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【女の嘆き】モテないわけじゃないのに結婚できない……将来を約束できる付き合いをするには?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
私は人から見ればまあまあの容姿で、わりと社交的で、モテないほうではありません。寂しい夜に電話一本で来てくれる男性もいるし、誕生日を一緒に祝ってくれる男性もいるし、食事や飲みに誘ってくる男性だっています。でも、それなりに恋愛っぽい雰囲気にはなっても、将来を約束するようなお付き合いには至らず、最後には振り回されて終わることも少なくないのです。そのことを、ある女友だちに相談すると、「水商売なら稼げたかもね」と言われ、ショックを受けています。

そこそこモテるのに、なぜか恋に振り回されてばかり。もしそうだとしたら、それは自己肯定感が十分に高くないことが原因かもしれません。主観的な評価(自分が思っている自分の価値)が、客観的な評価(周囲の人が思うあなたの価値、実際の価値)よりも低いと、いつのまにか不利なパワーバランスができてしまい、結果として振り回されてしまうことに。恋愛相談でよくある例を挙げてみます。

・恋の初歩段階
(自分の気持ちと行動)
「自分に自信がない。でもこの男性は私を好きだと言っている。私にどんな魅力があるのかわからないけど、こんなに求めてくれるってことは、私にも価値があるってこと?」→期待して、男性を受け入れる。

(彼の気持ちと行動)
「こんなにかわいくていい子なのに、脈があった! やった!」→浮かれて、あれこれ手厚いサービスをしてくれる。

・恋の中間段階
(自分の気持ちと行動)
「どれだけかわいいとか好きだとか言われても、まだ確信が持てない。もっと好きと言ってくれないと、もっと求めてくれないと、もっとやさしくしてくれないとわからない」→心身ともに男性にはまり、相手に気に入られるように振る舞う。

(彼の気持ちと行動)
「もっと気を使うのかと思っていたけど、自分に合わせてくれるし文句も言わないし、ラクだな」→関係にあぐらをかきはじめ、徐々に手抜きが増える。

・恋の最終段階
(自分の気持ちと行動)
「まだ自分に自信が持てなくて不安。どうして彼は私と一緒にいるんだろう。もっとわかりやすく常に愛を表現してほしい。私を安心させてほしい」→相手の愛を試するようになる。

(男性の気持ちと行動)
「なんだか最近、相手の気持ちが負担に感じる。仕事もあるし、友だちとも会いたいし、恋愛だけをしているわけにはいかないんだけど」→関係を面倒がり、彼女を避けるようになる。

もちろん、すべてがこのように展開するわけではありませんが、上記のような流れで訳がわからないまま破局を迎える人は少なくありません。自己肯定感が不十分な状態で恋愛をすると、「やっぱり私は大事にされないんだ、女性として魅力がないんだ」というネガティブなスタンスをこじらせてしまうこともあるのです。そして、凹んだ分の自尊心を取り戻そうと、新たな恋に賭けてはまた満たされない結末に……。いったい、何をどう変えればいいのでしょうか。

女の嘆きの処方箋

その1 自分自身をできるだけ歪みなく把握する

まずは、モテること自体の是否や意味を深く問わず、男性が近寄ってきやすいこと、よく2人で会いたいと誘われるという事実にもとづいて、自分がどういうタイプなのか自覚しましょう。

<自己認識の例>
・どうやら私は第一印象がよく、短時間で相手に好印象を与えるらしい
・私は、基本的に相手に不快感を与えず、一緒にいたいと思われるらしい
・つまり、私は客観的に見て魅力的な女性だということだ

これは、うぬぼれでもなんでもなく事実を認識することです。自分の魅力や価値を正当に評価できなければ、いいものも悪いものも恋の機会だけが矢のように降ってきて、そのたびに振り回されてしまうことに。自分の魅力や価値を正当に評価し、自己肯定感の高い状態を保つことができれば、次々と訪れる恋の機会が果たして自分に見合うものかどうか、生活全般の中でどれくらいの比率で恋愛に力を割くかということを冷静に考えることができます。

その2 相手に選んでもらうのではなく、自分が選ぶ感覚を持つ

あなたが魅力的な女性だからといって、寄ってくる男性が素晴らしい男性ばかりとは限りません。自分にいい影響を与えない男性(支配的・暴力的・搾取的・依存的・浮気癖など)だって、あなたを求めてくるかもしれないのです。それなのに、「相手が私をいいと言ってくるなら、応えようかな」などという受け身の感覚でいると、相手のペースに巻き込まれてしまいます。モテるタイプで出会いや誘いが多い人こそ、しっかりと相手を見極め、自分を大切にしてくれる男性を選ぶという主体的な感覚を持つことが必要です。

その3 モテることで、自己価値を測るのをやめる

自分の価値を確認するために恋愛をするのは非常にリスクが高い賭けです。相手の男性が、たまたま忍耐強く、成熟していて、冷静で、多大な使命感をもって付き合ってくれる人なら、自然なセラピー効果で安定した関係を築けるでしょうが、そういう男性に運よくめぐりあえるとは限りません。いい恋愛をして、将来性のある関係を築きたいなら、次々と出会いを求めるよりも、自分を大切に扱う習慣をつけるのが先です。

<自分を大切に扱う考え方の例>
・「私には魅力や価値がある。だから男性が惹かれて寄ってくるのは自然なことだ」
・「たとえ好きな相手からのお願いでも、いつでもただちに応じる必要はない」
・「相手に気に入られるようにがんばりすぎない。ありのままで愛してくれる人が本物の相手」
・「身体の関係を持つのは、大切な自分に見合う相手かどうかしっかりと見極めてから」
・「彼以外の魅力的で大切なもの(仕事、趣味など)にも、これまで通り力を注ごう」
・「恋愛にのめり込みすぎたときに冷静さを取り戻してくれる友人を確保しておこう」

などなど。

たくさんの候補の中から、自分に合うたったひとりの相手を見つけるのは大変なことですが、「モテる女の宿命よ」と思ってがんばってくださいね。

※画像は本文と関係ありません

(心理カウンセラー 三吉野愛子)

※この記事は2015年10月12日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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