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【女子トレンド】次の旅行までに知っておきたい! いつの間にかすごいことになっている「高速バス」の賢い使い方

村田和子

島影真奈美

リーズナブルな移動手段として知られる「高速バス」。以前は学生や若い男性向けのイメージがありましたが、最近は女性向けの設備やサービスも充実。20~30代女性が旅を楽しむ手段としても注目を集めているようです。旅行ジャーナリストの村田和子さんに高速バス人気の背景を聞きました。

【あなたならどうする?夜行バスでのメイク問題】

■女性をターゲットに高付加価値のサービスが続々登場!

「昨今は、移動も旅の一部として楽しむ傾向があり、バスも例外ではありません。価格だけではなく、付加価値が高いサービスを導入することでそれまで利用が少なかった女性や中高年層にアプローチしたことが現在の高速バス人気につながっていると考えられます」(村田さん)

高速バスと一口に言っても、今はさまざまなタイプのバスがあるようです。快適な旅行を実現するにはどのようなバスを選べばいいのでしょうか?

「価格の違いは、座席のランクと直結します。たとえば、列の並び(横が何列か? シートは独立式か?)、シートの状況(リクライニングの角度、フットレストの有無、カーテンなどプライベートを保てる設備の有無)といった座席状況のほか、女性専用シートがあるか、トイレの有無(ない場合は休憩がどれくらいの頻度であるかなど)は必ず事前にチェックしておきましょう」

利用者シェアが女性6割・男性4割と女性が上回るという、WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)の「ボーテ」シリーズは「眠っている間にBeaute(きれい)になる」がコンセプト。シャープ製イオン発生機をはじめ、CoroCoroマッサージ、あったかレッグレスト(温熱ヒーター内蔵)など、きれいのための設備が充実しています。女性専用エリアが設置されているため、女性のひとり旅でも安心です。

ボーテ単体

人が眠る姿勢を追求した「電動ゆりかごリクライニング」を採用したシート。個室感覚でくつろげるMyカーテンで仕切られている(最後列を除く)


また、シェル型シートでプライベート空間を確保した「コクーン」シートも人気があるそう。

「コクーンシートは『寝顔を見られたくない』、『周りを気にせず下車前にお化粧をしたい』といった女性のお客さまに非常に好評です。テレビや映画が見られるプライベートモニターを各席に設置していますので、退屈せずに移動できる点も人気の理由です」(WILLER EXPRESS 広報)

コクーン全体

「まゆ」(コクーン)という名前の通り、シェルに囲まれたシートが並ぶ車内。斜めに配置されたシートは後ろの人を気にせず、めいっぱいリクライニングできる

同じく女性利用者が6対4の割合で多いという、平成エンタープライズでは発着時の待合施設として新宿や大阪、名古屋など全国6カ所にVIPラウンジを設置。すべてのラウンジに女性専用の大型パウダールームや着替えルームがあり、到着後の洗顔からヘアセット、メイクまでお出かけ前の準備が思いのままです。

「女性専用バスやVIPラウンジがスタートしたのは約5年前です。足温浴(東京VIPラウンジ)やお座敷ルーム(東京および京都VIPラウンジ)、ネイルサロン(大阪VIPスタンド)などを順次追加し、さらなるサービスの充実をはかっています」(平成エンタープライズ 広報)

 

車内1

女性専用車の車内。各座席に清潔ブランケット、低反発ミニ枕、腰ピローがつき、プライベートカーテンも装備

■時間に制約がある場合や、最寄り駅から遠いときも高速バスが活躍

高速バスでの旅行にとりわけ向いているのは、どのようなシチュエーションなのでしょうか。前述の村田さんはこうアドバイスします。

「時間に制約がある場合でも、夜出発・早朝到着という夜行バスは、フルに時間を活用できるのでオススメです。たとえば、イルミネーションイベントやコンサートなど夜までかかるイベントに参加する場合も、高速バスなら泊まらず、そのまま帰途につけるため、時間もお金も有効活用できます」(村田さん)

また、目的地が最寄り駅から遠いときも、高速バスが役に立つそうです。

「有名な温泉地などの中にも、意外と最寄り駅から遠く、路線バスで1時間以上かかるというところが少なくありません。また、高速道路からの便はいいけれど、近くに電車が走っていないところもあります。こういった場所は高速バスを利用すると乗り換えも不要で、荷物の上げ下ろしも最小限ですむといったメリットがあります」(村田さん)

一方、高速バス旅行初心者が気をつけたいポイントは、やはりスケジューリングだそう。

「時間を有効活用できるからといって、あまり無理なスケジュールをたてると体力を消耗してしまいます。“弾丸ツアー”は極力避けるようにしましょう。また地方などでは降りる場所の近くに必ずしも建物があるとは限りません。早朝に知らない土地で降ろされ戸惑うことのないように、降りた後のこともしっかり計画しておきたいですね。温度調整がしやすい服装を心がけ、耳栓や音楽プレイヤーなどを持ち込むなど、自分なりにリラックスできる準備を心がけて。お肌と体調管理のために、水分補給やマスクなどをするのもおすすめです」(村田さん)

(島影真奈美)

※この記事は2015年01月06日に公開されたものです

村田和子

旅行ジャーナリスト。消費者視点から各種媒体で執筆・情報提供、テレビのアドバイザーなどを手がける。2007年より子連れ旅行や女性ひとり旅、地域活性、ブランディングなどをテーマに、講演・コンサルを開始。旅行を通して、生活や人生が豊かになるよう願い、活動中。2010年10月、自身の旅行体験をもとに家族旅行を応援する「家族deたびいく」(http://tabi-iku.jp/)をオープン

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島影真奈美

フリーのライター&編集。モテ・非モテ問題から資産運用まで幅広いジャンルを手がける。共著に『オンナの[建前⇔本音]翻訳辞典』シリーズ(扶桑社)。『定年後の暮らしとお金の基礎知識2015』(扶桑社)、『レベル別冷え退治バイブル』(同)ほか、多数の書籍・ムックを手がける。ハーバー・ビジネス・オンラインにて『仕事に効く時代小説』連載中。書籍や雑誌、マンガの月間消費量は150冊以上。マンガ大賞選考委員でもある。

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