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星の数ほど…って一体どれくらい?「10の22乗個以上」

数がものすごく多いことを例えて、「星の数ほど…」と表現することがあります。でも、それって一体どれほどの数なのでしょうか。

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詳しく見てみると、そこには私たちの想像をはるかに超える世界が待っています。

星にはいろんな種類がある

一口に「星」といっても、その種類は実にさまざまです。
私たちがいるこの地球は、水星や金星・火星・木星と同じ「惑星」です。地球の周りを回っている月は「衛星」の1つです。そして、このような衛星は、地球以外にも木星や土星など多くの惑星で見られます。
さらに、地球やその他の惑星は太陽の周りを回っています。この太陽のように自ら光り輝いている星のことを「恒星」といいます。

これ以外にも、彗星や小惑星、準惑星など、この広い宇宙にはいろいろな種類の「星」が存在します。

星が瞬く(またたく)のはナゼ?

夜空の星をじっと見上げていると、その多くは瞬いていることに気づきます。このような現象が起こるのは、地球に大気があるからです。

遠くからやってくる星の光はもともと瞬いているわけではありません。しかし、それらの光が長い時間をかけてようやく地球に届き、大気を通過するときにそのゆらぎによって瞬くのです。
最近では、ハッブル宇宙望遠鏡のように地球の大気圏外に望遠鏡を設置して観測を行っていますが、これも大気のゆらぎの影響を受けなくすることが大きな目的の1つです。

ちなみに、惑星はほとんど瞬くことはありません。これは、恒星と違って惑星は地球から比較的近いところに位置しているため、星からの光(正確には太陽からの光を受けて反射している光)そのものが強いためです。

私たちが見ることができる星の数は?

それでは、私たちが実際に見ることができる星はどれぐらいあるのでしょうか。
星は明るい順に、1等星、2等星、3等星…と分類されており、等級が1つ小さくなるごとに明るさはおよそ2.5倍になります。肉眼で見ることができる星は、1等星のおよそ100分の1程度の明るさの6等星ぐらいまでですが、その数は全天で8,600個程度です。

そのうち、一度に見られる数は地平線より上に位置する部分、つまり全体の半分になるわけですから、満天の星空に見える星の数は4,000個ほどということになります。

ただし、これは山のように暗く条件のよい場所で見たときの話で、都会にいると周りの建物からの光などの影響で、暗い星はほとんどかき消されてしまうため、残念ながら100個も見られれば十分かもしれません。

宇宙に存在する恒星の数とは

私たちが住んでいるこの地球を含む太陽系の中には、恒星は太陽の1つしかありませんが、その太陽系が属している銀河系まで目を向けてみると、その数は一気に増えてなんと1,000億個以上とも言われています。

山のように周りが暗い場所に行くと、空にはきれいな天の川を見ることができます。実は、あの天の川こそ、銀河系の星々が重なって輝いている様子なのです。

さらにこの広い宇宙には、太陽系を含む銀河系のほかにも、有名なアンドロメダなどのような「銀河」が少なくとも1,000億個以上はあると考えられています。つまり宇宙にある恒星の数は、1,000億×1,000億個=10の22乗個(=100垓個)以上ということになります。

この恒星1つ1つの周りを惑星や彗星・小惑星がいくつも回っていると考えると、もう天文学的な数字で、想像もつきませんね…。

まとめ

いかがでしたか?この宇宙に存在する星の数は、恒星だけに限ったとしても、少なくとも10の22乗個となり、まさに天文学的な数なのです。

失恋した女性を励ますときに、「男なんて世の中に星の数ほどいるわけだからさぁ…」っていうことがあるかもしれませんが、実際の星の数は、世界中の男性の数とは比べ物にならないほど多いわけですね。

(文/TERA)

●著者プロフィール
TERA。小さい頃から自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。

※この記事は2015年01月02日に公開されたものです

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