お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

出産で苦しい体験をしても、また子どもが欲しくなる女性の不思議

Doctors Me

■結婚した女性、みんなが妊娠・出産を望んでいるわけではない。

女性にとって「子どもを産む」ということは、人生における重要な選択です。それは、日本だけではなく、世界中の女性にいえることなのです。子どもが欲しいと思う人、または逆に子どもが欲しくない、など女性の気持ちはさまざまです。

子どもが欲しくない、という気持ちは、独身女性のみではなく、既婚女性や男性でも同様な気持ちをもたれている人もいます。そういった気持ちに至ってしまう背景として、仕事をもつ女性が子どもを産んだとしても、「子育てをできる環境が整っているかどうか不安」、という意見が多数考えられます。あるいは、「子どもを小さいころから保育園や託児所に入れることがかわいそう…」「やっぱり、子育てをしながら仕事をするのは厳しそう…」というイメージがあるからかもしれません。昔に比べたら、いまでは多くの育児サポートが整っている会社や企業が増えていますが、実際はまだそれほど環境が整っているわけではないのです。また、子どもが欲しくない、と思われる他の理由としては、子育てに自信がない、経済的に困難な状況や、子どもがいることで生活が制限される、などの意見も考えられます。

■出産経験者にしかわからない感動に、再び体験したくなる

一方、出産という壮絶な痛みを乗り越えてまで、また子どもが欲しい、という理由は何でしょうか? 私自身、子供を出産した経験があります。妊娠初期から中期は、つわりがひどく、妊娠後期になると、足がむくみ、お腹が出ているため前かがみになりづらい、トイレにひんぱんに行きたくなる、臨月になると、骨盤が痛くて歩けない、などの症状を味わいました。また、陣痛・出産は、壮絶な痛みで、「人ってこんな痛みを耐えてまで、よく生きているなぁ」という気持ちになりました(笑)。その半面「これで、女性としての大きな役割を果たしたなぁ」という達成感のような気持ちにも包まれました。そして、これほどまでの痛みを味わいながら、「また子どもが欲しい」という気持ちになりました。その理由としては、苦しみを耐えてからのわが子の誕生を見て、泣き声を聞いた瞬間の感動でしょうか。あのときの痛みは忘れましたが、わが子が誕生した瞬間は、一生忘れません。

■まとめ

妊娠・出産という経験は、その時の痛みや苦しみよりも感動が上回る、かけがえのない体験なのです。ぜひ、多くの女性が体験できるよう、働きながらでも子育てがしやすい環境が、整ってほしいと思います。

(文:35歳女性産婦人科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年12月09日に公開されたものです

Doctors Me

医師をはじめ、歯科医、薬剤師、介護福祉士、栄養士、獣医、心理カウンセラーの6つの士業・専門従事者を擁する、総合型の健康Q&Aサービス。2013年8月のサービス提供開始以来、『安心をもっと身近に』というサービスコンセプトのもと、医師だけにとどまらず、専門資格を持つ多様な回答者を増やし、場所や時間を気にすることなく、さまざまな悩みを気軽に相談できるサービスを実現。https://doctors-me.com/

この著者の記事一覧 

SHARE