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健康で頭のいい子に育つために、知っておきたい「あぶら」の常識!

岡宏美/CaSy

こんにちは!上級食育指導士の岡宏美です。

私たちの体は水分を除くと、そのほとんどがたんぱく質と脂質で構成されています。

さらに、脳の約65%は脂質でできているのです。

そう聞くと、普段ダイエットなどのために避けがちな「あぶら」が、実は体にとって、重要な役割を担っていることがわかりますね。

特に成長期の子供にとって、「あぶら」を上手に取り入れることは、体と脳をより良く発達させるためにも重要です。

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まずはあぶらの基本を知ろう

「あぶら」には常温で固体の「脂」と、常温で液体の「油」の2つに大きく分けられます。

どちらもエネルギー源となり、細胞膜や血液をつくる働きをしますが、それぞれ異なる性質を持っています。

視覚効果的にあぶらを摂るポイント

それでは具体的なポイントをご紹介します。

・「脂」を減らして「油」を増やす
先ほどの図でもわかるように、「脂」は摂りすぎると肥満や脂質異常症、動脈硬化などを引き起こす原因になります。

摂りすぎに注意して、代わりに反対の働きをする「油」を増やしましょう。

悪い脂は良い油で流すのです。

・あぶらの摂取量全体を減らす
とはいえ、油も摂りすぎはよくありません。

糖質が1g当たり4kcalあるのに対し、脂質は9kcalとカロリーも高いため、あまりに摂りすぎてしまうとカロリーオーバーで、肥満の原因になります。

・「油」をバランスよく摂る
「油」の中のn-3系とn-6系は、体内で合成できない必須脂肪酸です。そのため、必ず食事から摂る必要があります。

とはいえn-6系は食の欧米化に伴い、摂りすぎていることが多いため、意識して摂る必要はありません。

n-3系を意識的に摂るようにしましょう。

・酸化したものは摂らない
「油」は良い働きをしますが、酸化しやすい問題があります。

長時間空気に触れたり、熱を加えてしばらく置くと、酸化して、ガンや老化、動脈硬化の原因となる過酸化物質が発生します。

積極的に摂りたいn-3系は酸化しやすいため、揚げ物などでの高温の調理などは避け、青魚の干物などは真空パックのものを選んで、できるだけ早く食べましょう。

n-9系は酸化しにくいため、加熱調理の際はオリーブオイルがおすすめです。

・抗酸化物質を一緒に摂る
酸化しやすい油を摂る時には、酸化を防ぐ抗酸化物質を多く含む食品を一緒に摂りましょう。

代表的な抗酸化物質はビタミンC、ビタミンE、β-カロテン、ポリフェノールなど。

緑黄色野菜を中心に気をつけて摂取しましょう。

・加工食品を減らす
よく加工食品のパッケージの裏に「植物性油脂」と書かれているのを見ると思います。

一見、「植物」とあるので、健康にいいと思われがちですが、このあぶらは動物性脂肪と同じ働きをし、尚かつ、トランス脂肪酸を多く含んでいるため、とても危険です。

トランス脂肪酸は心疾患、アレルギー、アトピー、認知症など、様々な病気の原因になります。

海外では使用禁止になっていることも多いですが、日本では規制がありません。

「植物性油脂」「マーガリン」「ショートニング」などと記載されている場合は、トランス脂肪酸を多く含んでいる可能性がありますので、注意が必要です。

まとめ

あぶら抜きはNG。そして大切なのは効果的にバランス良く摂ることです。

肉類、加工品、揚げ物を控えて、緑黄色野菜と一緒に新鮮なお魚を食べましょう!

(岡宏美/家事代行CaSy)

※この記事は2015年01月24日に公開されたものです

岡宏美/CaSy

1983年埼玉県出身。NPO法人日本食育協会認定 上級食育指導士。NPO法人食育の会おむすびころりん正会員。結婚を機に会社を辞め、幼少期より関心のあった食育をライフワークとして取り組み始める。現在は、手作りソーセージの会や常備菜作りの会、まごわやさしいお料理会などを開催し、食育の普及に努めている。家事代行CaSyなどで記事執筆中。

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