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【妊娠出産のウソ&ホント】2人目のほうが大きい赤ちゃんが産まれるってホント?

尾西芳子(産婦人科専門医)

ヨダヒロコ/六識

将来妊娠したい、したくないに関わらず、妊娠・出産は未知の世界。出産未経験の女性たちが感じている妊娠・出産にまつわる素朴なギモンについて、産婦人科専門医の尾西芳子先生がわかりやすく教えてくれます。ウソかホントかわからない情報に惑わされずに、正しい知識を身につけましょう!

先輩ママの中には、「1人目の妊娠中はあまりおなかが出ていなかったのに、2人目はすごく大きくなって心配した」という人もけっこういるようです。果たして、2人目のほうが大きい赤ちゃんが産まれる傾向があるのでしょうか? 今回は、そんな2人目の赤ちゃんの大きさにまつわるウソ&ホントに迫りました! 産婦人科医の尾西芳子先生に解説してもらいましょう。

本日の「ソボクな疑問」

Q.2人目のほうが大きい赤ちゃんが産まれるってホント?

istock-489661676<読者の声>

・何人目だろうとサイズに影響はないと思う。(33歳/生保・損保/専門職)
・逆に小さいイメージがある。スムーズに産まれる感じがする。(25歳/食品・飲料/専門職)
・母体に長くとどまっていた赤ちゃんほど、大きく産まれる傾向にあると思う。(25歳/その他/事務系専門職)
・自分が姉よりも大きく産まれたので。(26歳/医療・福祉/専門職)
・大きくなりすぎて出産が困難になるのが怖い。(28歳/医薬品・化粧品/販売職・サービス系)

尾西先生のアンサーは!?

答えは……
ホントです!

「同じ週数・同じ性別で産まれた場合」は、2人目のほうが大きくなる可能性が高いようです。在胎週数(赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる期間)別の出生体重の標準値は、どの週数でも、初産婦より経産婦のほうが100~150gほど大きいという統計結果があります(※)。ちなみに、女の子よりも男の子のほうが大きくなる傾向にあります。

2人目のほうが大きい赤ちゃんが産まれる理由としては、1度妊娠をすると、産道と同じく子宮も伸びやすくなるからと考えられます。もちろん、出産すればまた小さくはなりますが、妊娠前に比べれば若干は大きくなっていますし、2人目以降はより伸びやすくなります。ですから、外から少し圧迫されていた1人目に比べて、2人目以降は赤ちゃんの成長に合わせて子宮もスムーズに大きくなっていきます。

そのため、「1人目はあまりおなかが出ていなかったのに、2人目はすごく出る」ということはよくあることです。とはいえ、個人差もありますので、同じ週数・同じ性別であっても、2人目のほうが小さいということも当然あります。

「(2人目のほうが)スムーズに産まれる感じがする」という声がありますが、これは1人目の出産で産道が広がったからであって、赤ちゃんが小さいからというわけではありません。

2人目のほうが大きくなりやすいと聞くと、「ひとり目の出産よりも大変なのでは?」と心配される方も多いですが、あくまで統計上の話ですし、出産時の100~150gは、大した差ではありません。むしろ、産道が広がっているということのほうが100~150gの差よりもアドバンテージがあるので、たとえ2人目のほうが1人目より大きかったとしても出産は圧倒的に楽ですよ。

(※)日本小児科学会雑誌 114巻8号、日本小児科新生児委員会報告

(取材協力:尾西芳子、文:ヨダヒロコ、撮影:masaco)

※一部画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2017年02月18日に公開されたものです

尾西芳子(産婦人科専門医)

高輪台レディースクリニック副院長

日本産科婦人科学会会員
日本女性医学学会会員(専門医)
日本産婦人科乳腺学会会員

神戸大学国際文化学部卒業後、山口大学医学部学士編入学。慈恵医大病院、日本赤十字社医療センター、済生会中津病院の勤務を経て、都内の産婦人科クリニック勤務。2017年7月、高輪台にて開業。

妊娠・出産から、婦人科がんの手術、不妊治療と広く学び「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と女性のすべての悩みに応えることのできる女性のかかりつけ医を目指す。モデルの経験を活かし、美と健康に関する知識も豊富。Webの連載をはじめ、TV、雑誌、講演会で活躍中。

オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/

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ヨダヒロコ/六識

女性向けライフスタイル情報誌&Webサイトの編集者を経て、 2013年に制作プロダクション「六識」をスタート。「働く女性が笑顔でいられる生き方を応援したい」という想いで、グルメや美容、マネー、恋愛・結婚をテーマにした記事の構成~執筆を行う。2児の母として、時短グッズの情報収集に余念がない。仕事・家事・育児に追われる日々の中、月に一度のネイルが癒しに。

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