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湖の透明度はどうやってはかるの?「肉眼」―観測史上で最大透明度⇒摩周湖

旅行などで世界や日本各地を訪れた際、「綺麗な湖だ」と感じることがありますよね。それはどのような基準で綺麗に見えるのでしょうか。その指標の一つである透明度について、雑学をご紹介しましょう。

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世界一の透明度を誇る湖:バイカル湖(ロシア)、摩周湖(日本)

現在認定されている世界で一番透明度の高い湖は、ロシアのバイカル湖です。透明度は23mです。最大水深1,741mを誇るこの湖は、透明度も高いようです。

観測史上で最大透明度を誇るのは、日本の摩周湖で、1931年当時の測定で41.6mを記録しました。

しかし湖の透明度の測定方法は官能検査であり、また時期によって河川の流入や流出などによる変化も大きいものです。実際に湖を見た時期によって、印象が大きく異なることも珍しくありません。

透明度の測定法とは

湖の透明度の測定方法は、人間の視覚を頼りにしています。しかも測定方法は100年以上前から変わっていません。

「セツキ板」と呼ばれる直径30cmの白い円板を水平に沈めていき、肉眼で見えなくなったところが透明度の数値となっています。そのため、透明度の単位はメートルとなります。

ちなみに河川などでセツキ板が使えない場合は、濁度管と呼ばれる管を使います。濁度管に取水した水を入れ、水を抜きながら管を上からのぞき込み、底に入れた標識が読めるところを透明度としています。

湖の透明度は何で決まる?

湖の透明度は主にプランクトンなどの微生物の量で決まります。そのため、雪解けの時期や川の流量が多い時期には微生物が多くなり、透明度が低くなる傾向があります。

透明度の高い湖は美しいものですが、湖面が全く動かないような静かな湖も綺麗なものです。川の流量が少なく、雪解けも起こっていない時期で、風のないときにのみ訪れます。逆さ富士のような光景が見られるのは奇跡に近いことなのです。

透明度の高い湖は美しいものです。日本にも摩周湖をはじめ、さまざまな湖が存在します。たまたま目にした湖が綺麗だと思ったら、なぜ綺麗なのか、透明度のせいなのか、時期によるものなのか、考えてみるのも面白いものですよ。

※この記事は2015年02月11日に公開されたものです

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