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薬剤師にあらためて説明してもらうお薬手帳のメリット&デメリット! 断れば20円お得といわれているけど……?

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■お薬手帳を活用していますか?

4月の診療報酬改定により、調剤薬局でのお薬手帳にかかわる「薬剤服用歴管理指導料」がこれまでの一律410円(自己負担3割で130円)から「お薬手帳が不要であれば340円(同110円)」に改められました。お薬手帳が不要であれば実質20円節約できると値段にフォーカスした話が広くささやかれていますが……みなさん、お薬手帳を持つ意義をご理解されてますか?

今回は、お薬手帳についてお話しさせていただきます。

■お薬手帳ってなに?

処方箋と同じ内容のシールをお薬手帳に貼ります。お薬手帳は、どの調剤薬局でも共通です。また、お薬手帳には、ご自分の副作用歴、アレルギー歴、自分の既往症などを記載できるようになっています。お薬手帳を見るとご自分がどんな薬を飲んできたかということが一目でわかります。

薬剤師は、必要な指導等をお薬手帳に記載するなどし、同時に併用薬など必要事項をチェックもします。

■お薬手帳のメリットは?

メリット1 薬の重複を防ぐ
複数の医療機関にかかっている場合でも、お薬の重複を避けることができます。

メリット2 飲み合わせのチェック
ほかにどんな薬を飲んでいるかわからないと「飲み合わせの悪い薬」や「一緒に飲んではいけない薬(併用禁忌)」が処方されてしまうことがあります。お薬手帳でその危険を防ぐことができます。

メリット3 副作用やアレルギーを避ける
過去に薬での副作用やアレルギーがある場合、その旨をお薬手帳に記載しておけば、その後、同じような薬が処方されてしまう危険性がなくなります。

メリット4 緊急時ほど大事なデータ
旅行先、引っ越し先、病気で入院の時なども、いま服用している薬がすぐにわかり、医師に伝えるのに便利です。また、緊急時には、信頼性の高いデータとなります。たとえば、東日本大震災では、被災地の医療活動にもお薬手帳が役立った事例が多くありました。

■お薬手帳のデメリットは?

デメリット1 お薬手帳の持参が煩わしい
医療機関へ行く際、カバンに入れるのが面倒、どこに保管してあるかわからなくなり、持参できなかったということがあります。

デメリット2 複数冊のお薬手帳の所持
調剤薬局へ行くたびに新しいお薬手帳をつくり、お薬手帳の意味をなさないことがあります。

デメリット3 個人情報
患者様によっては、お薬手帳を紛失した際など、個人情報の管理の心配が聞かれます。

■まとめ

お薬手帳は、医療機関と患者様で服用歴などの情報を共有し、より安全で効率的な医療がなされるために有意義なものです。お薬手帳の意義をよくご理解いただき、有効に活用していただければと思います。

(文:45歳女性薬剤師/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年12月10日に公開されたものです

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医師をはじめ、歯科医、薬剤師、介護福祉士、栄養士、獣医、心理カウンセラーの6つの士業・専門従事者を擁する、総合型の健康Q&Aサービス。2013年8月のサービス提供開始以来、『安心をもっと身近に』というサービスコンセプトのもと、医師だけにとどまらず、専門資格を持つ多様な回答者を増やし、場所や時間を気にすることなく、さまざまな悩みを気軽に相談できるサービスを実現。https://doctors-me.com/

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