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石原さとみ、「人は不自由なようでいて、意志を持てば意外と自由になれる」

さだまさしさんが1987年に発表した名曲「風に立つライオン」をもとに、アフリカ・ケニアで国際医療活動に従事する日本人医師とその周囲の人々の物語を映像化したのが、映画『風に立つライオン』(監督:三池崇史)です。女優として活躍の場を広げる石原さとみさんが今回演じたのは、ケニアの赤十字戦傷病院に赴任した看護師・草野和歌子。実際にアフリカロケに行って感じたことや役どころについて伺いました。

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

映画『風に立つライオン』の主人公は、長崎の大学病院から戦闘が続くケニアの地に派遣された医師・島田航一郎(大沢たかお)。スーダンの内戦で負傷した兵士を治療するための病院で働くうち、心に傷を負った少年兵との出会いにより医師としての生き方を見つめ直すことになります。そんな航一郎と一緒に看護師として働くのが、石原さん演じる看護師の和歌子です。

「もともと(さだまさしさんの)歌を知っていて、すごくいい歌詞だなと思っていたので、映画化の話を知って、この映画に参加させてもらえることが光栄です。最初は修道院のマザーのように慕われる役を演じられるんだろうかと不安もありましたが、実際に脚本も原作も読んで、深く彼女のことを知ることができ、実際にアフリカに行くことで、和歌子の生涯をちゃんと生きられた気がします」

石原さんが2週間ほど行ったというアフリカ・ケニアロケは、過酷な撮影だったそう。

「ハエもいっぱいいましたし、撮影環境はかなり厳しかったですね。でも、みなさんプロフェッショナルですし、和歌子があとからケニアの病院に参加するのですが、私自身、みんなが撮影している中で入っていったので、和歌子と気持ちがリンクして演じられたと思います」

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

今回で看護師を演じるのは2回目という石原さん。看護師という職業に対しての思いは?

「まわりの友だちにもナースとして働いている子もいますし、実際に病院に行ったら必ずお世話になりますし、とても尊敬している職業です。今もその気持ちは残っているんですけど、実際にアフリカに行って、看護師の資格を取りたいなと思いました。人を救う仕事だから、尊いと思います」

異国の地で戦地から運ばれてくる負傷兵を救う看護師の和歌子は、一緒に働く医師・航一郎にだんだん惹かれていきます。

「航一郎は的確ですよね。心があるし、その先を考えてるから。やはり“体を救うんじゃなくて心を救わないと意味がない”という考え方はとても納得できます。だからこそ、和歌子としてすごく尊敬できたし、この人からいろんなこと吸収したいとすごく思ったんだろうなって」

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

そんな航一郎に影響を受け、和歌子自身も、医療との向き合い方を考えさせられます。和歌子は、病院の敷地内に孤児院を作るため、行動を開始。

「日本から来ている人間だから無力さを感じるし、だからこそ救いたいとか、心をちょっとでも癒したいとか、そこに直面するんだろうなと思います」

そんな中、人を撃つことが自慢という心に傷を負った少年兵との出会いが和歌子や航一郎たちを変えていきます。

「体も心も傷ついた彼らに対してあるのは、無償の愛なんですよね。そのことで見返りを求めているわけでなはなく、その人たちの幸せを心から願っているから、相手を思う言葉を投げかけることができたし、そうすることで相手の心も変わっていくから、とても大切だと思いました」

異国の地でひとり、自分の意志で孤児院を設立し、傷ついた人々を救う和歌子。そのしなやかな強さには胸が打たれます。同世代女性たちに向けて、見どころを聞きました。

「私はこの作品を観て、へこたれずに生きていこうと思えるところですね。航一郎がつないだバトンみたいなものをちゃんと受け取れたら、生きて行くことに懸命になれるような気がして。人は不自由なようでいて、意志を持てば意外と自由になれる気がするから、自分の意志を持って行動に移すことが大事だと思います」

自然とあたたかい涙がこぼれ、希望も芽ばえるこの作品。この機会にぜひチェックしてみて。明日への勇気がもらえるはずです。

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

●映画『風に立つライオン』
監督:三池崇史 出演:大沢たかお、石原さとみ、真木よう子ほか
2015年3月14日公開 全国東宝系
http://www.kaze-lion.com/

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

(マイナビウーマン編集部)

※この記事は2015年03月13日に公開されたものです

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