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【マネーレッスン】薄給会社員が手取りを増やす方法って?

ヨダヒロコ/六識

風呂内 亜矢

将来を考えるとき、お金の悩みはついてまわるもの。結婚・出産、転職など、ライフイベントによってマネープランの見直しは必須。だけど、何から手をつければいいのかわからない! そんな働く女子のお悩みを、FP風呂内亜矢先生に相談。知っておきたいお金のキホンや無理なく実践できるテクニックをマスターして♪

今回のお悩み

今回の相談者:ぬぼさん

「今、団体・公益法人・官公庁関連企業で働いています。基本的に定時退社で、残業はありません。悩みは、給料がなかなか増えないこと。税金ばかりが上がっている気がしています。会社員でもできる節税対策など、賢いお金の管理方法などがあれば教えてください」

社会保険料のせいで手取り月収が増えない!?

編集部 ぬぼさんは、なかなか給与が増えないにもかかわらず、税金ばかりが上がっている気がすると不満を抱いているようです。実際のところ、税金は上がっているのでしょうか?

風呂内亜矢(以下、風呂内) 消費税はたしかに上がりましたが、給与という面で見ると、税金というよりも社会保険料が差し引かれているせいで、手取り収入がなかなか増えないと感じているのではないかと思います。

こちらもあわせてチェック「知っておきたい給与明細の見方」

社会保険料には、厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料があり、それぞれ所得に応じて金額が決められています。健康保険料と雇用保険料の保険料率はここ10年、増えたり減ったりしていますが、厚生年金保険料については、平成16年度から毎年0.354%ずつ着実に引き上げられています。そのことが、ぬぼさんの悩みにつながっているのかもしれません。この引き上げは現段階では平成29年までで、以降は固定の予定となっています。

編集部 引かれる厚生年金保険料が毎年上がっているということは、昇給がなければ、むしろ手取り額が減ったように感じてしまうわけですね。

風呂内 はい。また、40歳になれば介護保険料も引かれるようになりますから、今後さらに手取り収入が減ったように感じる時期は来るかもしれません。

編集部 なるほど。つまり、税金に関しては手取り収入にはそう影響していないと。

風呂内 そうですね。年齢が16歳未満の人に対する扶養控除(所得税38万円、住民税33万円)が廃止されたり、所得税の最高税率が40%から45%に引き上げられたりと、税制改正はされていますが、未婚で手取り年収約250万円のぬぼさんに関していえば、給与から引かれる税金が増えた、とはいえないでしょう。

ただ、社会人10年目以上のぬぼさんには関係ないですが、社会人3年目くらいまでなら税金が増えたように感じることもあります。なぜなら、住民税は、前年の1月1日~12月31日までの所得に応じて課税され、翌年度に支払うからです。つまり、社会人1年目では引かれません。また、社会人2年目は1年目の4月~12月の9カ月分の所得に課税され、3年目になってようやく12カ月分の所得に課税されるわけですから、年々税金が増えていると感じる人は多いでしょうね。

編集部 そういうからくりがあるんですね! では実際問題として、税金がこの先上がることはないのでしょうか?

風呂内 消費税は別として、所得税や住民税に関しては、心配は少ないです。高所得者に対して税金の徴収を強める傾向はありますが、一般的な所得者への徴収を強める傾向はあまり見られません。

編集部 そうだとうれしいですね。

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★ぬぼさんプロフィール

団体・公益法人・官公庁関連企業で、事務系専門職として働く、社会人10年目以上の34歳。広島県在住で、ひとり暮らしをしている。手取り年収約250万円、手取り月収約14万円。給与日に毎月5万円を貯蓄用口座へ入金しているほか、月々2万円の貯蓄型終身保険に入っている。現在の自分名義の貯蓄額は、200万円以上~250万円未満で、つい手をつけてしまうことはない。1,000万円以上の貯蓄を目標にしている。

(ヨダヒロコ/六識)

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