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医師が教える! むくみを解消する栄養素&食べ物

田嶋美裕

夕方になると足がパンパンにむくんでしまう……そんなふうに悩んでいませんか? マッサージやストレッチなど、むくみを解消する方法にはさまざまありますが、今回はむくみを解消する食べ物について循環器内科医・田嶋美裕先生の解説を元に紹介します。

むくみが気になる女性

<目次>

むくみの正体&原因

まずはじめに、むくみの正体と原因について探っていきましょう。田嶋先生に教えてもらいました。

きれいな足

むくみの正体

「夕方になると靴がきつくなる」「靴下の跡がついてはずかしい」……など、「むくみ」に悩まされる女性は多いでしょう。むくみの正体は、細胞の間に溜まった「余分な水分や老廃物」です。

むくみの原因

血液の循環不良やリンパの停滞

血液やリンパ液の循環が悪くなると、血管やリンパ管の中に水分がたまり「むくみ」として現れます。立ち仕事やデスクワークの人が夕方になると足がむくむのは、同じ姿勢をとり続けることで血液循環が悪くなり、重力の関係で身体の一番低いところに水分がたまるためです。

運動不足

筋肉は、収縮することで血液を押し出すポンプの役割を果たしています。そのため、運動不足により筋肉が衰えると、ポンプ機能が働かず、血液循環が悪くなって「むくみ」の原因となります。

偏食、アルコールの摂取

食生活の乱れも、むくみの原因となります。なぜなら栄養状態が悪いと、血液中のタンパク質濃度が低下し、浸透圧が下がるためです。これにより、血管の中に水分をひきつけておくことができず、水分が血管の外に漏れ出して「むくみ」になります。また、日々のアルコール摂取量も気をつけましょう。多飲を続けていると、栄養状態が悪くなったり、肝臓の働きが悪くなるために、むくみが起こる原因となります。

甲状腺機能の低下

もともと甲状腺に疾患のある方や、出産を終えたばかりで甲状腺の機能が一時的に低下している人もむくみやすいです。甲状腺機能の低下によりムコ多糖という物質が皮下にたまることで「むくみ」が起こります。

心臓病や肝臓病などの内臓疾患

心不全や腎不全、肝不全など、内臓疾患を患っている人もむくみやすい傾向にあります。この場合、手足や顔など外から見えるところに水分がたまるだけでなく、体内にも水がたまって(胸水や腹水など)命にかかわることもあるため、早めの治療が必要になります。

とくに腎臓病は、サイレントキラーといわれるほど初期症状を自覚しにくい病気です。「むくみやすくなった」「むくみがなかなか取れない」など、異常を感じたらすみやかに病院を受診しましょう。

心不全……心臓は体全体に血液を送り出すポンプの役割を果たしています。心臓の働きが悪くなると、静脈系に水分がたまりやすくなります。

腎不全……腎臓は体の中の余分な水分を尿として体の外へ排泄する役割を果たしています。腎臓の働きが悪くなると、尿が作れなくなり、体に余分な水分がたまってしまいます。

肝不全……肝臓は体に必要なタンパクを作る働きをしています。肝臓の働きが悪くなりこのタンパクが作れなくなると、血管の中に水分をひきつけておく力がなくなり、水分が血管の外に漏れ出すために、むくみが現れます。

次ページ:むくみを解消する栄養素と食べ物

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