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【ぐっどうぃる博士×朝井麻由美 彼の不可解な行動1】オトコの「結婚したい」を信じていいの?

ぐっどうぃる博士/恋愛カウンセラー・理学博士(生命科学)

朝井麻由美

男性と女性では脳に違いがあるために、考え方や行動が異なるとよく言われています。理解不能な彼氏の行動や、好きな男性の態度は、単なる脳の違いによるものなのか、それとも何か隠された事情があるのか? そんなわけで、オトコが本当に考えていることを知るため、おひとり様代表・朝井麻由美さんが恋愛カウンセラーのぐっどうぃる博士に疑問をぶつけます!

今回の相談者:ぷーたろうさん(28歳、公務員、事務系専門職)

彼が「結婚したい! お前しかいない!」と私に言いながら、女友だちをこそこそデートに誘っているようです。どうして?私のことをこんなに好きでいてくれるはずなのに、浮気をするってどういうことなのでしょう?

【対談者プロフィール】

  • ぐっどうぃる博士

恋愛カウンセラー。理学博士(生命科学)。自身の体験と生命科学的視点を合わせた独自の恋愛メソッドを展開し人気を集めている。恋や結婚で悩む女性の問題が解決するサイト『恋愛ユニバーシティ(http://u-rennai.jp)』主催。そこで、他の専門家と共に、日々電話相談サービスや掲示板で答えている。ウェブや雑誌、書籍などを中心に活躍。『結婚を考えはじめた女(あなた)へ』(三笠書房)『思い通りにならない恋を成就させる54のルール』(講談社)など著書多数。

  • 朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

 

その彼が「セックス至上主義」かも!?

朝井麻由美(以下朝井):ようは、恋人に「お前しかない」って言いながら、他の女性にもアプローチしてるってことですね。

ぐっどうぃる博士(以下博士):そのようです。こういう男性多いですね。

朝井:これは、彼女とうまくいかなくなった時のために保険をかけてるってことなんでしょうか?

博士:違うと思います。彼が「セックス至上主義」なのでしょう。

朝井:セックス至上主義? なんですかそれは?

博士:セックス至上主義というのは、僕が作った言葉で、ある種の男性の性質を指します。セックス至上主義の男性は、「たくさんの女性と体の関係を持つこと」と「女性にモテること」を、人生において最も重要だと考えています。
いや、それしか頭にないと言っても良い。

朝井:ほう。

博士:彼らは、女性にモテるためなら何でもします。バンドを結成したり、クラブのDJを志したり、ファッションにすごく気を使ったり、女性の見た目の微妙な変化を見逃さず、「あれ?髪型変えた?すごく似合ってるよ!」と褒めたり、女性が好みそうな、隠れ家的なカフェを調べ尽くしていたりします。

朝井:そういう男性って、世の女性にモテそうでもありますね。

博士:そのために必死に努力しているので、そうなっていきます。
短い文章なので事実はわかりませんが、この相談している女性の彼から、有り余る性欲を感じます。多くの女性は熱烈にアプローチされると、そこにその男性の誠実さを感じたりするのですが、実際にはただの性欲だったりします。考えられないほどの性欲が彼女へのアプローチと同時に、他の女性へのアプローチを生み出しているのだと予想します。

朝井:すごいですね。信じられません。

博士:僕の昔の同僚に、茨城県のつくば市から新宿まで、朝の5時くらいに高速バスに乗り、毎週末、性的な快楽を得るためのお店に通っている人がいました。一部の男性の性欲は凄まじいものがあります。高い地位にいながら、それを一瞬で失ってしまう性的な犯罪をしてしまう人がいるくらいです。

朝井:確かに、そうですね。

女性にモテることこそ男性の「生きる価値」

博士:もし、この彼がセックス至上主義なら、「結婚」という言葉そのものには意味はなく、女性を惹きつけるためだけに言っている可能性が高いです。彼らは、女性を落とすために何でも言います。たとえば彼らは「誰にも打ち明けなかったトラウマを、あなたにだけ打ち明ける」と言うかもしれませんが、実は、落としたい女性になら、誰にでもそのトラウマを打ち明けていたりするのです。

朝井:言葉なんていい加減なものですね。

博士:言葉だけではありません。彼らは落としたい女性に価値観も合わせてくる。だから彼らにひっかかった女性たちに彼らを好きになった理由を聞くと、「彼とは趣味や価値観が合った」と言ったりします。でも実際には彼らが、適当に合わせているだけなのです。

また、彼らにとって恋人は、より価値の高い恋人を得るための、つなぎでしかないでしょう。そういう意味で、このお悩み相談の彼女こそ保険かもしれません。

朝井:だとしたら ショックですね。でも「たくさんの女性と体の関係を持つこと」と「女性にモテること」が人生にとって何よりも重要な男性ってなんかちょっと引きますね。

博士:そういう男性がいるという話です。ただ、どの男性にとっても、その二つ、つまり「たくさんの女性と体の関係を持つこと」と「女性にモテること」は、けっこう重要です。

朝井:どういうことですか?

博士:多くの男性にとって、女性にモテないというのは、「生きる価値なし」と同じくらいの意味を持っていたりします。セックス至上主義の話を先ほどしましたが、そこまで極端でなくても、男性は、見知らぬ女性にでさえも、なんとかして気に入られたいと思っています。

朝井:えっ。見知らぬ女性にさえも? じゃあ、例えば道端ですれ違った人や、電車で隣の席になった人とかにも?

博士:ええ。僕の専門は生命科学なので、生物学っぽい話をすれば、我々は、女性から、子供を産むためのパートナーとして選ばれた男性たちの子孫です。女性から選ばれなかった男性たちは、淘汰され今その子孫はいません。

女性から選ばれることは、生き物である男性にとって最も重要であるといえるでしょう。セックス至上主義も、生き物である男性が子孫繁栄をする戦略として、それほど不自然じゃないと感じます。

男女の考え方の違いの多くが都市伝説!?

朝井:でも、生き物としての子孫繁栄が理由ならば、女性も同じですよね?それに、女性だってモテたいと思ってますよ! 私もモテないよりはモテたいですし、ファッション誌だって「春のモテ服」とか特集していますし。男性だけがモテたいっていう今の説明に違和感があります。

博士:……それ、的を射た指摘ですね。世の中に男女の考え方の違いに関する本が結構出ていますが、実際に、男女の考え方の違いの多くが都市伝説なんじゃないかと僕自身思っていたりします。

朝井:そうですよ。都市伝説ですよ!

博士:たとえば、恋人から連絡があまりこない場合、「男性という生き物は、あまり連絡をしたがらない」と簡単に言ったりするけど、連絡をしたがる男性も多い。で、そんな時は「彼、男のくせに、けっこう連絡をしてくるんですよ」なんて言い方になる。これじゃあ、血液型占いや星座占いとなんら変わらないと感じたりもします。

朝井:ですよね。

博士:これは余談なんですが、もう一つ言いたいことがあって、傾向として実際に性差がありそうなことも、生まれつきの男女差ではなく、環境による影響も大きいということです。

社会心理学者であるサム・サマーズが著した『考えてるつもり』(ダイヤモンド社)という書籍には、興味深い仮説が載っています。それは、いくつかの関連する実験から示唆されたものですが、女性より男性のほうが空間認識力が高いのは、シューティングゲームなどのテレビゲームを子供の頃からしているからだけかもしれないという仮説です。

朝井:ということは、男女差の一部は、教育や社会が作っているってことですね。で、女性もモテたいって話はどうなりました?

博士:そう。言いたいのはモテたいって話も、実は朝井さんの言う通り、男女に差はないのかもしれません。

朝井:そうなると、「男性は子孫繁栄のためにモテたいから云々」というのは単なる浮気の言い訳に ……。

博士:ただ、男性の考えるモテと女性の考えるモテは、都市伝説ではない違いがあると思います。

朝井:というと?

博士:おっと時間がやってきました。

朝井:いいところだったのに……!

博士:次回以降、男女差について、じっくりと触れていきたいと思います。

【まとめ】
1)彼が結婚したいと言いながら、他の女性にアプローチをするのは彼がセックス至上主義だから。
2)セックス至上主義の男は、モテることと、女性と体の関係を持つことで頭がいっぱい。
3)セックス至上主義の男性にとっての恋人は、次の恋人が現れるまでのつなぎ。
4)男女差は、その多くが都市伝説だったり、環境によって後から植えつけられたものだったりする。

(構成:ぐっどうぃる博士、朝井麻由美)

次回の「彼の不可解な行動……これってどういうこと?」は、4/5(火)更新予定です。お楽しみに!

※この記事は2016年03月29日に公開されたものです

ぐっどうぃる博士/恋愛カウンセラー・理学博士(生命科学)

自身の体験と生命科学の視点から確立した、独自の恋愛理論で、多くの女性たちの支持を集める。過去にカウンセリングした女性は延べ11000人以上。恋愛や結婚に悩む女性たちに答える日本最大級の恋愛サイト『恋愛ユニバーシティ(http://u-rennai.jp)』主催。 著書に『モテの定理』『恋愛マトリックス』(ソフトバンククリエイティブ)、『恋で泣かない女になる61のルール』(講談社)など。
http://u-rennai.jp/goodwill/

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朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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