ついつい一夜漬けになってしまう人の効果が上がるテク「一度ではなく、二度覚える」
大事な試験やプレゼンの前、覚えなければならないことが山積みなのに、他の仕事が忙しかったりすると、どうしても前日の一夜漬けに頼ってしまう……そういうことってありますよね。忙しい人の一夜漬けをより効果的にする方法をご紹介します。
【一夜漬けのうまい方法「覚えにくいことを覚える最初と最後に持ってくる」】
こつこつ勉強すればいいのは分かっているんだけど
毎日地道に勉強すれば、しっかり覚えることができると分かっていても、仕事をしながら資格などの勉強をするのは、簡単なことではありません。試験に申し込んだのは良いけれど、なかなかまとまった時間を設けて勉強をできず、試験前日に一夜漬けでなんとかしなければならないとき、ただ頭に詰め込むだけではなく、ある方法をとると、より効果的に暗記することができます。
一度ではなく、二度覚える! エビングハウスの忘却曲線
一夜漬けというと、とにかく量を覚えて、忘れないうちに試験会場へ!という人が多いと思います。しかし、ただ情報を一度頭に入れただけでは、せっかく詰め込んだ情報もどんどん忘れていってしまいます。心理学者のエビングハウスが提唱した「忘却曲線」という理論いわく、人は暗記したその一日にその多くを忘れてしまうが、復習をすれば、その記憶は定着することできるのだそう。
どんなに時間がなくても、「覚えたはずだ!」と過信せず、試験の直前でもテキストを開いて復習をすることにより、忘却を防ぐことができます。
少しでも睡眠を! ジェンキンスの記憶逓減理論
また、一夜漬けをするにしても、まったく寝ないのではなく、短時間でも睡眠を取った方がより暗記したものが記憶に残るという理論もあります。これが心理学者のジェキンスが唱えた「記憶逓減理論」です。この理論によると、人間は睡眠を取ると、その最初の2時間のあいだに暗記したものを徐々に忘れてしまうが、それ以降は記憶が減少することはなく、一睡もしなかった人間は8時間が過ぎても記憶が減少し続けるのだそうです。
この理論からすると、一夜漬けをするならば、少しでも眠った方が記憶を忘れない、ということになります。
これら二つの記憶の仕組みに関する理論を総合すると、もし、試験前に一夜漬けをするのならば、たくさん覚えたあとに、短時間でも睡眠を取り、起きてから復習をする、というのが最も効果的な勉強だと考えられます。もし、一夜漬けを余儀なくされたときは、ぜひ試してみてください。
※この記事は2014年12月08日に公開されたものです