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期待しない恋愛はうまくいく? 恋愛に期待してはいけない3つのこと

仁科友里

こんにちは、ライターの仁科友里です。今日は「期待しない恋愛」について考えていきたいと思います。

彼氏に「こうしてほしい」と期待をしたのに、それが叶えられない。こんな経験をして落ち込んだことのある女性は多いでしょう。そういった経験から「他人に期待してはいけないんだ」と自分に言い聞かせる女性もいるでしょうが、はたして「期待する」とは、そんなに悪いことでしょうか。

私たちが生きていけるのは、「いつか、いいことがある」という期待があるからだと思うのです。たとえば「今年の年末に地球が消滅する」と聞いたら、私たちは他人に期待などしている余裕はないはず。期待するとは、健康に生きている証拠ともいえるのです。

しかし、相手に期待して、ことが叶えられず、がっかりすることが続くと、2人の関係が悪化することにもなりかねません。こんなとき、善良なコラムニストのみなさんは「自分の希望をわかりやすく話してみよう!」と提案するでしょう。しかし、わかりやすく話したものの完全にスルーされて、より傷ついた経験者として申しますと、相手に期待してしまうのは、期待外れを経験しているから。逆に言うと、期待どおりにいけば、相手に期待しなくなるのです。そこで、今日は期待を「いい期待」と「悪い期待」に分けて考えてみましょう。

たとえば、クリスマスに「彼に指輪を買ってほしい」と期待しているとしましょう。恋人からジュエリーをプレゼントしてほしいと願う気持ちは、ごく自然なことです。しかし、相手のお財布状況や考え方(イベントにお金をかけたくない主義の男性もいます)によっては、もらえないこともある。

そこで立ち直れないほどがっかりした場合は、「どうしてそういう期待を持ったのか」を探ってみてください。女性の期待の源泉は、だいたい以下の3パターンが考えられます。

(1)少女漫画の刷り込み

少女漫画の登場人物は、物心ともに愛情表現をしてくれます。それに比べて、私の彼は……と落ちこんでしまう女子もいると思いますが、私は悪いオトナなのではっきり言います。おカネを取ってるんだから、読者にいい夢を見せるのが当たり前。なので、少女漫画を比較対象にしてはいけません。ロマンチックでない彼氏にお悩みの場合、少年(青年)漫画を読むことをおすすめします。こちらもおカネをとっている分、少年に夢を見せるわけですが、めちゃめちゃかわいいヒロインが自分から物をねだることはほとんどないことに気づくでしょう。甘い言葉をささやいて、お金をかけてもらうのが女性の理想なら、男性の理想は、おカネのかからないかわいい子が自分に夢中になること。男女の間に横たわる理想とは、このように大きくちがうんだと気づくことから、はじめましょう。

(2)元カレの記憶

元カレから指輪を買ってもらうことをとても楽しみにしていたのに、なんらかの理由で別れてしまったとしましょう。そうすると、「指輪を買ってもらえなかった」ことだけが心に残ることがあり、場合によっては「楽しみにしていた指輪を買ってもらえなかった私、かわいそう」という傷になることがあります。そうすると、「今度の彼には、絶対指輪を買ってもらおう」と期待する気持ちが高まって、どんどん重くなっていきます。「彼氏なんだから、私の夢を叶えるのは当然だ!」と思う人もいるでしょう。そんな人は、彼に「元カノが時計をくれるって言ったのにその前に別れちゃったから、時計ちょうだいね」と言われたら、どんな気持ちになるか考えてみてください。「そんなの私に関係ない」と思いますよね。元カレのイヤな経験を、今の彼氏に償わせようとしてはいけません。

(3)親との関係

親子関係によっては、ほしいものを自分からねだれなかったということもあるでしょう。親との関係がうまくいかなかった人ほど、相手に望む条件が大きいことは心理学で証明されていますが、こういう人は期待が外れたとき、「私は愛されない運命」といった具合に悲劇のヒロインになってしまうことがあります。「自分はかわいそうな存在だ」と思っていると、どんどん視野が狭くなり、他人に求めるものばかりがどんどん増えていきます。

(2)と(3)のパターンを、私は「ココロの借金」と名づけています。出会ったばかりの男性に「オレの借金、一緒に返して」と打ち明けられたら、多くの女性は「なぜ私がそんなことをしなくてはならないのか」と、理不尽さにドン引きし、距離を取るでしょう。同じように、女性が「ココロの借金」を男性に押しつけることで、男性が逃げ腰となってしまうのです。厄介なのは、女性側がその理不尽さに気づかないこと。また、期待にこたえてもらうことに固執すると、期待が外れたときにますます落ち込む悪循環にはまってしまいます。満たされない期待の陰には、幼さを含んだ思考の歪み、もしくは根本的な自信のなさが隠されています。

期待が外れてがっかりしたことがあったら、まず紙に書き出してみましょう。そして、上記(1)~(3)のどれかに当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

たとえば、東京近県に住むAさんは、車持ちの彼氏に家まで車で送ってもらうことを望んでいましたが、叶えられずにもやもやしていました。「優しくない彼氏と付き合ってしまうのは、私に魅力がないからだ」と分析していましたが、掘り下げていくと、終バスが早い上に、家の人が駅まで迎えてきてくれないことがわかりました。つまり、(3)のパターンです。遠距離通勤が思わぬストレスを引き起こしていることに気づき、Aさんは都内に引っ越しました。「送ってもらいたいという期待がなくなったら、彼が送ってくれるようになった」とAさんは話していましたが、自分の中に眠っている本当のネックをつきとめると、期待しすぎの解決につながります。

(1)~(3)のどれもちがうと思ったら、彼に話してみましょう。主張するばかりでなく、相手の意見や要望も聞くことを忘れずに。

加えて、自分について振り返ることもしてみましょう。交際期間が長くなると、外見にかまわなくなったり、会話が一方的な愚痴の垂れ流しになったりしてしまうことはよくある話です。何十年も一緒にいる夫婦ならそれもアリでしょうが、若いみなさんはまだその時期ではありません。何かしてあげたいと思わせる女性でいてください。

心理学では、一方的に与えるより、与え合う関係のほうが満足度は高いとされています。彼氏という関係性に甘えず、けれどもほどよく相手に期待しながら、パートナーとの関係を深めてみてください。

(仁科友里)

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※画像はイメージです

※この記事は2016年12月01日に公開されたものです

仁科友里 (コラムニスト)

1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め、2006年に『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。『サイゾーウーマン』『週刊女性』『週刊ポスト』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む女性たちの相談にも答えている。
Twitterアカウント @_nishinayuri

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