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ウソっ、ほうれい線は体重も影響する!? 専門医が解き明かす原因と予防策

福澤見菜子

スキンケア鼻の脇にあるほうれい線。年齢を感じさせるその二筋の線が目立つと、鏡を見るたびに悩まされていませんか? そんなお悩みを抱えている人のために、湘南美容外科の医師である福澤見菜子先生に日ごろからできるほうれい線の予防法をうかがいました。

ほうれい線の原因を知ろう

ほうれい線を予防するには、まず原因を知って分析し、それぞれの原因に対する適切な対策を行うことが大切だといいます。まずはほうれい線の原因を突き止めましょう。
福澤先生によれば、ほうれい線の主な原因は、次の4つだといいます。

1)顔の3つの筋肉が硬くちぢこまり、ほうれい線の裏に深く引き込まれるようになる
2)コラーゲンなどが減少し、皮膚の柔軟性が失われ、シワが入りやすくなる
3)重力で脂肪がほうれい線の上に落ち、皮膚が盛り上がることで、余計にほうれい線の凹みが目立つようになる
4)上あごの骨(歯槽骨・しそうこつ)が徐々にやせて、くぼむことで余計に目立つようになる

「顔面には32個の小さい筋肉があります。このうち、大頬骨筋(だいきょうこつきん)、小頬骨筋(しょうきょうこつきん)、上唇挙筋(じょうしんきょきん)という3つの筋肉は、それぞれ、顔面の骨格をつくる骨からほうれい線の皮膚の裏側にくっつく筋肉です。加齢とともに、ほうれい線の裏側に引き込まれることがほうれい線の大きな原因のひとつです。また、シワが入りやすくなることや、重力の影響、骨がやせることによるくぼみも原因となる現象です」(福澤先生)

ほうれい線ができる過程を食い止める!

いまできているほうれい線の原因はどれなのか、ある程度めどはつきましたか? これ以上ほうれい線を深くしないためには、それぞれの原因について、ほうれい線ができる過程で食い止めることがポイントだといいます。

●ほうれい線ができる過程で実践できる予防策
1の予防策:適度なマッサージで血流をよくしたり、筋肉をほぐしたりする。ただし、やりすぎると逆に硬くちぢこまるのを促進させる可能性もあるので、1日数回、こりをほぐす程度にとどめる。
2の予防策:皮膚を若々しく保つ。特に紫外線対策と保湿を日課にする。
3の予防策:重力には逆らえないものの、少しでも落ちてくる脂肪を減らすために、自分のベスト体重をキープするよう健康管理する。
4の予防策:女性は特に、骨粗鬆症(こつそそうしょう)のリスクが高いので、食事からカルシウムやその吸収を助けるビタミンDを意識的に摂取し、骨がやせるのを予防する。

「こうして原因を分析して対策を立てると、ほうれい線以外の顔のシワ(ゴルゴライン、マリオネットライン)や、体全体のアンチエイジングにも非常に有効であることが明確になって面白いものです。歳をとればとるほど、『きれいだなぁ』という印象を与える人は、顔の一部分だけでなく、全身がきれいだというのも納得です」(福澤先生)

ほうれい線は、シワケアや体重管理でも予防策が行えるのは意外な事実です。自分の原因にぴったりの対策を行いつつ、全身のアンチエイジングケアを心がけ、ほうれい線を撃退しましょう!

(取材協力:福澤見菜子、文:石原亜香利)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年06月06日に公開されたものです

福澤見菜子

歴代ミス慶応グランプリの中でも唯一「専門医」の資格を持つ医師。慶應義塾大学医学部卒業後、同病院勤務を経て、東京大学医学部附属病院 形成外科・美容外科、大塚美容外科 千葉院院長を経験した後、現在は湘南美容外科に勤める。その他、日本形成外科学会専門医、日本美容外科学会(JSAPS)正会員、日本抗加齢医学会正会員、埼玉医科大学総合医療センターの形成外科・美容外科 非常勤助教など、多数の肩書きを持ち広いフィールドで活躍中。医師として、正しい美容医療の普及と実現に貢献することをライフワークとする。
URL:http://minakofukuzawa.jp/

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