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【週末のおでかけ】たまにはじっくりと読書! 文学少女気分に浸れる、文豪ゆかりの地5選

中澤美紀子/OFFICE-SANGA

秋といえば読書ですね。小説などを読むのもいいけれど、さらに作家の世界に深く触れられるのが文豪ゆかりの地への探訪です。今回は、作家をテーマにした記念館や、旧居を残したホテルなど、印象に残る場所を探してみました。

●水月ホテル 鷗外荘

 

森鷗外ゆかりのホテルで、敷地内にある森鷗外の旧宅が「舞姫の間」。明治のロマンを感じる建物で、かつてここで『舞姫』や『うたかたの記』が執筆されました。現在は宴席などに利用されていて(有料)、東京マイスターの料理人が腕をふるう懐石料理を楽しめます。中庭に立つ2つの文学碑や、樹齢250年を超える黒金モチの木なども忘れずに見てほしいところ。1日の終わりは心地よい天然鷗外温泉でくつろいで。

住所:東京都台東区池之端3-3-21
http://ohgai.co.jp/

●太宰治文学サロン

 

写真提供:三鷹市太宰治文学サロン

太宰治の創作活動の拠点となった三鷹に開設された文学サロン。写真や直筆原稿など数々の展示品を通して、太宰治の文学への思いを垣間見ることができます。テーマを決めて開催される企画展示もあり、展示品の入れ替えが楽しみ。また、銀座の文壇バー「ルパン」を模してカウンターを配したコーナーでは、ゆっくり文献を見ることができます。ガイドボランティアが常駐しているので、必要ならお願いしてみては。

住所:東京都三鷹市下連雀3-16-14 グランジャルダン三鷹1F
http://mitaka.jpn.org/dazai/

●羽二重団子

 

文政2年、音無川のほとりの芋坂の地に創業し、街道往来の人たちに団子を提供していたという古い歴史を持つ店。そのきめ細かさから、羽二重のようだと絶賛されたのが「羽二重団子」です。吟味した米を搗き抜き、串にさした団子で、生醤油味と渋抜きしたこしあん味の2種類を販売。夏目漱石の『吾輩は猫である』や司馬遼太郎の『坂の上の雲』など、さまざまな文学作品に登場します。江戸の面影を残す風流な団子をぜひ味わって。

住所:東京都荒川区東日暮里5-54-3
http://www.habutae.jp/

●旧伊勢屋質店

 

名作『たけくらべ』を世に送り出した女流作家・樋口一葉ですが、その生涯は短く、経済的にも困窮していました。樋口一葉が通ったのが1860年創業の「旧伊勢屋質店」です。1982年に廃業しましたが、蔵や見世(店舗)の部分が残されていて、国の登録有形文化財となっています。建物は文京区と所有者である跡見学園女子大学により、本年11月8日から土日に内部公開予定(年末・年始、大学行事日等は休館)。ノスタルジックな時間が流れる明治の町屋は一度、見ておきたいですね。

住所:東京都文京区本郷5-9-4
http://www.atomi.ac.jp/univ/

●池波正太郎記念文庫

『鬼平犯科帳』や『剣客商売』、『仕掛人・藤枝梅安』などで有名な池波正太郎の業績や作品の世界を紹介している記念館。展示品が豊富で、自筆の原稿や資料、パイプなどの遺愛品のほか、机まわりを復元した書斎も見ることができます。また、「大衆文学の保存と発展」を願い、池波家の意向で設けられた「時代小説コーナー」も必見。約3,000冊の時代小説が常時展示されていて、館内閲覧が可能。これから時代小説の世界に触れたい人にもおすすめのスポットです。

住所:東京都台東区西浅草3-25-16
https://www.taitocity.net/tai-lib/ikenami/

(中澤美紀子/OFFICE-SANGA)

※この記事は2015年11月21日に公開されたものです

中澤美紀子/OFFICE-SANGA

普段、足を運ぶのは店や文化施設などひたすら「屋根のある場所」! 年々戸外の空気から遠ざかり、濃密な屋内時間を過ごしているモノ書き女。

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