になった今でも、2時間かけてクリニックへ通院に来てくれることです。彼女が小学生のときに、たまたま私が担当したのですが、遠くの病院で働くことになった際も、年に数回来てくれました。どんなに遠くても来てくれるので、慕われていることが分かり、非常に嬉しいです。

まずはお母さん自身を大切にしてほしい

子育ては本当に大変で、何一つ上手くいかないこともあります。例えば、赤ちゃんをお世話していれば睡眠不足になるし、体調が悪くなることもあるでしょう。当クリニックは、子どもの病気を診るだけではなくて、親御さんたちが困ったときに、頼っていただける存在でありたいと考えています。
特に、真面目で一生懸命な人ほど、一人で頑張ろうとして、精神的に追い込まれた状態になって来院されることがあります。そうなる前に、出来るだけ早く周りの人を頼ってみてほしいです。

完璧を目指さずに

「兄弟の上の子の対応で悩んでいます」というご相談があります。責任感の強いお母さんでは、上の子への愛情について、自分を責められることもあります。
私が提案しているのは、下の子は旦那さんやご家族に少し任せて、上の子と二人でお出かけすることです。30分から1時間、近くのスーパーやモールでもよいので、2人でお出かけするスペシャルな時間を作ることをおすすめしています。決して完璧を目指さずにいつも頑張っている自分を褒めてあげてほしいです。

あかい家のこどもクリニック(旧:あさいこどもクリニック)

■住所:滋賀県大津市大江7丁目6番46号
■電話番号:077‐572‐5800
■診療時間:
診療時間
9:00-12:00
13:30-15:30
16:30-18:00

■休診日:水曜日夕診、土曜日午後、日曜日、祝日
■午後診は予防接種、4ヶ月健診(水曜日のみ、午前診が予防接種、午後診は診察)
■HP:https://asai-kids.jp/
■駐車場あり

(取材・文:株式会社メディコレ

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