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2022年11月07日 13:00 更新

南流山内視鏡おなかクリニック 前田孝文先生|お腹の不調で悩む全ての人に寄り添い安心感を提供したい

自然と都市の両方を融合した街並みで、子育てしやすい街として注目を集めている千葉県流山市。つくばエクスプレス・JR武蔵野線の南流山駅から徒歩1分ほどの場所にあるのが、前田孝文先生が院長を務める、南流山内視鏡おなかクリニックです。 前田先生に、クリニックの特徴や日々の診察で心がけていることをお聞きしました。

お腹の専門家として患者さんに合った生活習慣のアドバイスも行うクリニック

お腹の専門家として、地域の皆さんの健康を守るお手伝いをしている前田先生。
クリニックの待合室には「医食同源」の遊び文字を飾っています。おなかの不調を治療するときに、食事を見直すことはとても大事だと考えているからです。

「子育てしやすい街」を診療の拠点に

開業する前はお隣にある柏市の病院で8年働いていました。僕自身子育て中なので、子育てしやすい街で住み心地のよさそうなところを検討していたところ、候補に上がったのが流山市です。今住んでいる流山市は子育てに力を入れていて、また都会すぎず田舎すぎず東京都内へのアクセスもよく、とても住みやすさを感じています。自分の拠点を流山市に移して、地域の皆さんに貢献したいと思い、2021年10月に開業しました。
内視鏡の検査を受ける患者さんは鎮静剤を使って検査することが多いので、通院に負担なく来ていただける場所を1年半くらいかけて探していました。アクセスの良い、つくばエクスプレスとJR武蔵野線が交差する流山駅の駅前で良い場所が見つかったので開業することにしました。

「おなかの不調」を幅広く診療

前田先生のクリニックでは、内視鏡検査だけでなく、便秘や下痢、腹痛などの胃腸障害など「お腹の不調」に関する幅広い診療を専門的に行っています。食事や運動など生活習慣について、改善できることがないかを患者さんと一緒に考え、健康で楽しい生活を送ることができるようにサポートしています。

患者さんの生活環境にも着目

お腹の不調はいろんな原因で起きるものです。単に食べ過ぎでも調子は悪くなりますし、女性では若いときから便秘で悩んでいる方も多くいらっしゃいます。職場や人間関係のストレスなどからお腹が痛くなることもあります。「お腹の不調はこうやって治す」という明確な答えがないため、難しいこともあるんですね。
例えば家庭内のトラブルによるストレスがお腹の不調の原因だとすると、お腹だけを見ていてもなかなか改善しません。ですので、患者さんの悩みをなるべく聞き取って、どう安心してもらえるかを心がけています。

便秘改善には排便の姿勢にも意識を向ける

当クリニックでは、お子さんのお腹の症状に関しては基本的に小児科の先生にお任せしています。しかし中にはいろんな小児科で便秘の相談をしてもなかなかよくならないと相談に来られることがあります。
3歳ぐらいのお子さんで「便があまり出ないけど『トイレトレーニングをさせないとダメだ』と小児科で言われた」という方がいらっしゃいました。お話をじっくり伺うと、そもそも便が1週間に1回くらいしか出ていなくて、お母さんにとってはまずしっかり出るようにしてあげたいのが一番の希望でした。そのお子さんはしゃがみ込んでおむつの中に便をしているとのことでした。実は便が一番出やすい姿勢は、和式便所でしゃがみこむ姿勢なのです。お母さんには、トイレトレーニングする前にまずきちんと便を出せるようにしましょうとお話し処方を調整したところ、安心して帰られました。
洋式便所で排便をすることは、子どもにとっては結構負担のかかることなのです。特に一般家庭のトイレだと、お子さんの足がつかないケースがあります。それで踏ん張れなくて余計便秘になってしまうことがあるので、「どういう姿勢で排便を行っているのか?」など、そういった点にも意識を向けてあげるのがいいんじゃないかなと思います。

目の前で感謝されることに医師としてのやりがいを感じる

丁寧な診察で、患者さんと一緒にお腹の不調改善に向き合う前田先生。医師を志したきっかけややりがいを感じるとき、ご趣味などもお聞きしました。

中学時代から医師を志す

実は、医師を目指した何か大きなきっかけがあったわけではないんですよ…宇宙に果てはあるのか、宇宙の始まりはどんな様子だなど物理学にとても興味がありましたが、仕事として物理学を扱うのは力不足だと考えて諦めました。母親が病気をして頻繁に通院や入院しているのを間近で見たり、また医師になることを夢見ていた父親の期待を感じたりして、医師になることを自然に考えるようになっていました。
中学生のときは、大学には全て医学部があると思っていました。公立高校の受験に失敗し、併願で受けた高校に入学しました。そこは大学の付属高校だったのですが、医学部がないことを入学した後で知って、唖然としたのを今でも覚えているので、少なくとも高校に入る前には医学部に進学してドクターになることを将来の選択肢として捉えていたと思います。

心身ともにつらかった医師になって最初の数年間

医師になって最初の5~6年間は肉体的にも精神的にもしんどかったです。どの仕事でも一人前になるには10年はかかると思うんですけど、最初の5年はかなり大変でした……朝早く家を出て、日付が変わるぐらいまで仕事をするのが当たり前で、丸一日休みがあるのは年に数日でした。24時間いつ病院から呼ばれるかわからないので、完全にリラックスできることはありませんでした。ですが修業とはそういうものだと思っていたので、大変でしたがとても充実していました。
特に大学病院で初期研修をした最初の2年はきつかったです。知識も経験もなく自分ができることが限られているうえ、研修科目の中には2日に1度病院に泊まり込み、その日は2時間しか寝られないこともあったので、肉体的にもかなりきつかったです。自分が何もできないふがいなさと肉体的、精神的にきつかったのでトラウマになっていますね(笑)。でもそのつらかった時期を過ごしたからこそ、今があると思えます。子供には勧めないですが、良い勉強をさせていただきました。

患者さんが喜んでくれることが最大のやりがい

僕は単純な人間なので、目の前で感謝されることですごくやりがいを感じますしうれしいですね。もともと外科医として働いていたので、自分の学んだ知識や技術で患者さんの病気を治療し、回復していく過程に接することに非常にやりがいを感じていました。患者さんの命に関わることなので責任は重いですが、その分患者さんからもすごく感謝していただけます。今は内視鏡検査や外来での診察がメインですが、痛み無く検査を終えられたり、薬や生活習慣の改善で体調が良くなった方が喜んでくださったりするのをみると、とても嬉しいですね。

趣味の語学を生かし、海外での診療も目指す

趣味はあまりないのですが、時間があれば語学を勉強したいなというのはすごくあります。学生の頃は一時期ベトナム語を勉強したことがあります。最近では開業する前は熱心に韓国語を勉強していました。勉強した成果を形にしたい気持ちもあり、韓国語検定試験の初級まで合格しました。実はもうすっかり忘れてしまいましたが中国語検定も初級まで取得しています。どれも中途半端で終わっているので、韓国語はしっかり勉強して、韓流ドラマを翻訳なしで見られるようになりたいですね。また、ドラマの舞台を訪ねたり、居酒屋に行って韓国語で注文したりしてみたいですね。今まで韓国には学会出張や旅行で5回ほど行きましたが、いつも現地の人に良くしてもらい楽しい思い出ばかりです。今は開業したばかりで時間に余裕がないので、時間ができたらいろいろな国へ行ってみたいですね。

また、将来の夢としてバリ島でクリニックを開くことを考えています。学生時代にバリ島を訪ねた時、あまりに居心地が良くて3週間滞在していました。仲良くなった友達もいるので、彼らと仕事ができれば楽しいでしょうし、日本は内視鏡の検査、治療技術が優れているので、地元の人に貢献できれば良いなと思っています。インドネシア語やバリ語はハードルが高いので、英語をしっかりと勉強して、スムーズに診療できるレベルまでもっていきたいと思っています。

お子さんやご家族との信頼関係を築きたい

お子さんは親御さんと一緒に来院されます。つい親御さんとだけ話をしてしまいそうになるのですが、一番困っているのはお子さん自身です。まずお子さんと目を合わせてお話をするようにし、何か補足したことがありそうな時は親御さんに目を向けて、言葉を続けてもらうように心がけています。
特に小さいお子さんなどは診察室に入った瞬間から泣き出しそうなこともあります。病院やクリニックに行くと嫌なことをされるということが意識下に刷り込まれているからだと思います。ですので、会話ができるお子さんの場合、まずお子さんとお話をして、診察をするときも本人の同意を得てから行うようにしています。お腹の診察を嫌がるお子さんも時々いますが、そういった場合はあまり無理をせずに診察を重ねる中で診察を受け入れてもらうよう、信頼関係の構築に努めています。

「自分自身で体調管理」の意識づけ

お腹の不調を良くするには生活習慣を見直すことはとても大事です。しかし頑張って見直したとしても体調が改善するには時間がかかるものです。クリニックを受診される方は、今ある不調がつらくてすぐに改善したいと考えていると思うので、薬を使うことを希望される方が多いです。薬を使うことで早く不調から抜け出し、かつ生活習慣を見直すことで体質を改善し、快適に過ごせることを目指します。最終的には薬を使わなくても快調となることが目的です。処方する薬の内容によって自分自身の判断で減量、中止して構わないことを説明しています。そうすることで自分の体調を自分で管理するという意識づけになると思いますし、体調を維持するために薬を一生飲み続けなければならないのではないかという不安を与えなくてよいと思っています。

お腹に触れる診察を怠らない

お腹を実際に触れて診察することは大事だと考えています。どこがどういう風に痛いのか、腸の動きを聴診器で確認したり、また時にはお腹のマッサージのやり方を実践して説明したりします。「他のクリニックではお腹の診察をすることもなく、ただ薬を出されただけだったので、不安になった」というようなお話を患者さんから聞くことは実は少なくありません。自分自身にも向けられている言葉だと気が引き締まります。新型コロナウイルス感染症が流行してから、他人との接触を回避するような風潮がありますが、しっかりと診断し、かつ患者さんと良い信頼関係を結ぶために、お腹の診察は怠らないように心がけています。

お腹の調子を整えるには赤ちゃんのときからの食事が大切

人の腸内環境は3歳ぐらいまでに決まるといわれています。3歳までにどのように過ごすかは非常に大事で、どれだけ愛情に触れて過ごすか、何を食べるか、周囲の環境はどうかなどが大きく影響します。
また、腸内環境を左右するものに「腸内細菌の多様性」があります。多種多様な菌がお腹の中にいるほうが、良い腸内環境だと考えられています。都市部に住む子供よりも田舎に住む子供の方が腸内細菌の多様性があり、そのためかアレルギーなどの病気が少ないことが分かっています。過度に清潔を保とうとするよりも、多少のびのびと生活する方がかえって良いのかもしれません。

南流山内視鏡おなかクリニック

■住所:〒270-0163 千葉県流山市南流山2丁目4-7 Grand jour 2F
■電話番号:04-7170-1928
■診療時間:
診療時間
9:00-12:00
13:00-16:00
16:00-18:00

★内視鏡検査のみ
■休診:木曜・祝日
※日曜日の内視鏡検査は「国立がん研究センター東病院」非常勤医師が担当
■HP: https://www.nagareyama-onaka.jp/
■アクセス
・JR武蔵野線、つくばエクスプレス南流山駅から徒歩1分

(取材・文:株式会社メディコレ

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