「ご指摘ありがとうございます」は、仕事で上司からミスを注意された時などに返すフレーズとしてよく使用されます。
しかし、相手から注意されているのに「ありがとうございます」と感謝するのは、失礼になるのではないかと考える人もいるのでは?
この記事では「ご指摘ありがとうございます」の正しい使い方と注意点、シーンに応じた言い換え表現などについて例文と共に紹介します。
■「ご指摘ありがとうございます」の意味
「ご指摘ありがとうございます」は、「指摘」に丁寧語の「ご」をつけたものと、「ありがとう」に丁寧語の「ございます」をつけた言葉です。
「指摘」とは、辞書によると以下のように説明されています。
し‐てき【指摘】
[名](スル)大切な点や注意すべきこと、欠点や過失などを具体的に取り上げて指し示すこと。「弱点を—される」
(『デジタル大辞泉』小学館)
「指摘」というとミスや欠点に対して使用されるイメージが強いですが、大切な点を指し示すという意味もあります。
つまり「ご指摘ありがとうございます」とは^「問題点やポイントを教え示してくれてありがとう」という意味^です。
■「ご指摘ありがとうございます」の使い方と例文
「ご指摘ありがとうございます」は、^基本的に目上の人が教え示してくれたことに対して、目下の人が感謝を伝える時に使う言葉^です。
部下にとって上司からの指摘は、叱られているように感じてしまうかもしれません。しかし上司からすれば、部下の成長を思って教え示している場合も多いでしょう。
そんな時「申し訳ございませんでした」と^ミスを謝罪するだけでなく、指摘してくれたことに対して感謝の気持ちを示す^のです。
この時、ミスへの謝罪と指摘への感謝に加え、^指摘された点を今後どう改善するのかということもセットで伝えると良い^でしょう。
☆例文
*・書類に不備があり申し訳ございません。^ご指摘ありがとうございます。^今後、チェック体制を整え同じミスを繰り返さないようにします。
・^ご指摘ありがとうございます。^企画書の記載ミスを修正し、改めてお送りいたします。今後、最終確認を怠らないよう注意してまいります。*
▶次のページでは「ご指摘ありがとうございます」を使う時の注意点を紹介します
■「ご指摘ありがとうございます」を使う時の注意点
ここでは「ご指摘ありがとうございます」を使う時の注意点について解説します。
このフレーズを使う時はミスをしていること前提であるため、さらに指摘されないようポイントを押さえておきましょう。
◇(1)メールの場合は早めの返事を
「ご指摘ありがとうございます」は口頭でも文章でも使える言葉。もし^メールなどで指摘を受けた場合には、なるべく早めの返事を心掛けましょう。^
対面で指摘を受けた場合も、すぐに「ご指摘ありがとうございます」と返事をするのがベターです。
◇(2)社外の人から指摘された場合はまず謝罪
指摘をされたのが上司からではなく社外の人からだった場合、^実際にミスがあったのならまず謝罪をすることが重要^です。
特に取引先などに迷惑を掛けた場合、^謝罪よりも先に「ご指摘ありがとうございます」と感謝の言葉を述べるのは、悪い印象を与える可能性^があります。
しっかりと謝罪した上で、今後の方針と共に指摘してくれたことへの感謝を伝えましょう。
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▶次のページでは「ご指摘ありがとうございます」の言い換え表現を紹介します
■「ご指摘ありがとうございます」の言い換え表現
最後は、シーンに応じて使い分けられる言い換え表現を見ていきましょう。
◇(1)「ご教示ありがとうございます」
「教示」とは、^知識やスキルを教え示すこと。^
そのため、仕事の知識や進め方のコツなどを教えてもらった時は「ご教示ありがとうございます」が使えるでしょう。
◇(2)「ご指導ありがとうございます」
「指導」とは、^ある目的や方向性に向かって教え示すこと。^
考え方や方向性についてアドバイスをもらった時は「ご指導ありがとうございます」「ご指導いただきありがとうございます」が使えるでしょう。
■「ご指摘ありがとうございます」の使い方を覚えておこう
「ご指摘ありがとうございます」とは、目上の人が教え示してくれたことに対して感謝を伝える表現です。
もし何かのミスによって相手に迷惑を掛けている状況であれば、謝罪の言葉とあわせて使うのがベター。
相手が指摘している意図をくみとって、適切な表現を選んでいきましょう。
(にほんご倶楽部)
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