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心配性の改善に!? 専門家に聞く、マインドフルネスの方法

長谷川洋介

仕事での失敗や失恋、将来の不安など、ストレスを抱えている女性は多いもの。ストレス解消のために実践していることが、人それぞれあると思いますが、「マインドフルネス」もそのひとつ。今回は、東京マインドフルネスセンター センター長の長谷川洋介先生に、マインドフルネスについて詳しくお話を聞きました。

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マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、「気づき」の力を鍛える心のトレーニング方法。もともと仏教の「禅」に由来しています。

マインドフルネスをすると、“正しい気づき”の力が備わるため、気持ちの切り替えがうまくなり、安定した状態を取り戻すことができるようになると言われています。ですので、以下の項目に当てはまる人は、このトレーニング法が向いているでしょう。

・クヨクヨしがち
・あがり症だ
・心配性だ
・イライラしやすい
・怒りっぽい
・愚痴を言いがち
・やる気が出ず、ボーっとする

また、医療現場では、「マインドフルネスストレス低減法」「マインドフルネス認知療法」などとして、慢性疼痛・心身症・不安障害などの治療法に使われることもあります。

“正しい気づき”を鍛える3つのポイント

マインドフルネスには、“正しい気づき”を鍛えるためのポイントが3つあります。

ひとつめは「今この瞬間にとどまること」。人は過去や未来のことを考えすぎて、不安になったり後悔したりしてしまうことがあります。そうならないためにも「今この瞬間にとどまり」、あれこれ考えていることを一度手放す力が必要だと言われています。

2つめは「判断を加えないこと」。人は好きなことはスムーズに受け入れますが、嫌いなことには蓋をすることが多いもの。嫌いなことでも「判断を加えず」一度受け入れ、どんなことが苦手なのかを感じ取ることが、大事だと言われています。そうすることで視野が広がったり、苦手意識がなくなったりすることもあるからです。

3つめは「客観的に観ること」。人は何かに悩みはじめると、そのことばかり考えてしまい、まわりが見えなくなってしまいがち。今、自分はどういう状態なのかを知って冷静さを取り戻すために、「客観的に観ること」を重視しています。

マインドフルネスのやり方

“正しい気づき”を鍛える練習方法は、基本的には「観察」です。

まずは、観察の対象をひとつ決めます。たとえば、観察の対象を「呼吸」と決めたら、自分の呼吸に注意を向けるようにします。もし呼吸以外のことを考えてしまったら、呼吸に意識を戻しましょう。“意識的に気づける”ようにする練習なので、ほかの考えが頭に浮かんでしまっても、観察対象に意識を戻せば問題ありません。

このトレーニングを続けていけば、マイナスなことを考えすぎなくなったり、嫌なことがあっても立ち直りやすくなったりと、心の乱れをととのえやすくなると言われています。1日10分程度でいいので、効果を実感するためにも、2カ月くらいは続けてみてください。特に、朝起きたときや就寝前など、気持ちを切り替えるタイミングで行うのがオススメです。時間があるときは、布団に横たわって実践するのもいいでしょう。目もとをあたためるアイマスクを使うと、よりリラックス効果が高まりますよ。

もし実践してみて、「ちょっと難しいな」「もっと詳しく知りたいな」と思った人は、マインドフルネスの専門家や医師にアドバイスをしてもらいましょう。

最後に

働く女性にはストレスがつきもの。不安やイライラする気持ちと、うまく付き合っていかなければなりません。マインドフルネスは自宅で簡単に実践できるので、ストレスを感じている人は一度試してみてくださいね。

(監修:長谷川洋介/ウーマンウェルネス研究会、文:マイナビウーマン編集部)

※この記事は2016年12月13日に公開されたものです

長谷川洋介

東京マインドフルネスセンター センター長
法政大学経済学部卒業
医学系学術雑誌の制作会社にて制作及び管理職を経験
ジョン・カバットジン博士「MBSR ワークショップ」修了
米国マサチューセッツ州立大学メディカルスクールMBSR-マイ
ンドフルネスストレス逓減法プログラム‐Mindfulness Tools/
Fundamentals 修了
Mindfulness based stress reduction Online Course(MBSR)修了
日本マインドフルネス学会会員
鍼灸師

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