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間違った意味で覚えている人が多いことわざ5選

間違った意味で覚えている人が多いことわざとは?

先人の教訓が織り込まれている日本のことわざたち。その言葉には時代を問わず、生きていく知恵が隠されていますよね。普段の会話の中でも使うことが多いことわざですが、間違った意味で使われていることもしばしば。今回は、特に間違っている人が多いといわれている五つをまとめてみました。もちかしたらあなたも「そうだったの!?」となるものがあるかも……?

あなたは間違っていない? 違った意味で使われることの多いことわざたち!

●「馬子にも衣装」は孫じゃないしかわいいという意味でもない!

こちらは意味だけでなく、漢字も間違っている人が多いことわざ。「馬子」を「孫」だと思っているのだとか……。そのため「孫にも衣装」⇒「孫に服を買い与える」⇒「孫はどんな服を着てもかわいい」ということになるのだとか。このことわざの「馬子」というのは、武家の家などで馬の世話をするような下働きの人のこと。ことわざの意味は、「下働きのような人間でもちゃんとした衣装を着ればそれなりに見える」という、なんともネガティブなものなのです。間違っても「かわいい!」という意味で使わないようにすること。

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●「情けは人のためならず」は人のためにすること!

間違って使っている人が特に多いのがこのことわざ。「情けは人のためにならないのでやめるべき」という使い方をする人がいますが、これは間違い。本来の意味は「人に情けを掛けることでいつか自分にも回ってくるので、人には優しくしましょう」という意味なのです。国の世論調査では間違って使っている人の方が多かったこともあったそうです。

ことわざを誤解している!「待てばカイロの日和あり」!?>>

●「ぬれ手で粟(あわ)」はめっちゃ良いこと!

これも間違って使っている人が多いことわざです。多いのが「やっても意味がないこと」と思っている人。これは「粟」を「泡」だと思っていて、泡がすぐに消えてしまうので意味がないと解釈しているケースです。このことわざの本来の意味は「労せずに大きな利益を得ること」です。粟はお米のような小さな形の雑穀。ぬれた手で粟をつかむと、ぬれた部分にも粟が付いてたくさん取ることができるということです。

●「かわいい子には旅をさせよ」は厳しい意味!

「かわいい子は旅をさせていろいろ楽しませてあげたい」といった意味だと思っている人がいます。確かにかわいいと思う子は、大事に大事に育てたいと思うでしょう。しかし本来の意味は違うのです。本来は「かわいい子なら厳しい旅をさせていろんなことを体験させてあげるべき」という意味。つまりかわいいからと甘やかしてはいけない、ということなのです。自分の子への教育に参考になる一言ですよね。

●「イヌも歩けば棒に当たる」は反対の意味もある!

かるたでもおなじみのこのことわざ。「棒に当たる」という部分を聞いて「悪いことが起こる」というネガティブな意味だと思っている人が多いと思います。実際、棒が当たって驚いているイヌの絵のかるたも多く見ますよね。この「悪いことが起こる」という意味も間違ってはいないのですが、実は「思わぬ幸運が舞い込む」という良い意味もあるのです。また、じっと家にいるイヌでも出歩けば棒に当たるような何か変わった出来事が起こるといった「とにかく行動すべし」という意味もあったりします。

まとめ

間違って使われることの多いことわざを紹介しました。最後の「イヌも歩けば棒に当たる」は間違いではありませんが、使い方を間違わないようにしたいところですね。意味だけでなく、「ぬれ手で粟」を「泡」だと思う、「馬子にも衣装」を「孫」だと思うといった、漢字の間違いをすることわざも多くあります。

昔はおばあちゃんやおじいちゃん、身近なお年寄りとの何気ない会話の中から学んでいたことわざですが、今は核家族化にともないそういった場面も減少。カルタで遊ぶ習慣も薄れ、ことわざ自体を目にする機会は減ってしまいました。とはいえ友情や愛など、人間の人生に関してウィットにとんだ言い回しで教訓を教えてくれる「ことわざ」はとってもすばらしいもの。英語圏にもことわざは存在するなど知っておいて損はありません。ことわざに関する書籍は多数の出版社から発売されているので、楽しく学びつつ、後世に正しく伝えたいですね。

(中田ボンベ@dcp)

※この記事は2015年02月19日に公開されたものです

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