お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

女性にも人気の進化系サウナ。北欧生まれの「ロウリュ」ってどんなもの?

田幸宏美

3月7日はサウナの日。サウナというと、中高年男性に人気というイメージがありますが、最近では女性や若い世代にも支持が広がっているそう。ブームをけん引するのは伝統的なフィンランド式サウナの入浴法である「ロウリュ」や「ヴィヒタ」。一体どのようなものなのでしょうか。日本サウナ・スパ協会事務局長の若林幹夫さんに聞きました。

■エンタメ要素もある「ロウリュ」、肌を引き締める「ヴィヒタ」

「まず、『ロウリュ』とはフィンランド語で、入浴者自身がヒーターに積まれた石に水を掛け、蒸気を発生させることを意味します。この蒸気を浴びることによって、一気に汗をかくことができます」(若林さん)

かける水にアロマオイルを混ぜることで、香りによるリラックス効果をもたらしたり、スタッフがタオルを振って熱波を広めるというショー的要素も人気の理由。スーパー銭湯などが館内イベントとして取り入れたことでサウナビギナーも手軽に楽しめるようになっているそうです。

「ロウリュを行うと、サウナ室内の熱は上昇と下降を繰り返します。じつはこの温度の変化がフィンランド式サウナにとって非常に重要なポイント。『温かさと熱さ』の変化を作りだし、肌に温度刺激を与えることで、自律神経の調整能力や抵抗力を高めることができるんです」(若林さん)

一方、「ヴィヒタ」は白樺の葉を束ねたもので、サウナや浴室で全身を叩くように使います。本場フィンランドでは「ヴィヒタ抜きのサウナは塩抜きの料理」と言われるほど習慣化されている、いわばサウナのシンボルなのだとか。

「白樺の葉で叩くと体を清浄にするのとともに、肌を適度に潤おすことができると考えられています。また、叩くことで血流を促し、肌の引き締めやハリを保つとも言われています。葉っぱからすばらしい香りが立ち、サウナ室を満たすのもヴィヒタの魅力です」(若林さん)

■ロウリュ×ヴィヒタ、ロウリュ×ヨガなどの合わせ技も登場

では、どのような場所で体験できるのでしょうか。都内で女性向けのサービスを展開している4施設に聞きました。

東京ドーム併設の「東京ドーム天然温泉 スパ ラクーア」(http://www.laqua.jp/spa)は2003年のオープン当初からロウリュを導入。天然香料100%のアロマオイルを含んだ水を石積みストーブにかけ、大量の蒸気を発生させ、スタッフがタオルであおぎ、マイナスイオンを含む蒸気を浴びせてくれるというサービスを実施しています。

「ロウリュが終わるころには全身汗びっしょりで、軽く運動したときと同じような疲労感や爽快感が得られるのが特徴です。女性用サウナではミントやハーブ、フルーツ、ウッドの4種類のアロマオイルを週代わりで使用しています。リラックスできる香りはもちろん、消化促進や美肌、むくみ解消、デトックスといったオイルの効能も好評です」(東京ドーム/ラクーア部)

毎週水曜日にはスパ入館料が割引になるレディースデー(祝日・特定日は除く)を設けている「スパ ラクーア」(東京都文京区) ※女性向けロウリュは女性スタッフが対応

毎週水曜日にはスパ入館料が割引になるレディースデー(祝日・特定日は除く)を設けている「スパ ラクーア」(東京都文京区) ※女性向けロウリュは女性スタッフが対応

また、横浜駅直結の「スカイスパYOKOHAMA」(http://www.skyspa.co.jp/)は、女性も入りやすい中温中湿のサウナが特徴。2014年7月からロウリュも女性向けに定期開催(1日7回)したところ、女性の利用者数が10%アップしたのだそう。

「室温も85度程度の程よいあたたかさと湿度をキープすることで、呼吸器官や肌、髪の毛への負担を減らし、比較的長い時間サウナ入浴ができるのが特徴です。じんわりゆっくり汗をかくことができるため、血行促進や新陳代謝の活性化につながり、疲労回復や美容効果も期待できます。また、女性のお客さまからは体に負担をかけずに、しっかり汗もかけるうえ、アロマの香りも楽しめると好評をいただいています」(国際企業株式会社/販売促進・広報部)

女性スタッフによるイベントも人気の「スカイスパYOKOHAMA」(神奈川県横浜市)

女性スタッフによるイベントも人気の「スカイスパYOKOHAMA」(神奈川県横浜市)

一方「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」(http://www.green-sauna.com/)はアロマウォーターを使ったロウリュに加えて、本場フィンランドから取り寄せたヴィヒタを使った“ヴィヒタロウリュ”を実施。ロウリュは毎日、ヴィヒタロウリュは週末に行われているそう。

「ヴィヒタを数時間水に浸け抽出されたエキスを含む水をかけると、『森林のような香りがすばらしい』と喜ばれています。スタッフ2~3人がかりで6本のヴィヒタを贅沢に使い、お客様の肩、背中、脇腹など強弱をつけて叩きます。オーソドックスなサウナの楽しみ方としては、シャワーを浴びた後、8~12分サウナ浴、2~3分水風呂、2~3分外気浴を1セッションとし、3回以上繰り返すとだんだんと気持ちよさがアップします」(湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ)

ヴィヒタは本場フィンランドから取り寄せている「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」(神奈川県平塚市)

ヴィヒタは本場フィンランドから取り寄せている「湘南ひらつか太古の湯グリーンサウナ」(神奈川県平塚市)

さらに、イセアボディスタイル麻布十番」(http://iseabodystyle.com/)ではホットヨガとロウリュを組み合わせたプログラムも登場。元・プロボクサーで同施設の支配人である要害誠氏によると、現役のボクサー時代にもっとも減量効果が高かったのがロウリュだったとか。

「ホットスタジオで展開する全クラスでロウリュを体験できます。大きなうちわで空気を循環させながら活気と体感温度を上昇させるレッスンもあります。銀イオンスチームで身体への負担を回避するのと同時に、ロウリュで心地よい発汗を促し、より快適で満足度の高いレッスンを実現しました」(東京イセアクリニック/広報)

減量効果も期待できる新しいヨガレッスンが受けられる「イセアボディスタイル麻布十番 ダイエット専門スタジオ」(東京都港区)

減量効果も期待できる新しいヨガレッスンが受けられる「イセアボディスタイル麻布十番 ダイエット専門スタジオ」(東京都港区)

自律神経のトレーニングからダイエットや美肌、冷え対策に至るまで、女性に嬉しい効果が盛りだくさんのサウナ。自分ケアのひとつとして取り入れてみるのも楽しそうです。

(田幸宏美+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年03月09日に公開されたものです

田幸宏美

ウェブ編集/ライター。エンタメからヘルスケアまでジャンルを問わず執筆中。「健康維持は正しい知識を得ること」をモットーに。小さな疑問も逃さず、わかりやすくお伝えできるようにしたいと思います。

この著者の記事一覧 

SHARE