更年期を明るく、自分らしく。専門家と語る“今知りたい対策”

「更年期」(※1)は女性である以上、避けては通れない道。女性にとって人生のターニングポイントでもあります。だからこそ、今後の自分のためにも更年期について知っておくことは大切なこと。正しい知識があれば、更年期を上手に乗り越えられるはずです。
ご自身も更年期障害(※2)を経験され、その経験を発信しているフリーキャスターの勝恵子さんと更年期について理解を深め、更年期を明るく過ごすためのヒントを見つけていきましょう。
※1 更年期 | 検索結果: | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
※2 更年期障害とは? | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
更年期の症状は人それぞれ。 だからこそ、理解しておくことで対処できることがきっとあるはず。
女性の健康推進について考えるウィメンズ・ヘルス・アクション実行委員会主催のイベント『わたしたちのヘルシー~心とからだの話をはじめようin Mar.2026』では、2026年3月8日(日)よりスペシャル動画を配信中。
『女性の健康週間(3月1日~8日)』と『国際女性デー(3月8日)』に合わせて開催されたイベントでは、医療ヘルスケアの専門家とゲストが、各テーマに関するお悩みとその解消法について話し合いました。
今回のテーマは、『更年期を明るく、あなたらしく過ごすために。』です。勝さんの経験談を交えながら、九州大学産婦人科医の加藤先生をお迎えして更年期にまつわる基本のキを教えていただきます。
こちらより、このイベントの対談番組動画をご覧いただけます。
\動画を見てアンケートに答えよう/ 更年期を明るく、あなたらしく過ごすために。
更年期はどんな時期? どうして起こるの?

更年期とは、閉経を挟んだ前後10年のこと。日本人女性の平均閉経年齢が50~51歳なので、一般的には45歳~55歳が更年期にあたります。

加藤先生:女性の身体は、女性ホルモンと言われるエストロゲンの影響をすごく受けています。12歳前後で月経が始まり、20代から40代はエストロゲンがピークになる性成熟期と呼ばれています。そして40代半ばから50歳に向けて、エストロゲンが揺らぎながら下がっていきます。

更年期と呼ばれる10年間で、揺らぎながらも急激に減少するエストロゲン。その変化に身体が追いつけず、女性の身体にはさまざまな不調が起きるのです。

勝さん:私の場合は月経不順から始まりました。最初は更年期の症状だとはわからなかったのですが、地下鉄に乗っていて、突然胸が締め付けられるようなドキドキする感じがあって、「えっ、これは何だろう」と思ったことがありました。そのうち、手首や足首の関節が痛くなり、メンタルの落ち込みが激しい時期もありました。やる気が起きなかったり、やたら不安になったり。カッと熱くなることも。

加藤先生:月経不順は40代半ばくらいから始まります。そして、カッと熱くなるのぼせ、ほてり、発汗は、ホットフラッシュ(※3)という更年期の特徴的な症状です。卵巣で分泌されるエストロゲンが減っていくことで、自律神経(※4)が乱れ、血管の拡張・収縮のコントロールがうまくできなくなるためです。イライラ(※5)、不眠、関節痛、首こり、肩こり、物忘れなど、身体やメンタルにさまざまな不調が出てきます。このような更年期に起こる症状を「更年期症状」と呼び、日常生活に影響を及ぼすようになると「更年期障害」として治療が必要になってきます。
更年期症状は、大きく3つの要素が関係していると言われています。1つ目が女性ホルモンの減少。2つ目がストレスを感じやすいかなど、本人の性格や気質。3つ目が生活環境。子どもの受験や夫の退職、親の介護などです。それらが複雑に影響し合い、症状の出方や強さはさまざま。同じ年代でも辛さは、人それぞれなんだそう。更年期症状について発信している勝さんは、周囲との違いをどのように感じていたのでしょうか?

勝さん:周りからの反響はさまざまでした。「何もなかった」という方もいれば、「実はいろいろな症状があったけど、うまく周りに伝えられなかった」、「我慢していて、あまり周りに言うことではないのかと思っていた」という声も。同年代でも症状は人それぞれ違って、お互いにコミュニケーションが取りづらい話題だということも感じました。
※3 ホットフラッシュ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
※4 自律神経 | 検索結果: | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
※5 イライラ | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
不調を感じているけど、“更年期の時期に起こりやすい変化”と気づきにくいことも……
個人差の大きい“更年期の時期に起こりやすい不調”は、原因がわかりにくいことも少なくありません。だからこそ大切なのが「自分の症状を把握する」ことです。勝さんも、こうした不調が“更年期の時期に関連するもの”だと診断されるまで、いろいろなクリニックに通ったそうです。

勝さん:脳を調べたり、心電図を取ったり、呼吸器内科や整形外科など、症状ごとにいろいろなクリニックにかかっていました。最後にかかりつけの産婦人科にたどり着き、血液検査でホルモンの数値を見て「更年期の症状ですね」と。なかなか自分では、その症状が更年期によるものだと結びつかなかったです。
加藤先生:更年期に悩んでいる人が多い一方、間違った情報や噂レベルの情報が一人歩きして、余計な心配を抱えている人も多いです。いろいろなクリニックに行かれた勝さんの行動は間違っていないです。さまざまな症状の裏に重大な病気が隠れていることもあるので、本当にそれが更年期による症状なのか正しく診断してもらうことが大切です。
まずはセルフチェックと情報収集から。
情報サイト「エンジョイ エイジング」

とはいえ、病院にかかるのはハードルが高いと思われている方も多いはず。そんな方におすすめなのが、更年期をいきいき過ごすための情報サイト「エンジョイ エイジング」です。更年期レベルをセルフチェックできるほか、診療の流れや治療法、更年期症状を相談できる病院の検索ページも掲載されています。

勝さん:私も同年代の友人に「どこのクリニックに行けばいいのかわからない。教えてほしい」とよく質問されていたので、このような情報サイトがあると、自分の生活圏でクリニックを探すことができるので便利ですね。女性はわりと我慢しがちですが、自分が一番元気でいられる状態を見つけてほしいなと思います。
加藤先生:その通りです。我慢する必要はありません。治療法(※6)もさまざまあり、例えば、エストロゲンを補充するホルモン補充法にも飲み薬、貼り薬、塗り薬など選択肢がありますし、漢方薬(※7)やサプリメントで治療することもあります。ぜひ産婦人科の門を叩いていただきたいなと思います。
※6 更年期の治療法 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
※7 女性と漢方 | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
更年期と聞くと、ちょっとネガティブなイメージも。まずは知り、理解することで、自分らしく過ごせるはず!
「更年期」と聞くと、ついネガティブなイメージが先行してしまいますが、正しく知ることで不安や心配がなくなるはず。情報サイトを上手に活用したり、産婦人科医と自分に合った治療法を見つけていくことで、明るく自分らしく過ごせるようになります。誰もが通る道なので、みんなで一緒に乗り切っていきましょう。
\動画を見てアンケートに答えよう/ 更年期を明るく、あなたらしく過ごすために。

- 加藤聖子先生
九州大学大学院医学研究院 生殖病態生理学分野教授
九州大学医学部を卒業後、九州大学産科婦人科に入局。婦人科腫瘍学、女性医学が専門分野。女性初の日本産科婦人科学会の理事長に選任された経歴を持ち、産婦人科学のさらなる発展に貢献。がん幹細胞を標的とした新しい治療法の開発や子宮内膜の老化メカニズムの研究を進めている。

- 勝恵子さん フリーアナウンサー。テレビ朝日『ニュースステーション』のキャスターとして6年半に渡り出演。その後、各局の情報番組のキャスター、司会を歴任。現在は女性活動支援団体理事やウェルビーイング推進団体運営委員として、女性の健康問題、ライフキャリア、ウェルビーイングをテーマに企業・自治体での講演活動も行う。
パートナー企業

更年期は誰にでも訪れる、からだと心の転換期です。更年期について知ることは女性のライフステージにおいてとても重要なことです。明るくあなたらしく過ごすために、できることをしてみませんか。
ウィメンズ・ヘルス・アクションとは?

今年、10年目を迎えるウィメンズ・ヘルス・アクション実行委員会では、国や自治体、医療・教育の現場や職場・家庭・地域などが連携し、現代日本における女性の健康推進の必要性とその課題について考えるための取組みを行っています。
女性は、思春期、妊娠・出産期、更年期、老年期と生涯を通じて、ホルモンバランスが大きく変動し、また、結婚や育児などのライフステージによっても、心と体に男性とは異なる様々な変化が現れます。女性ホルモンの変動に伴い、月経不順や月経痛、月経前症候群(PMS)、不眠やうつなどQOL(生活の質)の低下を伴う心身の失調を起こしやすい特徴があります。女性の健康リスクを低減させることは、人生各期における女性の自己実現と社会参加を促進し、日本全体の経済発展と活力増進を促す力となります。今、様々な場所で思春期や妊娠・出産期、更年期などのライフステージに応じた女性の健康推進サポート強化の動きが生まれています。
毎年3月1日~3月8日は「女性の健康週間」です。女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごす社会を実現するためには、家庭・地域・職域・学校などを通じて女性の健康問題を総合的に支援することが重要です。毎年、全国各地で「女性の健康づくり」を国民運動として展開しています。
毎年3月8日は国連が定めた「国際女性デー」です。女性への差別撤廃や地位向上などを目指し、世界各地で啓発イベントや記念行事が行われています。 日本国内でも様々な働きかけが行われており、その輪は国連機関から政府や自治体、NGO、メディア、一般企業等にも広がっています。
URL: https://whasympo.com/

