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肩こり、生理痛がツラい……! 女性特有の「痛み」を改善する3つの方法

デスクワークによる肩こりや、冷えによる生理痛など、女性を悩ませる痛みはさまざま。「病院に行くほどではないけれど、なんとなくツラい……」といった“ プチ不調”に困っている女性も多いのでは? そんな中、「オムロン式美人」プロジェクトを発足させ、働く女性の健康や美をサポートするオムロン株式会社が「体の痛みやコリのメカニズムと、予防・改善法」に関する講演会を開催。今回は、明治国際大学鍼灸学部教授の伊藤和憲先生に、肩こりや生理痛などによって引き起こされる「痛み」に対する効果的な治療法についてお伺いしました。

「痛み」は女性特有の疾患!?

肩こり、ひざの痛み、リウマチ、顎関節症による歯痛など、「痛み」に関する疾患は、実は比較的女性に多い傾向にあります。したがって、女性たちにとっては、この痛みやこりとどう向き合っていくかが重要なポイントとなります。厚労省による国民生活基礎調査においても、女性の健康問題の上位は、肩こりや腰痛、頭痛など、いわゆる「痛み」に関する疾患がほとんどを占めているのです。

「痛み」の原因のひとつは現代人のライフスタイルにあり!

年々こうした痛みに関する不調が増えている原因には、現代人のライフスタイルが大きく関係しています。そのライフスタイルとは、デスクワークによるPCの使いすぎやスマホによる姿勢の崩れ、食生活の乱れ、運動不足、ストレスなど……。これらの原因が合わさることで筋肉の状態が変化していき、こりやだるさ、痛みを発生させるのです。また、女性には「性周期」があるため、それにより筋肉が緊張したり緩んだりを繰り返し、さまざまな「痛み」の原因となってしまうこともあります。

痛みを改善する3つの方法とは?

(1)「快適刺激」

痛みの対策や改善方法として、まず一般的なのは、ストレッチやマッサージなどによる「快適刺激」を筋肉へ与えること。この「快適刺激」により筋肉を緩めたりほぐしたりすることで「痛み」へのケアができます。

(2)「低周波治療」

2つ目は、「低周波治療」と言って、鍼などで電気を流すこと。最近では、簡単に低周波治療ができる家庭用機器も売られていますよね。「痛み」は、最終的に脊髄の神経にまとまり、脳へと伝わっていきます。したがって、脊髄でブロックすることで「痛み」をある程度抑えることができるのですが、「低周波治療」はこの原理を利用しています。「低周波治療」の特徴は、電気を流しているときは「痛み」を感じませんが、電気を流すのを止めた途端、再び「痛み」を感じてしまうということ。つまり即効性はありますが、持続効果が少ないということです。また、筋肉を電気によって動かすことで「痛みやこり」の原因となる物質を外へ逃がす作用もあります。

(3)「温熱治療」

最後の3つ目は「温熱治療」。気になる部分を温めることで筋肉を緩める方法です。お灸などがその例ですね。心地いい温かさを感じると、人間は脳から「オピオイド」という鎮痛物質が出てきます。これは、さきほどの「低周波治療」と異なり、物質が出てくるまでに時間がかかるため即効性は得られませんが、効果が長く持続することが特徴です。また、温めることで血流が改善していく効果も。「温熱治療」は、“筋肉と脳”に作用点がある治療法。したがって、「温熱治療」と「低周波治療」は作用する場所がまったくちがうのです。

生理痛には「低周波治療」×「温熱治療」が効果的!

生理痛は複雑なメカニズムであり、単純に子宮や卵巣の状態が悪く、「痛み」を感じることもあれば、そのせいで防御的に筋肉が張ってしまうなど、いくつかの複合的な状態で「痛み」が発生しています。このような症状を治療しようと思った際、「低周波治療」で改善しようとすれば一過性に「痛み」がおさまるものの、子宮や卵巣などの内臓そのものへの治療はできない。逆に、「温熱治療」は子宮や卵巣に効果的に作用し、長期間に渡って「痛み」をブロックしてくれますが、すぐに効果は得られません。そこで、「低周波治療」と「温熱治療」のような異なる2つの治療法を組み合わせるとお互いの利点を生かすことができるのでは、と考えられています。

<まとめ>

デスクワークや冷え、生活習慣の乱れなど、私たちの生活の中で「痛み」を引き起こす原因はさまざま。伊藤先生曰く、「痛みは未然に防ぐことも大切」なのだとか。無理せず健康的な体を維持していけるよう、「痛み」による“プチ不調”を感じはじめたら、あなたの体に合った治療法をぜひ試してみてくださいね。

(取材協力:伊藤和憲、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.09)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年02月25日に公開されたものです

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