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【栄養学講座】第2回:生命の万能素材! 「産めるカラダ」にたんぱく質が欠かせない理由

細川モモ

結婚の予定はないけれど年齢的に出産のリミットも近づいてきている。この先、結婚して子どもがほしいと思ったときに「産めるカラダ」でいるために、今からできることはやっておきたい。そんな働くアラサー女性に向けて、予防医療コンサルタントの細川モモさんによる、産めるカラダを維持するために今から知っておきたい栄養学を全10回でお届けします!

忙しく働く女性の多くが食生活を整えることを難しいと感じているようです。残業日の夜遅い夕食で翌朝おなかが空いていなくて欠食…… ゆっくりランチを食べる時間がなくて、デスクワークをしながら片手にパンとコーヒーetc……。 働く女性の“あるある食生活事情”ですが、とくに働く女性が不足させやすい食材の代表格がたんぱく質です。別名“生命の万能素材”ともいわれるたんぱく質。毎日しっかり肉・魚・卵・大豆製品を食べていますか? たんぱく質を不足させている状態は健康だけでなく、妊娠を考えた上でもリスキー! 第2回では、「たんぱく質の大切さ」についてお話ししたいと思います。

“まず、第一に重要な”という意味を持つたんぱく質

みなさんは美と健康のためにどのような商品や食材を意識して摂っていますか? コラーゲンや酵素が女性に大人気ですが、実は2つともたんぱく質です。たんぱく質は体内でアミノ酸に分解してからでないと腸管からの吸収ができないので、コラーゲンという形で摂っても酵素という形で摂っても、体内では肉や魚と同じようにアミノ酸に分解されて吸収されます。吸収されたアミノ酸は体内で筋肉や内臓、ホルモンや血液など、10万個を超えるパーツ(たんぱく質)を形成するため、コラーゲンや酵素になるとは決まっていないのです。ですので、コラーゲンや酵素に目を向けるなら、たんぱく質について知るほうが断然お得です!

なぜなら、肌・爪・髪・血液・免疫・ホルモンetc……私たちの身体のほぼすべては、たった20種類のアミノ酸から作られているからです。このうち9つのアミノ酸は、残念ながら人間の身体では作り出すことができません。ですが、この9つの“必須アミノ酸”がコラーゲンの材料であり、筋肉の材料であり、ハッピーホルモン“セロトニン”の材料なのです。つまり、これらの材料となるアミノ酸を毎日食事から必要な量摂らないと、肌は衰えるし、顔や身体は冷えてたるんで、毎日をハッピーに過ごすことはできなくなるのです。

実は、妊娠にとってもとても重要な役割を果たしています。たとえば、卵胞の発育を助け、妊娠率を高める働きや体外受精の成功率を高める働きのあるビタミンDの主な供給源は魚や卵です。同じく、魚に含まれるDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)には卵子や精子の質を高め、早産リスクを緩和する働きがあります。また、妊娠したら今度は赤ちゃんの体重増加や胎盤重量に影響する鉄分も、すぐれた供給源は赤身の肉や魚です。たんぱく質を不足させてしまうと、あらゆる栄養素を不足させてしまいますが、働く女性のたんぱく質の不足率は約90%にもなります。たんぱく質は英語でProtein、“まず、第一に重要な”という意味があり、言葉の通りたんぱく質は私たち人間の主原料なのです。

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