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【連載第1回】春のおでかけに♡ 都心から1時間半で行ける、生き物の楽園 –奇跡の森–

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あたたかい日が増え、あっという間に春がやってきましたね。
今回から始まる新連載「京急なぎさ」では、京急沿線のおすすめな街や、おでかけ情報をお届けします。第1回は、春のおでかけにぴったりな自然豊かなスポットをご紹介! あたたかい休日、カメラを持って出かけてみてはいかが?

生物を育む森の中をふだん着で歩こう

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都心から電車に揺られること、1時間半。神奈川県・三浦半島の相模湾を訪れると、“奇跡”と称される森が広がる。その名は「小網代(こあじろ)の森」。ここは、生き物との一期一会の出会いの場。

関東有数のビーチが点在し、新鮮な海の幸を求めて、週末は観光客でにぎわう三浦半島。東京・品川駅から1時間半ほど京急線に乗ると、三浦半島の南に位置する終点・三崎口駅へたどり着く。のどかな風景にひと呼吸おいたら、さらに南へと向かうバスに乗りこむ。車窓から遠方の富士山や一面に広がるキャベツ畑を眺めているうちに、森の入り口に到着。

小網代の森は「ひとまとまりの自然」が残る稀有な場所。ひとつの「流域」がまるごと守られている。「流域」とは川の付近だけではなく、山のてっぺんから河口までの広域を指す言葉。ほとんどの場合は、その途中で人々の暮らしが営まれ、ダムや工場が建ち、住宅地が広がっている。ところが小網代の森には、それがまったくないのだ。道路に分断されることもなく、すべてが緑に覆われているのは、関東地方ではここだけだ。

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春から夏にかけては、ここ小網代の森がもっとも美しい表情を見せる季節だ。3月から4月は、アシやオギ、ガマの緑が爽やかで、ヤマザクラやハマダイコンの花が色を添える。雑木林が生い茂る5月にかけては、浜辺で無数のチゴガニが踊りを見せ、アカテガニがあちらこちらを闊歩。カニたちが我先にと、木登りをする姿が愛らしい。色鮮やかなアゲハチョウや絶滅危惧種のトンボも辺りをふわふわと飛び回る。

5月の終わりから6月の初旬、一晩で1,000匹ものホタルが舞う光景は、夢心地。7月の満月と新月の夜には、アカテガニが海へおり、産卵を行う。一斉に3万匹ほどの子どもを海に放つのだ。

かけがえのない自然は、人の手で守る。
“奇跡”をつくる、知恵と努力

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「手つかずの自然」と聞くと、素敵だと思う人が多いのではないだろうか。しかし、30年以上にわたり小網代の森の保全管理活動を担当している、NPO法人小網代野外活動調整会議の代表理事・岸由二さんは、「手つかず」では豊かな自然環境を維持できないと語る。

「『自然はほったらかしが一番』という考えは誤解です。この森を放置していたら、生物多様性は失われていました」(岸さん)

日々の保全作業でとりわけ力を注ぐのは、「水系コントロール」だ。乾燥や大雨で、川の流れや環境は移り変わる。それに応じ、杭を打ったり水路を掘ったりして川の流路を変えるのだ。小網代の森の自然は、山から河口へ水が流れることで育まれている。だからこそ、「水の力」を保つための手入れが大切なのだ。自然の法則に従って水と光をこまやかに管理することで、その力を最大限に生かす。この森の“奇跡”の営みは、人の知恵とたゆまぬ努力のたまものである。

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INFORMATION

『なぎさ』って?

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2018年2月25日で創立120周年を迎えた京急。その京急が発行している『なぎさ』では、京急沿線のちょっと楽しい、ちょっとお得な情報を毎号紹介しています。Vol.608の特集で取り上げたのは、小網代の森。本誌では巡った場所がわかるマップも掲載中! 『なぎさ』は、京急線沿線(泉岳寺駅を除く)、京急グループの一部施設などで配布しています。また、京急のオフィシャルHP でもご覧いただけます。

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提供:京浜急行電鉄株式会社

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