フランスの“事実婚”優遇措置制度「PACS法」 日本にあったら活用してみたい?
フランスでは恋人同士が一緒に暮らす事実婚以外に、「パックス」(連帯市民協約)という法律があります。結婚をしたときと同じように税金の優遇措置があったり、財産権が認められたりするいわゆる契約制度になります。そこで今回は、日本にも同様の法律があったら、活用してみたいかどうか女性の意見を聞いてみました。
Q.フランスでは、結婚よりも法的制約が少ないが、パートナーとして優遇措置が受けられる連帯市民協約「パックス」による結婚の形をとる人が増えていますが、もしこういった制度があれば活用したいですか?
活用したい……30.7%
活用したくない……69.3%
活用してみたいといった方はおよそ3割いらっしゃいました。どういった理由でみなさん、答えを出されたのでしょうか。
<活用したい>
■結婚にこだわらない
・「形にこだわらずに済むから」(26歳/医療・福祉/専門職)
・「結婚と言う形にこだわらなくてもいいと思うから」(26歳/農林・水産/専門職)
・「そういう愛の形もあってもいいと思う」(29歳/医療・福祉/専門職)
結婚にこだわらないと答えた方は、ぜひとも活用してみたいようです。使えるものは、どんどん有効活用していきたいといった前向きな姿勢のようですね。
■優遇を受けられる
・「付き合っているだけで、優遇が受けられるなら、それに越したことはないから」(32歳/学校・教育関連/技術職)
・「なるべく広い範囲でいろんな優遇が受けられるほうがいいと思うから」(31歳/建設・土木/事務系専門職)
・「同性婚など多様なパートナー関係にも法的優遇処置はあっていいと思います」(33歳/医療・福祉/専門職)
いろいろな優遇を受けられるなら、活用したいという方も少なくないようです。せっかく彼と2人で暮らしているのなら、堂々と優遇を受けたいと思っても当然ではないでしょうか。
<活用したくない>
■結婚したほうがいい
・「きちんと法律上結婚して安心したいから」(29歳/金融・証券/営業職)
・「ちゃんと紙面で結婚を締結した方がいいと思う」(27歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「結婚した方がより優遇されると思うから」(31歳/医療・福祉/事務系専門職)
ほぼ事実婚と変わらないのなら、そんな優遇を受けるより、ちゃんと結婚することのほうが大事だと考える方も。結婚してから優遇を受けるほうが、安心できると思う人が多いようです。
■責任を避けられそう
・「都合のいい存在にされそうだから」(28歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「結婚から逃げている印象を受けるから。責任を避けている感じ」(33歳/ソフトウェア/秘書・アシスタント職)
・「それでなあなあな空気になるのも嫌だから」(27歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)
同制度を活用することによって、相手の男性から都合のいい相手として扱われないか、不安に思う女性も少なくないようでした。たしかに、入籍制度と違って関係を簡単に解消できてしまう同制度では、不安におもう人がいるのも当然ですね。
日本ではまだPACSのような制度はありませんが、結婚の形として事実婚を選択するカップルは増えているといいます。結婚スタイルも時代とともに変容していく中で、遠くない未来に日本もPACSのような制度が導入されるかもしれませんね。そのとき自分は何を選択するのか。考えてみるのもいいかもしれませんね。
(ファナティック)
※画像は本文と関係ありません
※『マイナビウーマン』にて2015年9月にWebアンケート。有効回答数212件(22歳~34歳の働く女性)
※この記事は2015年09月22日に公開されたものです