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紀伊國屋書店、村上春樹『職業としての小説家』初刷りの9割を買い取り、全国の書店で販売

紀伊國屋書店は9月10日、スイッチ・パブリッシング刊の村上春樹の新著『職業としての小説家』の初版10万冊のうち9万冊を買い取り、自社店舗と取次店を介して全国の書店で販売する。

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初刷りの大半を国内書店で販売するという今回の取り組みは、書籍のインターネット販売に対抗し、出版流通市場の活性化に向けた新しい試み。同社が2015年4月に大日本印刷と設立した合弁会社「出版流通イノベーションジャパン」が検討を進めている買切り・直仕入というビジネスモデルのひとつのパターンと言える。

今回のビジネスモデルは、村上春樹の新刊書を同社が独占販売するというのではなく、大手取次店や各書店の協力を得て、注目の新刊書をリアル書店に広く行きわたらせ、国内の書店がひとつとなって販売するという新しいスキームとなる。

『職業としての小説家』(1,800円/税別)は、自身の小説の現場と、それを支える文学への、世界への考えをめぐって語る村上春樹著のエッセイ。芥川賞、ノーベル賞などの「文学賞」の存在について、世界へ向かう道を歩みはじめたきっかけ、<3.11>を経た日本のどこに問題があると見ているのか、小説家という職業を選び、40年近く書き続けている理由などについて書かれている。

(エボル)

※この記事は2015年08月28日に公開されたものです

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