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ありのままの「今」を公開! 被災地いわき市の「見せる」取り組みとは?

東日本大震災からはや5年。都内のイタリアンレストラン「La tana di Bacco(ラ・ターナ・ディ・バッコ)」にて、福島県いわき市の「今」を伝えるメディア向けセミナーが開かれました。震災からの復興と風評被害を払拭するためにはじまった「いわき見せる化プロジェクト」。消費者に向き合ういわき市の取り組みをレポートします。

“見せる”範囲は農産物だけにとどまらない!

平成24年10月1日に開設された「見せます! いわき情報局 見せる課」(見せる課)は、市の農林水産部及び商工観光部の職員で構成される部局を横断したプロジェクト組織です。当初は農産物だけを対象にはじまった同プロジェクト、今では水産物や観光まで範囲をひろげ、放射性物質の測定「モニタリング検査」を実施しているそうです。プロジェクト発足から4年目には、復興を目的とした「いわき野菜アンバサダー」の取り組みも開始。いわき野菜の魅力を“消費者”目線で発進できるよう協力者を募集するなど、行政と市民が手を携える活動も行っています。

活動の手ごたえについて、「いわき野菜アンバサダー」のひとり山崎さんは、「地元民の意識変化」を実感しているとのこと。地道ではあるけれども、今後もいわき野菜のおいしさを発進していきたいと意気込んでいました。

いわき市農家の方たちも登壇

いわき市農家の方たちも登壇

地元の意識変化を手ごたえに感じると話す「いわき野菜アンバサダー」の主婦の方

地元の意識変化を手ごたえに感じると話す「いわき野菜アンバサダー」の主婦の方

また「見せる課」課長の渡邊さんは、微増ではあるがこうした活動の積み重ねにより、生鮮野菜の売り上げが増加したことを報告。引き続きモニタリングをおこなうほか、いわきブランドの再生に尽力していくと話されました。

一流シェフがつくる「いわきコラボ」料理が登場

この日会場となった「La tana di Bacco(ラ・ターナ・ディ・バッコ)」の直井シェフは昨年11月に行われた「いわき市 見せる課 産地見学ツアー」の協力シェフです。活動報告のあとの試食会では、「サンシャイントマト」や「いわきゴールドしいたけ」、「いわき産コシヒカリ」など現地の素材をふんだんに使った「いわきコラボ創作料理」8品をふるまってくださいました。

メヒカリとなめこ茸のスカペーチェ(米酢マリネ)

メヒカリとなめこ茸のスカペーチェ(米酢マリネ)

イカの一夜干しとほうれん草のイン・ジィミーノ(香味野菜で煮込んだ魚介類のソース)

イカの一夜干しとほうれん草のイン・ジィミーノ(香味野菜で煮込んだ魚介類のソース)

いわき産いろいろ茸のストゥルーデル(パイ包み焼き)

いわき産いろいろ茸のストゥルーデル(パイ包み焼き)

青ねぎといわき産コシヒカリの豆乳スフォルマート

青ねぎといわき産コシヒカリの豆乳スフォルマート

いわき冬野菜のミネストローネ

いわき冬野菜のミネストローネ

白河高原清流豚と親バカとまと・大根のストラコット

白河高原清流豚と親バカとまと・大根のストラコット

先取り春キャベツのピッツォッケリ

先取り春キャベツのピッツォッケリ

カラフルトマトとふくはる香のバルサミコマリネ バジリコの香り

カラフルトマトとふくはる香のバルサミコマリネ バジリコの香り

まとめ

「消費者」が食材を選ぶ際、確かな判断ができるようにと「透明性」の高い情報発信を続ける「いわき見せる化プロジェクト」。行政と企業、そして地元の人が一体となり消費者に真摯に向き合う取り組みを、わたしたち消費者もしっかり受け取っていきたいですね。

(取材・文 梅津千晶 /マイナビウーマン編集部)

※この記事は2016年03月19日に公開されたものです

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