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生理不順を治すには? 女性ホルモンを整える方法と効果的な漢方薬

生理不順は体の不調のサイン

ストレスなどが原因のことも多い月経不順。「このぐらいならいいか」と放っておいていませんか? 月経不順がある場合、同時に体の他の場所にも不調を抱えている場合があります。一見、別々の症状に見えても実は連動していることも。月経不順と、それに伴いやすい症状について「霞が関診療所」の丸山綾先生に聞きました。

「主訴は別の症状でも、話を聞いてみると実は月経不順を伴っている、という女性は少なくありません。月経周期が25~37日内でのズレはあまり心配ないことが多いですが、20日を切ったり40日以上だったりという場合は注意が必要です。中には『月経がこない方が楽だから不順でもいい』という女性もいますが、不調のシグナルですので早めに受診してください」

月経不順の原因は、もともとの体質やストレスなどさまざまですが、ほかの症状と連動していることも多いのです。この場合、体質に合わせた治療をすることで、どちらの症状も改善することがよくあります。今回は2つの例を紹介します。

生理不順に伴う症状とおすすめの漢方薬

(1)便秘

男性に比べて腹筋の弱い女性は便秘になりやすい傾向があります。3日~1週間以上出ないことが続く場合、受診するなど対応を考えましょう。便秘にもさまざまな原因がありますが、実証(もともと体が丈夫なタイプ)の便秘の場合、瘀血(おけつ)を伴うことが多いのだとか。瘀血は、古い血液が体内に滞っている状態のことで、これは月経不順にもつながります。

「この場合、食生活で気を付けるとするなら動物性の脂肪や白糖を控えることです。できる限り運動もして、いわゆる『血がドロドロ』の状態を改善しましょう。また、このタイプの人に処方することが多い漢方薬は大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)です。駆瘀血(くおけつ)剤である牡丹皮と桃仁、便秘や腹部膨満を解消する大黄と芒硝、炎症に効果のある冬瓜子の5つが構成生薬です」(丸山先生)

(2)のぼせ、めまい

顔や上半身がほてったり汗をかいたりする「のぼせ」の症状。めまいを伴うことも多いです。この症状は、気が体の下部から上に逆流してきてしまう「気逆」です。女性ホルモンの変動によって起こることも多いため、月経不順を伴うこともよくあります。

「女性ホルモンの波を落ち着かせるためにはストレスを緩和することや規則正しい生活をすることが大切です。また体内のバランスを整える漢方薬を試すのも一つの方法です。実証タイプののぼせやめまいに用いることが多いのが女神散(にょしんさん)という漢方薬。月経、妊娠、出産、産後、更年期などで女性ホルモンの変動が起こりますが、この変動に伴って現れる精神症状(イライラや不安)や身体症状(頭痛や腹痛など)を『血の道症(ちのみちしょう)』と呼ぶことがあります。この『血の道症』にもよく用いられるのが女神散です」(丸山先生)

毎月1回くるはずの月経に異変を感じたら、それは体からのシグナル。ひどくなる前の早めの対処が肝心です。また、便秘やめまいなど、「病院へ行くほどでもないかも?」と思う症状も、原因を辿れば月経不順と連動しているということも。自分の体と向き合う時間を定期的に設け、「私は大丈夫」と思わない心構えが大事ですね。

(取材協力:丸山綾、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年03月02日に公開されたものです

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