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飲み残しの牛乳が有効活用できるって本当?―「殺虫剤代わり」「ひび割れた鍋の修復」

手軽な栄養源として古くから親しまれている牛乳。健康のためにと買ってきたものの、飲み切れずに処分してしまった!なんて経験は誰でもあるだろう。

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賞味期限を過ぎた牛乳も有効活用が可能で、ヒビ割れたナベの修復や、銀製品の黒ずみをとることができる。ベランダ菜園をしているひとは、殺虫剤の代わりに野菜にかけるだけで、しつこいアブラムシを退治できるのだ。

土鍋と指輪の手入れに「牛乳」?

牛乳=カルシウムが豊富なイメージが強いが、塩分を排出するカリウム、肌や粘膜を保護するビタミンB2も多く、成長期を過ぎたおとなにとってもありがたい存在だ。だがおとなになると乳糖を分解する酵素・ラクターゼが減るひとが多く、お腹が下りやすい。

健康を考えて買ってきたは良いが、結局は飲み切れなかったなんて話はある意味で当然といえるだろう。印字されている賞味期限は「開封前」で、開封後の目安は2日程度で飲み切る必要があり、残りやすい要素が多い牛乳だけに、「飲む」以外の活用方法を紹介しよう。

まずは土鍋のヒビ割れ対策で、牛乳を煮立てるとヒビに染みこんだタンパク質が固まり、簡単に修復することができる。「おかゆ」を炊くのも古典的な方法として知られているが、どちらもヒビに染みこんで固まるのがポイントで、時間が経つと染み出る程度のヒビならこれだけで直すことができる。

賞味期限切れ前なら牛乳鍋や牛乳がゆを作ってみれば一石二鳥だ。

指輪やネックレスなどの銀製品の手入れにも利用でき、牛乳で黒ずみをとることができる。

銀製品の黒ずみは硫化(りゅうか)銀と呼ばれ、硫黄(いおう)と結びついて変質した銀だ。指輪をしたまま温泉に入ったら黒くなってしまった!なんて話も同じ原因で、温泉独特のにおいのもとである硫黄が多く含まれているために起きる。

温泉に入らなくても空気中の硫化水素によって黒ずんでしまうので、ときどき手入れが必要だ。

重曹(じゅうそう)を使って落とすのが家庭でもできる定番方法だが、牛乳を染ませた布で磨いても効果を発揮する。手が荒れる心配もないので、薬品に敏感なひとにおすすめだ。

「殺虫剤」として使える牛乳!

牛乳は殺虫剤の代わりにも利用できる。かけるだけでしつこいアブラムシを退治できるのだ。

アブラムシは、植物の養分を吸い取り成長を悪くするだけでなく、ウィルスを媒介したり、排泄物がほかの病気を引き起こすなど、多くの害を及ぼす。繁殖力も旺盛で、条件が良いと成虫は毎日10匹程度の子を産み、子は10日ほどで孫を産むため爆発的に増えてゆく。

駆除してもしつこく現れる!ときは、生き残ったアブラムシが繁殖し続けている場合が多い。殺虫剤も存在するが、なるべく使いたくないと思うのも人情。そんなときは飲み残しの牛乳でやっつけることができるのだ。

使い方も簡単で、霧吹きでアブラムシにかけるだけ。もともと食品だから、多少かけ過ぎても問題ないので、思い切ってブチまけよう。

牛乳で退治できるのはなぜか? もちろん殺虫成分など含まれているはずもなく、牛乳がアブラムシを包み込んで窒息させるからだ。これはゴキブリなども同様で、台所洗剤のように粘りけのある液体をかけるだけで退治できる。

プロの農家でもおこなわれている方法で、石灰やカキ殻を混ぜるとさらにパワーアップするというデータもあるので、薬剤を使わず育てたいひとは試してみると良いだろう。

まとめ

・牛乳には塩分を排出するカリウムや、肌を守るビタミンB2が豊富

・土鍋のヒビ割れや、銀製品の手入れに使える

・アブラムシを窒息させ、殺虫剤代わりにも有効

(関口 寿/ガリレオワークス)

※この記事は2014年12月29日に公開されたものです

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